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フラガールスタンダード・エディション

ハピネット・ピクチャーズ

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 いい映画である。

 舞台は昭和40年代。石油に飲み込まれそうになっている炭鉱の町。
 炭鉱が規模を縮小し多くの労働者が首を切られていく、そんな中で、町おこしの目玉にハワイアンセンターを作り、町の女性たちでフラダンスチームを結成することになる。そこへ東京からプロのダンサーが招かれる。最初は四人しかいなかったダンサーも、炭鉱閉山の危機感の高まりとともに大人数に。順調に行くかと見えた矢先に襲うトラブル・・・。

 松雪泰子扮するプロダンサーが、地元の子蒼井優らとぶつかりながらも次第に気持ちを通わせ、地元の女性たちと一体になっていく様や蒼井優をフラに誘ってくれた親友が、職を失った父親とともに夕張へ去ってゆく別れのシーン、蒼井優の兄・豊川悦司が、対立する母娘の間に入ってあれこれ苦悶する様など、良質なワンシーンの積み重ねによって丁寧に作られている。涙腺の弱い方は、ティッシュボックスを傍らに置いて見ることをおすすめする。

 しかし、と天邪鬼な自分は思うのだ。予定調和に落ちている、と。

 さんざん面白いと聞かされ、頭の中の期待値が高い状態で見たせいか、「いい映画」で終わっている気がする。正直、こうなるだろうと思った通りになり、それはそれで期待通りで、安心して見ていられたのだが、どこかきれいごとに流れている印象を拭いきれない。余裕で平均点はいってるが、最高得点ではない。

 この映画を支えているのは「実話」という事実か。


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