朝がまた来る

旧ブログ名「母のようになりたくないのに」です。
毒親、ママ友、育児、病気のこと…40代パート主婦が呟いています。

思春期との向き合い方⑤

2021-10-08 23:51:02 | 子育てのこと

外遊びに行くたび小学生にしては大きい金額のお小遣いを持ち歩いていた娘。

しかもそのお小遣いを同じクラスのヤンチャな男の子にたかられていました。

そのことを担任の先生から初めて聞かされた私…

ざわつく心と共にふつふつと怒りの感情が溢れます。

それでも精一杯感情を抑え、先生からの報告を聞き続けました。

「Zさんにも話を聞きましたが、“知らない”と…本当の事を話してくれませんでした。すみません…学校ではこれ以上の追及はできないのです…。」

私は「そうですよね。先生は警察ではありませんから…」と言いました。

学校で暴力を受けて傷を負ったわけではない、みんな前で悪口を言われたわけでもない。物を隠されたり、盗まれたわけでもない。

誰も現場を見ていない。証拠もない。(娘の友達も「ℤくんにお金を取られた」という話を娘から聞いたそうです。)

これは全て娘が招いたこと。必要以上にお金を持ち歩き、相手に隙を見せて自分で自分を守れなかったために起きてしまったこと。

 

私だって娘の“異変”に気付けなかった自分が本当に情けない。

母のようになりたくなくて…

自分の娘から「お母さん煩い」「お母さん嫌い」と思われたくなくて…

余計な口出しをしないよう、詮索をしないよう…

娘からの要望も出来る限り応えよう…

これだけ娘に寄り添っているんだから、この子は大丈夫。この子なら間違いを犯さない。自分のことを大切にできるはず。よくない相手に隙なんか見せないはず。

「この子はしっかりしているから大丈夫。」

そう勝手に思い込んでいた自分が本当に情けない。

習い事のことも、お小遣いの使い方も、私が思っていた娘の姿とは全然違った。

私は娘に寄り添えていなかったのか。向き合えていなかったのか。

 

“学校ではこれ以上の追及ができなくて申し訳ない”と謝る先生。

私は「謝らないで下さい。Zくんの件を教えていただきありがとうございます。私はZくんについてはどうこうして欲しいと思っていません。これは娘が招いたことですから。娘ともう一度よく話してみます。」

自室にいた娘に声をかけて、いま学校の先生から電話があったことを伝えました。

そしてZくんのことも。

冷静に話をしようと思っていたのに、全然ダメでした。娘に向かって暴言を吐き出しました。

どうして本当のことを言ってくれなかったの?友達とお金の貸し借りはしていないって言っていたけど、もっと酷いことになってたじゃない!!Zくんにお金を取られたってどういうこと!?

抑えていた感情が爆発します。

自分でやるって決めた習い事もダラダラして!!やめたければ自分の口で言いなさいよ!!なんなのよもう!!!!

挙句の果てには娘の学習教室の鞄を玄関に向かって放り投げ「さっさと行け!!」と。

娘は泣きながら学習教室に行きました。

いつもなら1時間ちょっとで帰ってくるのに、2時間たっても帰ってきません。おそらく学習教室の先生に家での出来事を話しているのだと思いました。家で私が鬼婆のように怒り狂っていることも。

予想通り、学習教室の先生から電話がきました

「ママ?もう怒ってない?」やんわりと私の機嫌を伺ってくれる先生に対して

「まだ怒ってますよ」と失礼な態度をとってしまう私。

「娘はなんと言っているかわかりませんが、私はもうどうにでもなれって思ってます」

習い事に対しての向き合う姿勢、学習教室での態度、そしてお金の使い方と自分で招いたトラブル。

そうならないように一生懸命子育てしてきたのに、その結果がこれですか!?

母のようになりたくなくて、絶対母のようになりたくなくて、頑張っているのに!!

今まで誰にも吐き出したことがない腹の中の感情、そして母の事を学習教室の先生に話してしまいました。

先生は「うん。うん。そうだったんだね。」と話を聞いてくれました。

「ママ、そんなに頑張らなくてもいいじゃない。娘ちゃんに気を使い過ぎだよ。」

学習教室の先生は元学校の先生です。

教員時代、とあるスポーツで全国大会出場の常連だった教え子がいたそうです。

「時には学校を休んで遠征や大会に出場していたのよ。」

まだ子どもなのに並大抵の精神力じゃできないな…と思ったと。その子を支えるご家族も必死だったと。

「(学習教室の宿題をやってこないで)注意されてるのにヘラヘラしてる娘ちゃんをみて、もしかしたら学校や習い事の方もうまくいってないのかな?」と感じたそう。

いままでたくさんの子どもを見てきた先生。さすがだな…と思いました。

「私の方からも娘ちゃんに“ご忠告”するからさ、お家に帰ったら“おかえり”っていってあげて。」

 

家に帰ってきた娘に

「おかえり。さっきはキレてごめんなさい。」

「今度は絶対キレたりしないから、もう一度話を聞かせてくれる?」

娘はまだビクビクしていましたが、学習教室の先生からの“ご忠告”をしっかり聞いてきたのかポツリポツリと話し始めました。

一生懸命習い事を頑張っているのになかなか結果が出せなくて習い事が嫌いになりかけていたこと。

でも「辞める」と言ったらパパに怒られそうだし、本当は頑張りたい。ママに応援してもらいたい。褒められたい。

なのに、なかなかうまくできなくて焦った。不安だった。

仲の良い友だちがだんだんオシャレになってきて、その輪に入れなくなりそうで不安だった。

友だちが可愛いものや、アニメのグッツを持っているのが羨ましかった。

ゲームセンターでクレーンゲームをしていたとき、Zくんに見られて「なんかおごらないと先生にチクるぞ」って言われ、先生やママにバレるのが怖くてジュースを買って渡してしまった。

同じくドーナツもZくんに「買い食いしてるの先生にチクるぞ」と言われたのでZくんの分も買ってしまった。

そして。

「(仲の良い友だちが)おばあちゃんと仲良くしている姿を見聞きして羨ましかった」

それを聞いた私は胸が締め付けられるような気持ちになりました。

 

いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

おそらく娘はずっと「おばあちゃん」という言葉を口にするのを我慢していたんだと思います。

「うちには“おばあちゃん”がいないの。でも優しい“おじいちゃん”がいるからね。」

私はそれしか言わなかったし、子ども達もそれ以上聞いてきませんでした。

“おばあちゃん”という存在、言葉がいつの間にかタブーになっていたのかもしれません。

私が子ども達から“おばあちゃん”を奪ってしまったのか…今も問答します。

そして…。学習教室の先生がいてくださって本当によかったです

私がキレた日。先生はわざわざ娘を家の近くまで送り届けてくれたそうです。(娘が家に入れてもらえるか心配だったそう

先日、感謝とお詫びのお手紙を添えて先生にマスクを(最近よく見かけるアヒルの口みたいな形のマスク)プレゼントしました。先生から「いつでも私に言ってくださいね」とお返事をいただき、あぁ先生のご自宅方面に足を向けて寝てはいけないと…感謝の気持ちでいっぱいになりました。