きづき窺見帖

窺見≒物見≒斥候≒間諜≒密偵≒SPY

世界の…<7>

2007-01-20 | 卑小説
この話は、大変ブラックで・・・(以下同文)

≪№7≫
ここラスト(rust)島、唯一の鉄道会社社長、ファイナルロスト氏が逝去されました。
社葬が始まります。遺体は自社の貨物列車に乗せ、この島の鉄道網を走ります。通常に運行する貨物列車の最後尾に連結した無蓋車に載せるのです。(無蓋車:屋根がない車両で、側面は幌のないトラックとほぼ同じ。雨に濡れてもかまわない積荷を運ぶのに用いられる)もちろん運行に差し障りはなく無害です。
遺体は、この錆び付いた無蓋車に乗せられ、雨の少ない島内を何日も走り回るうち、最後には干からび、錆のようになって、無蓋車の錆と区別がつかなくなります。これを島民は『死に身から出た錆』といいます。
たまに、天蓋車を使用する場合があります。いうまでもなく、天涯孤独な方が亡くなられた時の葬儀です。

だびは明日はもう続きません。

『世界の社葬から』 この番組は「不死通」の提供でお送りしました。
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2 コメント

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全てがフィクション? (ねむ)
2007-01-20 19:11:29
社長の名前は、何から取っているのかな~?
天涯孤独な人って、何等親まで居ない場合なんだろう・・・と、この前ふと考えた。
親類がまったく居ない人なんて、居るのかな~?とか
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ネーミング (きづき)
2007-01-20 23:10:08
ねむさん、
答えると長いので、次の記事でお答えします。


天涯孤独な人って居るかなぁ、案外孤独なひとは居るけど・・・
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