本物は、人を油断させる。

同じ職場に究極の地位を手にしている女性がふたりいる。

あえて、「女性のコンサルタントは、クライアントが首を縦に振らない」という
理由を掲げ、最近まで　よほどでないと採用してこなかった会社に、である。

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彼女たちには　実は共通点がある。
恐らく因果関係として１点あるといったほうがいいかもしれない。

まず、「結果」としての姿であるが
恐ろしいほど　穏やかなのである。

声をかけると、すごい大きなMTGの５分前、資料の最終チェックをしても
笑顔で振り向いてくれる。（←実話）

動物園みたいに、モノを投げたり、罵倒したり、
そんな世界の中にあって、
その姿は　まるで後光を放つ菩薩観音のようである。


「原因」としての共通点は、
保守本流といわれる業界で
まさに交渉とリードの矢面に立つような責任を追ってきた背景が
あることである。

嵐の「後」の静けさ　とでも言おうか。

深い瞳の奥には　すでに　何にも動じない落ち着きと、
他人を赦す心があるように見えるのだ。

余談だが、そんな二人は、
どこかしら　少女らしさを漂わせている。可憐で　無垢な感じも同じだ。


いつもふたりの周りには　コーラルピンクなふわふわしたオーラが漂っている
ように見える。
なので、いつもは偉そうな男性でさえ、無防備にふらふらと
まるで吸い寄せられるかのようによってきてしまう。

その場面場面で言ってるセリフは的確でシビアなのだが、
そうは聞こえない（笑）

実に、魅力的。
そう、なりたい。

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一方で、オフィスをバックアップしてくれるスタッフの女性たちも
たくさんいる。
その中には、
音が立つほど、テキパキしていて、人の話を最後まで聞かずに
何事かを返してくる女性がいる。「朝まで生テレビ」の論客にも出れそうな
急ぎ方だ。

一見、仕事が速い賢い女性に思えるかもしれないし、
当人もそうあるべきと錯覚しているような気もする。

たいてい、「賢い女性」としてイメージされやすいタイプでもある。

しかし、裏を返すとそこでミスコミュニケーションが生まれやすい。
何人（なんぴと）も、次の依頼を快くはできないオーラを放ってしまっている。

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本物というのは、実に肩の力が抜けているかのように見えるものである。
誰も癒され　油断してしまうからこそ、
あらゆるチャンスも見えてくる。

その境地に　どうやったら　なれるのか、

その答えは
彼女たちのように
若い頃「本気」で仕事をしながら、
常に自分を客観視し高めたいと願っていたかどうかだろう。