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 ビジネス関連書籍にたまに目を通しますが、外れが多い分野だと感じています。

 「それ、結論ありきでしょ?」というHowが欠けてるハウツー本だったり、この業界の人に多い「ハッタリ」だけは充分に効いている、つか「ハッタリ」しか学ぶところがない本だったり(^^;

 そこへいくと本書は、いわゆるハウツー本とは一線を画しています。

 著者が研究生活を送りながらも、故あってマッキンゼーに入社したことと無縁ではないでしょう。マーケティング分析のベースに訓練された論理的思考があるので、納得させられるし学ぶべき点が多い。
 私も現在、そこそこ大きなプロジェクトの一翼を担わされ、ビジネスを意識したアウトプットをブラッシュアップしようと本書を購入した次第。
 で、いくつかの知見を得るタイムリーな書となりました。

 目次を抜粋してみます。
・序章 この本の考え方 脱「犬の道」
・第1章 イシュードリブン 「解く」前に「見極める」
・第2章 仮説ドリブン① イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる
・第3章 仮説ドリブン② ストーリーを絵コンテにする
・第4章 アウトプットドリブン 実際の分析を進める
・第5章 メッセージドリブン 「伝えるもの」をまとめる

 どうです? おもしろそうでしょ?(笑)
 「ドリブン」という言葉もお気に入りの単語のひとつです。

 「イシュー」は「問題」といった意味の英単語から来ていますが、筆者の言うイシューとは「決着のつけられる問題」「白黒つけられる問題」のこと。
 ビジネス/研究生活の時間軸で答えが出ない問題は「イシュー」ではない。ここがポイント。なぜなら解決できない問題に取り組み、結果を出せなければ評価・対価は得られないから。

 趣味であれば答えが出なくてもまったく問題ありません。むしろ、楽しみ続けるには答えなんか出ない方がいいかもしれない。
 しかし、研究生活やビジネスではそうはいきません。ですから著者は「動き出す前に徹底的に考えろ」と言います。「何に答えを出すべきなのか」と。

 私が今回のプロジェクトでも意識しているのが「現場主義」
 本書の冒頭で「一次情報を死守せよ」という著者の言葉を読んだ時、この本との幸せな出会いを確信しました。

 具体的な事例や図表も多く、短時間で読めてしまいますが、示唆に富んだ良書です。

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」
安宅和人
英治出版


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