小馬太郎兵衛@タコのイカ踊りぃっ!!

ブログの老後をユラユラ楽しむ悦楽ブログって言ったけどさ、もう一発くらい狙ってもいいのかな。やってもいいかな?

本当なら無理解にも程がある

2007-08-21 02:01:36 | リハビリ日誌
正直申し上げて、この話題はおいら自身がもう取り上げたくもないネタで、一貫して言い続けているのは「いい加減放っておいてやれ」ということなのだが、昨今の報道姿勢、そして高砂親方、日本相撲協会と、あまりにも無理解ぶりを露呈するに付け、どうしてもおいらももう一言、申し上げたくなった次第であります。

朝青龍は「解離性障害」=高砂親方、国内治療を優先-大相撲 (時事通信) - goo ニュース

日本相撲協会から処分を受けて自宅謹慎中の横綱朝青龍(26)について、相撲診療所の吉田博之所長は20日、新たに「解離性障害」と診断されたと発表した。同所長と相撲協会推薦の高木洲一郎医師が19日に往診し、投薬治療などを行っていた。

 高木医師は17日の往診で「急性ストレス障害」と診断したが、朝青龍は呼び掛けなど外部への反応が極端に薄く、「昏迷(こんめい)」状態にあることなどから、より適切な診断名を採用したという。

 同所長は「最も良い治療環境に置くことが必要。どちらがいいとは言えないが、国内での治療は本人が望まないだろう」と指摘。現在の状態は治療の妨げになるとして、モンゴル帰国を選択肢の一つに挙げた。

 これに対し、報告を受けた師匠の高砂親方(元大関朝潮)は「日本での通院、入院が先」とし、引き続き国内での治療を優先させる方針を示した。北の湖理事長(元横綱)は「理事会の決定事項というものがある。今の時点でわたしが言うことはない。治療については医師の意見を聞き、かつ指示に従って適切に対応したい」としている。


今からお話しすることは、以下の条件が絶対条件とおいらが認識した上でのこと。
即ち、

・朝青龍の現段階の状態がどのようなものかは、まったくもって分かりません。
・従って、全ては報道範囲内で騙られる範疇で判断せざるを得ないこと。
・今回のことの発端が、誰あろう朝青龍自身の言動に他ならぬ事。

あくまでこの3つを前提とした上で、改めておいらの見解をば。

もし、本当に朝青龍が精神的にダメージを負っているとするならば、協会や周囲の「とっとと出てきて真相を語るべき」だとか、連日朝青龍の精神状態を報道するマスコミ、その声自体が、余りにも精神的ダメージについて無理解すぎやしないだろうか。
もし本当に、連日報道される様に、朝青龍が本当にうつ状態であるならば、その状態で人前に立たせることがどれほど危険なことか、余りにも理解し無さ過ぎる。
たとえば皆さん、うつ状態になって1ヶ月、いや半月、一切笑いを忘れた生活をしてご覧なさいな。
そんな精神状態で人前に顔を晒せますかって話ですよ。
明らかに精神的に取り乱した状態で人前に立って、まともに他人様と話を受け答えできるとお思いだろうか。おいらも経験があるから言うが、100%無理です。まともに話が出来る状態ではないし、ましてやとても報道できない様な、あらぬ事を口走ってしまう危険性すらあるというのに、「精神がたるんどる、とっとと人前に出てきて謝罪して、まわしを締めて稽古に精進すべし」なんていうコラムニストがいらっしゃるが、そもそもそんな状態で、満足に相撲を取れる状態であるはずがないし、それ以前に人前で相撲を取れる様な体型にはなっていないはず。稽古どころか、ものを食べることが仕事という力士が、満足に食事すら取れない精神状況に追い込まれているとするならば、満足に稽古が出来る様な体型に戻すことすら困難な状況ではないのか。そんな状態で相撲を取ったところで、心が折れる前に骨が折れてしまう。

まあ、だからといって、今回の騒動が朝青龍自身の言動に端を発したことは紛れもない事実なわけで、相手を思い計るあまりにものがいえないのでは、それはそれでどうかとは思う。それ自身が言論統制になってはどうしようもない。
ましてや相手は横綱だ、相撲の神様だ。その「心・技・体」三拍子揃った、神様たる朝青龍が心を乱して相撲が取れないとは何事か…という論調も、一概に否定できるものではあるまい。なにせ横綱といえば相撲界でも別格。

かといって、現状の様に、毎日これでもかこれでもかと、朝青龍に精神科医を連日取っ替えひっ換え受診させ、連日の様に朝青龍の精神状態を報道するという姿が、果たして神様とか横綱とか相撲道がとかいう以前に、一人の人間としてどうであろう。 周囲の動き、マスコミ全てが、何やら朝青龍に悪意を持ったレッテル貼りを行っているだけではないのか。
相撲の現人神とか横綱とか、そんなことを言う前に、一人の精神的ダメージを負った患者として見た場合、余りにも周囲の言動は、精神的ダメージに対して無理解すぎるのではないか。

朝青龍とおいらを重ね合わせて語るのは、実態には合わないとは思うが、おいらの経験を。
おいらだって、酷い時は誰にも会いたくもなかったし、どこにも出かけたくもないし、誰とも話をしたくもなかった。嘔吐は止まらないし、ものも満足に取れる状態でもなかった。体重は減り、顔はやつれる。
けれど仕事は待ってくれないし、休めない。なによりシフトに穴を開けたら他の同僚に申し訳がない。申し訳が立たないから、食えなくても、立つことすらフラフラしてままならぬ状態でも、仕事に行くしかない。仕事に行けば仕事をするか嘔吐をするか、どちらかでしかない。
何もしたくないから、大好きなマリーンズだって見に行くことすらままならぬ。
たまに仲間と話したって泣いたりすることばかり。大の大人が電話口で2時間以上ワンワン泣くんだぞ。錯乱状態になって、ただただ何事に対しても申し訳ないと思ってワンワン泣くことしかできないんだぞ。それでさえ、泣くことは感情の発散だからいいことだって言われるんだぞ。本当に辛かったら泣くことすらままならないんだぞ。
そんな人間の状態が、どれほどの物か、分かった上で周囲は騒いでいるのだろうか。
今の朝青龍の状態など、余りにも酷すぎて、とても正視できたものではないはず。

であるならば、幸か不幸か今は謹慎中。
ならば雑音が入らぬところで治療に専念させるのが、一番の近道ではないのかな…と思わずにはいられない。もちろん、雑音が入らぬところが、母国モンゴルか、日本のどこかかは、心ある周囲と本人が選択すべき事であって、安易に母国へ一時帰国させるのも、今度は医療体制の問題もあって、一時帰国が最良の選択かと言えば、必ずしもそうではなかろう。

っていうかねえ…。
いや、本当に真相はわからんのよ。
だってそうじゃないですかダンナ。

本当にダメージを負った人間に対する報道態勢じゃないですよ。

逆に言えば、これだけ報道されると言うことは、逆に実は朝青龍の状態は、言われているほど酷くないのかな…とも思えてしまうところが怖い…。

心のダメージなんて、ちょっとやそっと薬を飲んだからって、劇的に改善するものではないし、そうでなければ自殺企図なんていう結末があるはずがない。
みんなそれなりに年月をかけて、それでも騙し騙し症状と闘いながら日々営んでいる。
おいらだって、「リハビリ日誌」のカテゴリで書くことが少なくなっては来ているけれど、日々症状と、波と戦いながら、通院しつつ日々生きている。
できれば今少しの時間、報道管制を敷いてでも、そうっとしてやってはいただけないものか。心のダメージを治すには、それなりに時間がかかるものなのだから。
相撲協会も、高砂親方も、報道各社も、いくら原因が朝青龍自身にあるとはいえ、あまりにも結論を急ぎすぎて、心のダメージを表面的なイメージでしか捉えられぬままに、なし崩し的に朝青龍の道を封じようとしているのではないか。

…まあ、報道さていることが、全て本当の話だとするならば…ね。

  

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
心の病に… (小馬太郎兵衛)
2007-08-21 10:56:51
>右打ち職人様
コメントありがとうございます。
いつもお世話になっておりますm(_ _)m

心の病を防止できる様な、ワクチンが投与できれば、どれほど幸せなことか…と思います。
ワクチンがないから、皆さんは日々ワクチンを探しながら営んでいるわけでして、そんな意識がちょっとでも働くならば、かような論調は出てこない…と思います。
吉永みち子とか、そりゃもう酷い物で御座いました…。
まあ、あの御方はこういった心の病とはまさしく対極にいるようなものですから…。

>麻生kさん

横綱が悪いと見られるのは、過去の振る舞いからして致し方ありません。だけれども…。
ただ、心の病まで叩く理由にする報道、周囲は、あまりにも心の病を負った人達までないがしろにするような論調なんで…。
この報道が無批判に繰り広げられたら、心の病に対する偏見を助長する結果になりかねません。昨今は心の病に対して理解も進んできたところなのに、未だ旧態依然の協会、周囲、マスコミに対しては、どうしても疑問を呈せざるを得ないのです。
いや、旧態依然とかという以前の問題なのかもしれません。
朝青龍に心の病という悪意のレッテル貼りを行おうとする時点で、終わっている様な気がします。
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Unknown (麻生 k)
2007-08-21 10:31:52
解離性障害とはまたヤバいものに罹ってしまわれたようで…。

主治医の症状についての説明をカットして、ただ横綱が悪い(そこまでに至る経緯はどうとして)、というような見方をさせようとしている(ようにしか私には思えません)相撲協会と、それを面白がって広宣流布しているマスゴミはホントどうにかならんのでしょうかね。

今回の件だけでなく、心の病に関して、マスコミは本来なら偏見を無くすために動かなきゃいけないのに、それを助長しているようにしか見えないです。
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うつ病は (右打ち職人)
2007-08-21 09:54:24
心の風邪と良く申しますが、だったら空気感染でうつる病気だったらいいのになんて思ってしまいますね。

夕刊フジの記者とか、どっかの親方とか、和田アキ子とか、みな一度体験してみればあんな事はいえなくなるのに。
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