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川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

高知だより(2)

2011-03-25 08:52:39 | ふるさと 土佐・室戸

3月24日(木)

 午前中は大崎前教育長が主宰するタンポポ教育研究所をたずねて四方山話。開設からもうすぐ一年、来訪者が多く大崎さんはうれしい悲鳴を上げるほどですが、わたしたちの社会がすっかり壊れていることの証でもある。どうやって立て直すか…。

 午後はお母さんの見舞いで帰省中の谷さん(旧同僚 文京高)とともにその墳墓の地を土佐山田に訪ねる。野中兼山が開いたという水路(中井なかゆ)の脇に谷さんが作った御影石の墓があった。亡くなったお父さんの名前のほかにお母さんと谷さんの名が赤い字で彫られている。シンプルで気品がある。掃除をしてお会いすることはなかった谷のおんちゃんに声を出して挨拶した。

 谷秦山の墓にもおまいりした。土佐南学の祖だという。そこらにある石を並べて作った原始的な墓の姿。<墓を大きくするのは家が滅びる>と言いのこした人である。遠い祖先?の哲学に谷さんの墓作りも学んだらしい。

 物部川の下流部に行って天然色劇場に寄った。谷さんは巨大なステージにあがって<よさこい>を歌った。観客は二人きりだったが歌声は土佐の海と空にひびきわたった。

 河口の堤防からは桂浜、横浪半島が見える。足元の川辺では投網をする人の姿。幼い日、おじいさんにつれられて投網の体験をしたという谷さんにこの風景は見えているだろうか。近年、著しく視力が失われている。それでも土佐の海風を心行くまで楽しんでもらうことはできた。

 谷さんは6時近くの飛行機で東京に向かう。