川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

「全体的破滅を避ける」という目標こそ

2012-09-13 10:38:31 | 政治・社会

9月12日(水)晴れ

 午後、NHKのラジオ放送で民主党代表選挙の候補者の討論?の様子を聞きました。自民党も近く党首選挙を行うようです。日本維新の会も立党宣言とか。衆議院選挙が近づいて政党のお化粧直し、離合集散がしばらくの間話題になるのでしょう。

 僕は今日本の政治に求められる緊急で最大の課題は「原発の廃止」「エネルギー政策の転換」だと考えます。

1962年のキューバ危機のあと、学生運動の世界でも「ラッセル・アインシュタイン宣言」が注目されました。

「全体的破滅を避けるという目標は他のあらゆる目標に優位せねばならぬ」という言葉が説得力を持ち、わたしたちも朝永振一郎教授らのパグウオッシュ運動に全面的に賛同しました。

核戦争を避け、核兵器の全廃を実現することが人類的課題として浮かび上がってきたのです。米ソの冷戦が人類の滅亡につながりかねないという緊迫感が現実のものとなったからです。

福島第一原子力発電所の事故は僕にとってはキューバ危機に匹敵する、大事件です。キューバ危機はともかくも回避され、核戦争の脅威は遠のいたのですが、福一の撒き散らす放射能の危害は現実のものです。これがどんな災厄をもたらすか、今のところ誰にもわかりません。

福一と同じような核施設がこの地震列島に50余もあるというのですから、考えてみれば大変なことです。各地に蓄積されている使用済み核燃料をどう始末したらよいのか?これを考えるだけでも気がめいってしまいそうです。どう考えても始末のしようがありません。

今こそ、あらためてラッセル・アインシュタイン宣言に立ち返るべきです。

「全体的破滅を避けるという目標は他のあらゆる目標に優位せねばならぬ」

原発は核兵器と同じく人類と生きとしいけるものを破滅に追いやる可能性がある。福一の事故はそれを教えてくれました。もう一回日本のどこかで原発事故があったら「日本はおしまい」ではありませんか。

60年代には「原子力の平和利用」に表立った反対は少なく、「原子の火」の可能性に科学者も子どもも心を躍らせていたのかもしれません。しかし、チェルノブイリ、フクシマと相次ぐ事故は人類に原子力を統御する力はない、と教えてくれたのです。

それでも経団連や経済同友会の幹部たちは原発に反対する人たちを衆愚と決め付けています。あまり使いたくはないが「悪魔」とでもいうほかはありません。

さまざまな課題でさまざまな意見がありますが「原発の即時停止」という一点で力を合わせる政治勢力が国会でも多数を占めることが大切です。どの政党が、誰が、原則的な主張をしているか、しっかり見極めたいものです。

この夏を原発なしでも乗り切れたという事実はもはや否定できません。「原発の廃止」「エネルギー政策の転換」は実現可能だと考える国民が多数派になりつつあると思われます。

僕は左右を問わず、政治的リーダーたらん人は勇気を奮って脱原発の道筋を語ってほしいと思います。そういう人と政党に投票します。

 

 


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