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川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

今日は東京地検包囲行動日

2013-02-22 08:47:11 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

2月22日(金)晴れ

福島原発告訴団のかたがたが今夕、東京地検包囲行動を行うそうです。

日和もよさそうなので出かけようかと思っています。気づいた方はぜひご一緒しましょう。金曜日ですが寒そうなので夜の部は遠慮します。


 

福島原発告訴団・東京地検包囲行動へ

【東京地検に私たちの『本気』を伝えよう】

福島原発告訴団は2月22日、全国に呼びかけて、東京地検前にて、『要請と激励』行動を行います。
ぜひご参加をよろしくお願いいたします。

つい先日の報道で、昨年行われた国会事故調の福島第一原発1号機の調査の際、東電は、本当は建屋の中に明かりが差し照明が使えるのに、「中が真っ暗なので調査ができない」と虚偽の説明をしていたことがわかりました。

未曾有の大事故を引き起こして尚、東電のこの体質にはあきれるばかりです。
私たちの告訴を受けて、検察は事情聴取を始めています。勝俣恒久東電前会長、清水正孝元社長、班目春樹元原子力安全委員会委員長などが呼ばれたと聞いています。

しかしそれだけではなく、検察が強制捜査を行い証拠の押収をしなければ、真実が闇に葬られてしまう可能性があります。
検察が厳正な捜査をする姿勢を見せなければ、東電や政府の態度は変わらないと考えます。

この事故の原因がどこにあり、誰にあるかをはっきりとさせ、ただしていかない限り、原発事故被害者はますます困難を極め、分断され、救われることはありません。
そしてあらゆる命が安心して生きられる世界を創るための新しい価値観は生まれてきません。

みなさん、是非ご参加下さい。

福島原発告訴団 武藤類子


2月22日(金)
*16:00 東京地検前集合 要請と激励行動
     [案内図]東京地方検察庁
     http://www.kensatsu.go.jp/kakuchou/tokyo/tokyo.shtml

(移動)

*17:30 東電本店前 アピール行動



「脱原発」は民衆の声だ。無視されてなるものか。

2013-02-03 08:06:03 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

 2月2日(土)晴れ

3時過ぎから「さよなら原発・川越デモ」。暖かい午後だったので終わりまで歩きました。再び自民党の天下になって、前政府が決めた「30年代・脱原発」はさっさと破棄されました。法律ではありませんが民主主義の手続きを経て作られた「政府方針」でした。それを何の断りもなく覆すとは。民衆の声を戦車で踏み潰したと同じです。

 少なくともこの一点で安倍・自公政権は僕の敵となりました。心ある人びととともに抵抗を続けます。恐るべきことです。

 

クレアモールを行くデモ隊。

 

 

 

 


2・2さよなら原発 川越デモ

2013-01-29 06:30:59 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

衆議院選挙後、初めてデモに参加する予定です。フクシマの後始末もままならないのに原発再稼動を語る人の情も理も僕には理解ができません。

北朝鮮の核実験を許すな!原発の再稼動反対!

地球を汚染して動物も人も住めなくして「強盛大国」も「美しい日本」もない。右も左も中道も力を合わせて金王朝と「原子力村」に鉄槌を下そう。


2013年2月2日(土)15:00~
さよなら原発川越デモ
 
 
子どもたちの未来には、原子力発電所はいらない。それを実現するのは大人の責任。

 【日 時】2013年2/2(土)15:00集合・川越駅東口・緑地公園(川越市駅よりの踏切脇)    

デモ(出発 ~解散予定(17:00)
【デモコース】15:30緑地公園出発⇒本川越⇒連雀町交差点右折⇒新富町通⇒クレアパーク⇒川越駅東口・緑地公園16:30(解散予定)
【持ち物】メッセージを書いたプラカードや風船・のぼり等、音の鳴るもの、
楽器など。もちろん手ぶらでもOKです。
団体名の入っているものや、主旨にそぐわない幟旗プラカード、チラシの配布また宗教団体の機関紙配布等はお断り致します。次に繋げる為にも、法令遵守をお願いします。
【主 催】さようなら原発川越の会(連絡先:田中重仁法律事務所・049-226-6171)
 

「ふくしま再生の会」 田尾陽一さん

2013-01-21 05:24:38 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

1月20日(日)晴れ

よく晴れたが吹く風が冷たい。一日、陽光の暖かいベッドですごす。

遠い昔(1973年夏)、北海道池田町の農村での生活をともにしたことがある田尾陽一さんが福島の飯館村を根拠地にして「東北復興」の活動に地道に取り組んでおられることを知った。うれしくなってブログ「愚者の声」を読ませてもらった。

東大闘争を闘った人で、「物理」だった。お連れ合いは僕の同僚で当時、非常勤講師専任化闘争の渦中にあった。

3・11以後、「フクシマ再生の会」というNPOを作ってその責任者として精力的な活動をされているようだ。

震災直後の「愚者の声」に田尾さんの思うところが書かれている。


 ■ 首都移転と東北復興

 東日本大地震、津波、原発事故は、日本の原子力技術の信頼性を根本的に失わせたとともに、日本の社会機能の安全性への疑問を世界に植え付けたと考えられる。私たち日本人は、この不信感を今後、長期間にわたり払拭する努力を続けなければならない。今後の東海大地震の予感を胸にする時、私たちは、社会的機能の分散配置を考えなければならないのではないだろうか?
 

 すなわち、東京集中の首都機能の大胆な分散である。東京でメルトダウンしている政府(中央行政機能)と国会、最高裁などを、那須ないし関西へ皇居とともに移転する。ついでに愚昧で不必要な国会議員を100人以下に減らして移す。

 東京は、皇居、国会、議員会館、官庁街を再開発地域として、徹底した安全設計の下に、国際化特区とする。

 
 東北地方は、自己決定権を持つ国際的な地域として復興をはかる。すなわち、農林水産業や観光や新しいエネルギー技術開発などを、アジアの人々とともに推進し、人材とノウハウの共有を推進していく。中央政府に集まる偏狭な政治屋や省益にしがみつく官僚群、復興資金に群がる狡猾な企業の排除を原則として、真にオープンでまじめで人にやさしい東北人の良い面を伸ばすモデル地域として、東北地方の自立を図る。

■福島の自然と生活の再生に向けた調査・交流・実験・行動のために、全国の人々の共同作業所を開設する

この21世紀初頭に、大自然の大きな力の前に人間が翻弄され、さらに安易に自然をコントロールできるという慢心の上に敗北した原発事故と言う三重苦の福島地域において、自然の力の前に謙虚に学びつつ長期間にわたり、自然を構成する空気・土・水・海・植物・動物そして人間の営みの本来の姿を復活させていかなければならない。

 このためには、被災を自分のものとして自立的に考える諸個人・諸国民、農林水産・牧畜などの知恵を持つ人々、自然を観察し分析するさまざまな技術を持つ人々が集まり、被災住民とともに学びつつ、本来の自然とそれらと共生する人間の生活を復活させる必要がある。この中で、長期にわたる原発の廃炉過程を看視し、最終的な自然の姿にもどる姿を見届けたいと思う。


 

 心ある人、力ある人は違うなあと思う。思ったこっとをしっかりと実践に移しておられる。

「ふくしま再生の会」●http://www.fukushima-saisei.jp/

思うことだけは僕にもできる。田尾さんの思いに僕は心から共感する。とりあえずゆっくりHPを読ませてもらおう。

 個人ブログの「愚者の声」の最新版には「原子力政策の欺瞞性」という論説が掲載されている。

「原子力政策の欺瞞性」●http://gusha311.blog55.fc2.com/


井戸川・双葉町長の大切なメッセージ

2013-01-17 20:23:26 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

 1月17日(木)癌研でCT検査。行きに佃島でKくんに会う。豊洲では林さん宅により交流。留学生の李さんも来ていた。 癌研の通知簿は月曜日。


 

「東京新聞」の「特報」欄で福島第一原発が立地する双葉町の井戸川町長の記事が大きく出ていた。「除染」だの「帰町」だのと民心をかく乱して責任をごまかす東電や政府・マスコミに命がけの抵抗をしているように受け止める。

大事なのは未来に生きる人びとの健康だ。原則的な立場を堅持して報道を続ける「東京新聞」を支持する。

 

「帰還は30年後」 双葉町の井戸川克隆町長に聞く

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013011702000148.html
2013年1月17日 東京新聞[こちら特報部]


福島原発事故で全町避難した福島県双葉町の井戸川克隆町長(66)が今月4日、町の仕事始めの訓示で故郷への帰還目標を「暫定的に30年後とする」と発言、帰郷を望む町民の間に波紋を広げている。先月には「双葉地方町村会」の会長職を任期途中で辞任。その後、町長の不信任決議案を可決した町議会を解散するなど、大荒れの渦中にある。井戸川町長に発言やこの間の動きの真意を聞いた。(小倉貞俊)


◆「将来の健康被害 懸念」

「除染で少なくとも10年、下水道などインフラ整備や住居の建設に10年ずつ。現状では住めるまでに30年はかかる」

避難中の埼玉県加須市の同町役場で、井戸川町長はこう切り出した。

町長が期間目標に言及したのは「30年発言」が初めてで、数字の根拠は放射性セシウム137の半減期が約30年であること。町長は「国や県、東電と協力して除染に取り組みつつ、その間に町民の仕事や住居、医療など生活環境を整えていく」と語った。

最大の懸念は、内部被ばくによる将来的な健康被害だという。国は帰還の目安として年間被ばく量を20ミリシーベルト未満としているが「チェルノブイリ原発事故の5ミリシーベルトと比べても格段に高い。町は国際放射線防護委員会(ICRP)の示す1ミリシーベルトを目指したい」と話す。

町長自身、1号機の爆発時に放射性物質を浴びたという。「健康被害が発症したら、誰が責任を取るのか。一時的に住む場所がばらばらになっても、家系は継承しなければ。未来の子どもたちの健康は死守したい」

しかし、今回の発言で動揺した町民も少なくない。「仮設住宅の高齢者から『町長、こんな所で死にたくないよ』と言われた。本当につらい」

なぜ、このタイミングで発言を、と尋ねると「避難先で自立のめどがついた町民は自宅をどうするかを考えている。そのために『町の方針を決めて』という要望が増えている」と説明した。

「仮の町」構想などを計画する自治会長や一部の議員、外部有識者らでつくる町の「復興まちづくり委員会」の答申が、3月末までに出されることも踏まえたという。

ただ、理由はそれだけではない。もっと差し迫った状況があったという。損害賠償の問題だ。

国と東電が昨年7月に示した新賠償基準では、自治体の避難区域を再編することが請求の条件となっている。区域は「帰還困難区域」(年間50ミリシーベルト以上)、帰宅や通行を認める「居住制限区域」(20ミリシーベルト以上~50ミリシーベルト未満)、除染やインフラ整備をして早期帰還を目指す「避難指示解除準備区域」(20ミリシーベルト未満)の3つ。双葉町の場合、人口の約75%が帰還困難区域に当てはまる。

◆「中途半端な賠償 生きていけない」

井戸川町長は「(新賠償)基準は健康面からみて甘すぎる」と判断。区域分けに伴う町の分断も危ぶんでいるという。

このため、現時点では区域見直しに応じていない。その結果、賠償交渉は停滞しているが「国の狙いは早めに住民を帰還させて賠償を安上がりにすること。だが、双葉町は中途半端な賠償では生きていけない。(発言は)『町民が納得のいくまで、国はじっくり賠償問題に取り組んでほしい』というシグナルだ」。

町長は次々とこうした“善意”を説明するが、他町村との関係や町政は混乱を極めている。

先月10日には、双葉郡8町村でつくる「双葉地方町村会」の会長職を任期途中で辞任した。国の中間貯蔵施設の調査受け入れを決めた県と町村会の協議に欠席し、7首長から「無責任だ」と批判された後だった。

町長は欠席理由を「国の進め方は説明不足」とし、町村会での温度差については「町村ごとに被ばく線量がばらばらで、帰還までの計画も違う。賠償内容も異なる。『双葉郡で一つになろう」というのは無理。むしろ、会長職を降りることで町独自の主張を貫きやすくなった』と説明する。

町議会(8人)との対立も深刻化している。先月20日、町議会が「生活再建を望む町民の声を聞く努力をしていない」として、全会一致で町長の不信任決議案を可決。これを受け、町長は議会を解散。一昨年11月にあったばかりの町議選が繰り返される事態(2月3日投開票)になった。

「独断専行」という批判に対し、町長は「全部の人に分かってもらうのは至難の業。町と町民を一身に愛してきた。主張は分かってもらえるはずだ」と言葉少なだ。

原発事故前は推進の立場だった。「安全神話を信じ、国策に協力しているという自負すらあった」と話す。だが、それも過去のことになった。

「『ただちに健康に影響はない』という国のウソから苦しみが始まった。だが、未来の町民の命と健康を守るためにも、希望は決して捨てない」


◆前町議ら「無責任」「独善的」

「軽すぎる」 「無責任だ」─。「帰還は30年後」と発言した井戸川町長の発言に、解散した町議会の前職たちからは批判が噴き出している。

その一人、菅野博紀前町議(42)は「つらい避難生活のストレスに耐えつつ、帰還を待ちわびる高齢者は多い。発言がどれだけ町民を動揺させたかを分かっていない。確たる根拠のない軽い発言。公人としてふさわしくない」と強く批判する。

町議会では昨年6月と9月にも、埼玉県から福島県への役場移転を要求する複数の町議から不信任案が提出された。菅野氏は「町長のやり方は独善的。帰還の時期は個人が決めること。まず、町民の避難生活を何とかするべきだ」と訴える。

伊沢史朗前町議(54)も「まちづくりの具体的な構想や生活再建を示していない。30年をどう過ごせというのか。無責任だ」と語気を強める。

双葉町は被災自治体の中でも、避難区域再編や復興計画の策定について著しく遅れており、双葉郡8町村の中でも次第に孤立しつつある。

「町民は疲労困憊している。いまのままでは町の存続も危うい。町長がどれだけ強硬姿勢をとっても、賠償が双葉町だけ優遇されることは考えられない。協調して賠償交渉をまとめることこそ急務だ」(伊沢氏)

復興の方向性の違いもあり、町長と町議会の溝は深い。町議選後、再び町長選に突入する事態も予想され、町民の困惑は深まりそうな気配だ。


[双葉町]
東京電力福島第一原発の5、6号機がある。原発事故で町全体が警戒区域になり、被災自治体で唯一、町ごと県外に避難した。役場機能は2011年3月末から埼玉県加須市の旧騎西高校に置き、12年度内に福島県いわき市の旧福島地方法務局勿来出張所跡地に再移転する予定。8日現在、町民の避難先は福島県内が3,704人、県外が3,250人(うち旧騎西高校は146人)。


[デスクメモ]
かつて井戸川町長は「騙(だま)された」と言った。騙された側にも責任があると思った。だが、同時に「二度と騙されない」という決意を感じた。それには騙した相手に責任を取らせることが早道だ。しかし、東電や政権の座を奪還した政治家らはいまだに責任を取っていない。騙されない闘いは続く。(牧)


井戸川町長は双葉町のHPでも大事なメッセージを発し続けておられる。読者が時間を取って読まれることをお勧めする。 

双葉町長「メッセージ」●http://www.town.futaba.fukushima.jp/message/20130101.html/


『鎮魂と抗い 3・11後の人びと』 山本宗補

2013-01-17 07:59:39 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

3月のはじめに上福岡の公民館で写真展を開催する準備を整えている方から『鎮魂と抗い』(山本宗補・彩流社)という「フォトルポルタージュ」をいただいた。

 福島第一原発事故直後から「原発事故」を伝えようとしてきたフォトジャーナリストの「経過報告」だという。

浪江町にとどまって牛たちと生きる吉沢正己という人の写真が飛び込んできた。「冬を越せず死んでいく子牛」たちの姿、僕にはとても正視できない現実の一端。

http://asama888.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/311-d8b6.html

写真展の日程が決まったら「川越だより」でもお知らせします。

chinkon_cover2_thumb_3-1.jpg


3月10日は 「さようなら原発デモ」 

2013-01-12 08:49:38 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

01月02日大集会の呼びかけ_02

詳しいことはhttp://hibi-zakkan.net/archives/21885897.html

昨夜から国会議事堂・首相官邸付近での「脱原発」デモ・集会が再開されたようです。寒さの中で僕は眠り続けています。3月ごろになればのこのこ出かけられるかもしれません。広瀬隆さんの呼びかけを心にとどめておきたいと思います。

川越のデモは昼間ですからよっぽどの天候でない限りは参加できるでしょう。皆さん、今年もそれぞれの方法で「脱原発」めざし、力を出し合いましょう。

 2013年2月2日(土)さようなら原発川越パレード

2013年2月2日(土)15:00~
  

 

【日 時】2013年2/2(土)15:00集合・川越駅東口・緑地公園(川越市駅よりの踏切脇)    
デモ(出発 ~解散予定(17:00)
【デモコース】15:30緑地公園出発⇒本川越⇒連雀町交差点右折⇒新富町通⇒クレアパーク⇒川越駅東口・緑地公園16:30(解散予定)
【持ち物】メッセージを書いたプラカードや風船・のぼり等、音の鳴るもの、
楽器など。もちろん手ぶらでもOKです。
団体名の入っているものや、主旨にそぐわない幟旗プラカード、チラシの配布また宗教団体の機関紙配布等はお断り致します。次に繋げる為にも、法令遵守をお願いします。
【主 催】さようなら原発川越の会(連絡先:田中重仁法律事務所・049-226-6171)

「いのちの連環」 

2013-01-02 08:27:19 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

1月2日(水)晴れ

 元旦の夜は家族6人が姿をそろえる最初の機会となりました。この日のように穏やかな日々が続く一年であってほしいものです。

「東京新聞」の「本音のコラム」欄に鎌田慧(かまた・さとし)さんの「原発 良識ある撤退」という文章が載っていました。

ぼくの思いを120%以上しっかりと書いてくれたという思いです。「右」の人にも「左」の人にもすべての人に読んでほしい文章です。

 

原発 良識ある撤退」  鎌田慧(「東京新聞」2013・1・1)


 明けましておめでとうございます。

 といいながらも、「めでたさも中くらいなりおらが春」と反芻(はんすう)している。あと百日ほどで、福島原発爆発事故から二周年。いまだ収束のメドたたず、多くのひとびとが苦しみと不安のうちに年を越した。「高濃度放射能放出事件」ともいえる。歴史的な大事故は、目下継続中だが、忘れたがっているひともいる。

 「官軍と夷虜(いりょ)の死の事古来幾多(いくた)なり。毛羽鱗介(もううりんかい)の屠(と)を受けし過現無量(かげんむりょう)なり」

 岩手県平泉にある世界文化遺産・中尊寺の落慶供養に寄せた初代・藤原清衡の「願文(がんもん)」である。

 東北を攻めたてた官軍と蝦夷(えみし)軍の戦死者は、古来膨大な数だった。そればかりか、鳥獣魚介類の死もまた無数、すべての生きとし生けるものを浄土へ導きたい、とする祈りである。

 空を飛ぶ鳥、海を泳ぐ魚、森を走る小動物、川岸で歌う昆虫や田園の作物、その地下に生息するチョウやセミの幼虫、ミミズの果てにいたるまで、わたしたちの世界はいのちの連環でつながっている。そのすべてが、世にもおぞましい放射能に冒されている事実に、思いを馳(は)せることなく、まだ原発をつづけようとするものがいる。神を畏れぬ傲慢(ごうまん)、といっていい。

 核実験を成功させた瞬間、科学者たちはそのあまりにも強大な破壊力に恐懼(きょうく)し、アラジンのランプから、この世に魔物を引きだしてしまった、と後悔した。

 アインシュタインを、原爆開発に動かしたのは、ナチスが先にウラン爆弾を成功させることの恐怖からだった。「原子爆弾の製造にドイツ人が成功しないということを知っていたら、指一本動かすんではなかった」とほぞを噛(か)む思いで語った(ロベルト・ユンク『千の太陽よりも明るく』菊森英夫訳)

 恐怖の妄想から原爆が生みだされ、広島、長崎市民の頭上に投下された。原爆は悪魔的な産物の廃棄利用だったのだから、正当性のあるものではない。

 「原爆で手足ちぎられ酪農家」と牛舎の黒板に書きつけて自殺した農民の悲劇を、わたしたちは忘れている。たくさんの牛や豚や小動物が死んだ。津波で押し流された家族を探すのを阻んだのは、放射能の壁だった。原発は多くのひとたちをさせた。

 新政権が原発再稼動を強行したがっている。経営的理由からだ。しかし、事故後の収束作業で、すでに数人の労働者が心筋梗塞などで死亡した。原発は人間の働くところではない。非人間的な労働環境に、むりやり労働者を送り込むのは、非人道的行為である。被曝(ひばく)労働者の犠牲によって維持される「快適な生活」をこのままつづけたくない。

 原発労働者の家族が、夫や子どもの死を、「被曝死」として訴えても、この国の裁判官は認めなかった。原発四十年の歴史で、労災認定者はたった十三人だけである。

 この地震列島に原発をもちこみ、五十四基も建設させたのは、わたしたちの無知だった。核廃棄物は、わたしたちの無知だった。核廃棄物は、十万年後の子孫まで恐怖させる。原発は瞬間的な快楽だった。道徳的な頽廃(たいはい)だった、と気づいたいま、犠牲を子孫にまで先送りするのはやめよう。脱原発は歴史的責任である。

(ルポライター)

 


福島・双葉町 「井戸川町長解任」の怪

2012-12-26 08:24:18 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

埼玉県加須市の旧・騎西高校に役場機能を移している福島県双葉町の井戸川町長が町議会で「不信任」されたというニュースがあった。双葉町は福島第一原発の立地していた町だ。 

何が「不信任」の理由なのか、よくわからなかったが次に紹介する記事を読んで大体のことを理解した。町民を放射能による健康被害から守ろうとする町長を政府・東電・福島県知事などが一体となって追い落とそうとする策謀だといえそうだ。

だとしたら大事だ。3・11直後、原発推進町長としてその責任を強く指摘したものの一人だが、今この方に加えられている攻撃を見過ごしてはならないと思う。読者が記事を読んで問題の所在を確認していただきたい。

「12・20町議会」レポート

騎西高校は唯一残った避難所として、今も160人の町民が暮らしている。一方、福島県内では佐藤雄平知事、福島県立医大を中心に事故の被害を最小化するためのキャンペーンが張られ、「除染をするから帰還せよ」という政策がとられ続けてきた。井戸川町長はこの安易な帰還政策に反対し「チェルノブイリ基準」を示しながら「福島県内の多くの場所は、今なお人が住んではいけない汚染状況にある」と訴え続けた。すべては、目に見えない放射能から、子どもたちの未来を奪ってはならないという思いからだ。

十月にはジュネーブで、放射能汚染による内部被ばくから町民を守ろうとしない国の無策ぶり、無責任さを訴えたが、本来これは福島県知事がやるべきことだ。しかし実際にはそうはならず、小さな町の首長がたった一人で告発しに行くしかないということが、この国の惨状を示してあまりあると思う。

福島県内の自治体の多くが、帰還政策に追従していく中で、井戸川町長は、町民の命と権利を守るために孤立無援で闘ってきた。そんな町長の存在は「福島は安全だ」といって事故の責任をうやむやにする国、県、東電にとって、目の上のたんこぶだったに違いない。だからといって、国や東電が井戸川おろしをするわけにはいかなかったのだ。

出典●http://www.labornetjp.org/news/2012/1225idogawa 

10・30 井戸川町長 ジュネーブ国連人権理事会前日の会合でのアッピール

(省略)

私たちは、被ばくを小さくするために遠くへ避難しました。
この事を私は広島のような思いを町民にさせたくないと思い決断いたしました。
町の形を守るより、子どもたちの生命健康を第一に考えました。
チェルノブイリの事故のあの悲劇を私たち町民が味わいたくないという思いでございます。


チェルノブイリの方々のどうされたか実態が分からない私たちが、
福島のこのような高い基準じゃ駄目だという事で私はチェルノブイリ基準を強く主張しています。

政府は、これを受け入れようとしません。

私たちに20ミリシーベルト年の線量で住めるという事を言っております。

そこで私はその政府関係者に「あなたの家族と一緒に住んで下さい」とお願いをしております。
彼らは誰一人として「住む」という人はいまだにおりません。
危険な事が分かっているのでしょう。

いま、このような思いをしている私ども以外の多くの県民が県内に住んでいます。
さまざまな経済的な理由で避難ができずに本当に困っている住民がいます。
どうか皆さんの大きな声で救ってやっていただきたいと思います

レベル7という世界最大の大きさで4つの原子力発電所が壊れております。

これだけ大きい事故にもかかわらず、福島県立医大には
「にこにこ笑っていれば放射能の影響は受けない」というような教授がおります。
私は正しくないと思っております。
精神論だけで事実が隠されているのです。
やがてその嘘が証明されることの無いことを願っております。

私は被ばくの関係かどうか分かりませんが、喉にのう胞があります
もし、後5年後まで生きられれば、放射能の影響でないことが証明されると思います。

ここに福島県の地図を用意しております、

ジュネーブ118
これは放射線管理区域を示した地図です。
通常の放射線管理区域であれば人は住むことはできません。

ジュネーブ119
もう1枚のこの紙が、放射能が飛び散った状態を示しております。

ジュネーブ120
もう1枚の地図、これは、福島県内でとれる自然からの贈り物、
食べてはいけない、取ってはいけないものを示したものです。

ジュネーブ121
このデータは新聞に示したマークをみなさんにご説明いたしたものでございます。

この地図を見ますと、自然は大きく汚されている事がお分かりかと思います。
被ばくに安全はありません。
被ばくを避けること以外に安全なことはありません。
こういうところに住まわせておくことは人権を無視していると思います。


次に検査について申し上げます。
双葉町には全国一高い放射線量の放射線によって被爆をさせられました。
昨年3月から国、県、東京電力に被ばく検査を申し入れておりますが、まだ積極的にされていません。
200万県民の数からいうと、極めて僅かな子どもの検査しかされていません。

多くの病気が発症をしない事を願っております。
チェルノブイリからなにを日本の学者は学んだのでしょうか?
県民の健康と高い  で、悪質な治療の にある病院が阻んでおります、分かりません。

こんな状態にいる私たちを世界のみなさんから大きな声を出していただいて助けていただきたいと思います。
わたしたちは、難民なんでしょうか?
人権がないんでしょうか?
事故を起こしたのは東京電力です。
それなのに私たちは責任を負うような立場に追い込まれております。

このような発言の機会を頂いてありがとうございます。
どうかみなさん助けていただきたいと思います。
今日はありがとうございました。
出典●
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2656.html


安倍自民党総裁の帰郷に思う

2012-12-23 12:00:29 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

安倍自民党総裁が父(安倍晋太郎)や祖父(岸信介)の墓参りに山口に帰って原発の新設にも言及したという。山口県の上関(かみのせき)原発の工事は凍結されているがいずれ再開するつもりなのか。

衆院選挙圧勝で元気がいいのはわかるが、国民が自民党を圧倒的に支持したわけではないこともよく承知しておいてもらいたい。4割もの有権者が投票を棄権し、自民党に投票した人は有権者の16%(比例区)に過ぎない。小選挙区でも25%だ。小選挙区制度というマジックで圧勝に見えるだけだ。

原発についてはもう旧勢力の巻き返しで、フクシマは霞んでしまいそうだ。こんなことでは世界中の心ある人に軽蔑されるだろう。原発事故から何を学んだのか、と。

安倍さんは「美しい日本」が好きな人ではなかったか。保守中の保守ではなかったのか。古来、「蓬莱の島」といわれたこの美しい列島を原発事故でむちゃくちゃにした罪の自覚はあなたにはないのか。ぼくのような一介の教師だったものでさえ、しっかり反対しなかった責めに、おののいているというのに。

安倍さんが憲法改正に命がけだということはひしひしと伝わってくる。安倍さんの思いやそれを支持するたくさんの人々の考えをぼくは理解することができる。その声に耳を傾けてもいる。だが、この71年を自分なりに生きてきた<総括>として直ちにそれに賛成することはできない。非戦非軍事の「国防」の道をなんとしても切り拓かなければと考えている。

改憲の是非は時が来ればじっくり議論して結論を出せばいい。しかし、「原発」は「改憲」などとはレベルの違う問題ではないのか。

この美しい星で生きる生きとし生けるものの生存自体にかかわっているのだ。

社会的立場や思想的差異にかかわらず、まじめに、ごまかさず、社会と人生を見つめる人なら、「原子力の平和利用」は人類の今のレヴェルではNO!という結論しか出ないということを、フクシマは教えてくれたのではないか。

あなたの夫人・昭恵さんも言っておられる。

うーん、よくわかんないんですけど、やっぱり福島の現状を見ると人間がもう原子力をコントロールできなくなっているわけですし。それまでは原発で潤ってきてよかったかもしれないけど、あれがもう一度、同じような事故を起こしたら、やっぱり大変なことになるだろうなと思うんですよね。絶対安全って、ないんですよ。これからもどんな天変地異があるかわからない。そういう意味では、何かあった時に、本当にパッとコントロールできる、収束がすぐできるんだったらいいけどそれができないかぎり、やっぱり私は反対なんですよね

出典●http://www.asagei.com/9173

 

昭恵さんは上関の沖に浮かぶ祝島にも行かれて島の人々と交流されている。そういうことができる人をぼくは心から尊敬する。

ここはもともとあなたのお祖父さんの選挙区でもある。総理大臣に再登板される前の帰郷に際してたずねて長老たちの声に耳を傾ける度量を持っていただきたかった。

遅きに失するということはない。日本はやっぱり「脱原発」に踏み切ったか、と世界の人から見られることが、若者たちにも「愛するにたる日本」を手渡すことにつながると思うが、どうだろう。

参考・安倍昭恵さんのブログ●http://www.akie-abe.jp/index.php?ID=686

 

 


「石原ファミリーを倒さないことには何も変わらない」山本太郎さん

2012-12-06 05:38:42 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

 12月5日(水)曇晴

 2時過ぎから入間川の土手を歩いてきました。87歳になるという方に出会いました。1945年、最後の徴兵検査を「川高」で受けたそうです。敗戦直後から東上線で池袋・新宿に通い、焼け跡の片付けに従事した、日当は10円だった、とか。

 旧・芳野村の出身ですが月吉町に住み日々散歩は欠かさないとのことです。程よい体型で矍鑠とされています。


 

山本太郎さんが自民党の石原伸晃前幹事長に挑戦状を突きつけて立候補したといいます。先月、丸木美術館では「選挙には出ない」といっていました。政治状況を見て我慢ができなくなったのでしょう。

 核(原水爆・原発)をもてあそぶ発言を繰り返す石原父子がリーダーシップを発揮して、自民・維新の政権ができる可能性があります。

そうなれば「脱原発」どころか憲法改正・核武装を喋喋するところまで突き進みかねません。

山本さんの危機意識、行動力はただものではありません。一夜で300万円の供託金が集まったとか。「脱原発」市民勢力の力でなんとしても「石原」を追い落としたいものです。

 新党「今はひとり」●http://imahahitori.jimdo.com/

 

山本太郎氏杉並区内で第一声 広瀬隆氏が応援、一人じゃなくなった…東京8区

高円寺駅前で出陣式と第一声を行った東京8区の山本太郎氏。広瀬隆氏(右)も応援に駆けつけた

 第46回衆院選は4日、公示され、16日の投開票日に向け、12日間の選挙戦がいよいよスタート。各党の党首らは、全国各地で第一声を発した。

 脱原発などを掲げ、東京8区から立候補した俳優の山本太郎氏(38)は4日、東京・杉並区のJR高円寺駅前で出陣式を行った。

 黒いハンチング帽、蛍光色の上着というラフな格好で登場。なぜかリュックサックを背負ったままで、初の街頭演説に臨んだ。同選挙区からは、5選負けなしの前職で、自民党の石原伸晃前幹事長(55)も立候補。山本氏は「相手(石原氏)は直視できないほど、まぶしい“七光り”です。でも、石原ファミリーを倒さないことには、何も変わらない」と、石原氏の父・慎太郎氏(維新代表)も含め、あらためて挑戦状をたたきつけた。

 出陣式には反原発の著作がある作家・広瀬隆氏も駆けつけた。広瀬氏は「本当は役者の山本太郎が好きなんだけど、できる限りのことはさせてもらう」と応援を約束していた。

 一方、社民党は4日、山本氏の支持を決定。又市征治選対委員長は「今回の衆院選は脱原発が重要な争点であり、東京から脱原発の議席を獲得することは全国的にも大変重要だ」とのコメントを発表した。

 ◆東京8区 立候補者
円 より子(65)民主新
石原 伸晃(55)自民前
上保 匡勇(28)共産新
山本 太郎(38)無

出典●http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20121205-OHT1T00029.htm


さよなら原発・川越デモ

2012-11-30 08:59:20 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

11月29日(木)晴れ

午後2週間ぶりに散歩。落ち葉を踏みしめる感触が心地いい。フクシマの故郷に帰れない人々、散歩どころではない人々のことを思う。

  

原発事故後も何もなかったかのように「憲法改正」「集団的自衛権」、はては「核武装」などと吹聴する連中を持ち上げるマスコミ、選挙で彼らを応援する創価学会―。いろいろな人の顔が浮かんでは消える。創価学会の若い友人たちはそれでも小選挙区では自民党に投票するのだろうか?

 夜になって森ゆう子さんが「未来の党」の副代表になるとのニュースが流れた。嘉田さん・森さん、これはベストの布陣だ。問題は比例区の候補者だ。2日の発表で名も実もある人々が北海道から九州まで各地の比例区に一人ずつ立候補してほしい。四国だと窪川原発を止めた島岡のおんちゃんがいいかなあ。

 「脱原発」派にとって後がない絶対に勝たなければならない一戦である。

 12月1日は「川越デモ」の日である。僕も楽しみにしていたがクラス会と重なってしまった。銀座の会の終了後、駆けつけられれば少しは一緒に歩けるか。

 

12月1日(土)第4回 さようなら原発・川越パレード開催。川越駅東口緑地公園15時集合 15時半出発 コースは前回と同じ。約1時間。 川越から脱原発の声を挙げましょう!


「人を得た」喜び 嘉田さんとともに闘おう

2012-11-29 12:49:35 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

 今朝(29日)はびっくりするやら、うれしいやら。「川越だより」を見てくれた人がふだんの10倍もいたという。

2012.11.28(水) 3538 PV 2630 IP 82 位  / 1792559ブログ
2012.11.27(火) 807 PV 376 IP 1992 位  / 1792039ブログ

 びわこ宣言を発して「未来の党」を創った滋賀県の嘉田知事の決起は僕と同じように「脱原発」を願う人々に希望が残されていることを教えてくれたからであろう。衆院選の公示まで日はない。私たちも日々を大事にしてできることをやっていこう。


 

11月28日(水)曇

 寒い日だったが「きいちご移動教室」のバス代を払い込みに行った帰りに「小宮山泰子」さんの事務所を訪ねた。小宮山さんは「自由党」の時代から小沢一郎さんと政治行動をともにしてきた人で、「国民の生活が第一」の中ではもうベテラン議員ということになる。

 3年前の鳩山政権時代に一度お会いしてもらったことがある。そのときは在日コリアン特別永住者に国籍選択権を認める特別法の制定に協力をお願いした。当時民主党は「外国人地方参政権」一本やりで話を聞いてくれたのは小宮山さんだけだった。(地元選出の某参議院議員にいたっては政権党になるや約束を覆し、「協力できない」と一有権者に会うことさえ断ってくるという始末だった。)

 事務所では打ち合わせ中?のようだったが秘書の方が応対してくれた。「未来の党」への合併・移行手続きが進行中でビラの印刷もままならないという。町内にビラの配布くらいはできるかと思っていたがそれも公示日以後に配布する法定ビラまでは無理なようだ。(法定ビラは知友に会った際に渡せるビラで、不特定多数への配布はできない。)

 勝手な応援を申し出て帰ろうとしたら泰子さんのお母さんが出てきて丁寧な挨拶をしてくれた。夫の故・重四郎さんは自民党田中派の一員で僕には縁のない方だった。何十年かの後に娘さんの応援をしようとはその頃には想像だにできなかった。「がんばってください」。心からの言葉を返して握手しておいとました。

 それにしても「小沢一郎はエライ」。そう思った。嘉田さんの新党創立決断に直ちに解党・合流で応えた。新党では役を求めず一兵卒に徹するとか。

 僕は「己を殺して心ある政治家の総結集に政治生命をささげられよ」と書いたばかりだが、こんなことができる人が他にいるとは思えない。政治家としては経験の少ない嘉田さんにすべてを託したのである。この人の資質と政治力を見抜いたのであろう。窮余の一策には違いないがたいしたものだ。

 選挙戦をたたかうどの陣営も看板の付け替えであわただしいことだろう。しかし、「脱原発」派の政治勢力がようやく誰の目にも見えるようになってきた。相変わらず揶揄的な目に変わりはないがマスコミもこの勢力を無視するわけにはいかなくなった。民自公も「脱原発」の民意におびえざるを得なくなった。

  数年前の高知県東洋町の町長選挙を思い出す。核のゴミの処理場建設阻止のために澤山保太郎という人が担ぎ出されて勝利した。澤山さんはもともと隣の室戸市の市会議員だった。澤山さんは「時を得」、東洋町は「人を得」たと納得したものだった。

 今、嘉田由紀子という人を得て私たちの「脱原発」の国是を確立する選挙戦の舞台は整ってきた。

 嘉田由紀子という人について少し勉強しただけだがこの人の「卒原発」は決して付け焼刃ではない。琵琶湖に惹かれた少女期からのこの人の人生そのものの発露なのである。「いい人を得た」と僕は心から思い励まされている。嘉田さんを先頭に押し立てて確信を持って闘おう。

 

 

 

 

             
            

                                                                                          


「びわこ宣言」を支持し、ともに闘わん。

2012-11-28 10:22:45 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

 11月27日(火)晴

 滋賀県の嘉田由紀子知事が「びわこ宣言」を発し、「日本未来の党」を設立しました。「びわこ宣言」には京セラ名誉会長の稲盛和夫、音楽家の坂本龍一、俳優の菅原文太、ジャーナリストの鳥越俊太郎、脳科学者の茂木健一郎さんらが賛同しているそうです。

 琵琶湖の見えるホテルで記者会見する嘉田知事の画像をyoutubeで見て、遅まきながらもこういう人が現れて「脱原発」の選挙戦を闘う態勢が整い始めたことを喜びました。脱原発!をめざす市民勢力・政治勢力が総結集してなんとしても次代の要請に応えなければなりません。

  嘉田知事の記者会見●http://www.youtube.com/watch?v=ePdIRZfl9ao


平成24(2012)年11月27日

びわこ宣言

政治は未来をつくるもの。
右か左かではない、私たちが目指すものは日本の未来の安心。

国民のみなさんに日本の未来を選択する、その選択肢を提示したい。

国政への危機感、中央集権体制を変え、現世代につけまわしをしてきた旧体制を変えなければならない。
3.11後初の国政選挙であるにもかかわらず、「原発のない社会」に向けての議論は不透明のまま。自民党はこれまで原発の安全神話をつくり、事故への備えを怠たり福島事故に対する反省は一切なく、原発推進ともとれるマニフェストを発表。

福島の事故は、放射性物質を大気や水中に広げることで地球を汚した、この重い責任を感じることなく、経済性だけで原子力政策を推進することは、国家としての品格を失い、地球倫理上も許されないことである

原発事故の潜在的リスクが最も高いのは老朽化した多数の原発が集中立地する若狭湾に近い滋賀県、琵琶湖である。琵琶湖は近畿圏1,450万人の命の水源であり、その琵琶湖をあずかる知事として、このまま国政にメッセージを出さないことは、これまで琵琶湖を守ってきた先人に対しても、子や孫に対しても申し訳が立たない。

今、ここに、国民のみなさんの信頼を取り戻し、国民のみなさんが希望を持つことができる、未来への選択肢となる新しい政治の軸を立てる「びわこ宣言」を行います。未来を拓く新しい政治を始めましょう。(以下略)

出典●http://blog.goo.ne.jp/ko212km/e/7baa0599f2f1ae6ffd90bf6089dd6603


 

 嘉田さんは近隣の熊谷女子高校の生徒会長だったという。高校生のときに琵琶湖の魅力にとりつかれ、京大農学部に学んだあと、琵琶湖学者から琵琶湖を守る滋賀県知事になった。その方が「卒原発」を主張して国政をリードする。当然といえば当然、日本はようやく人を得たか。

 このブログで何度も書いたことだが「フクシマ」は「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ」に並ぶ人類史を画する大事である。 今ここで原発にはっきりとNO!と宣言しなければその災厄は人類は言うに及ばず生きとし生けるものの生存にかかわる。

 「消費税」も「TPP」も「原発」に比べたら小事だ。「いのち」が大事。

右も左も未来に責任を感じるものは「脱原発」を闡明し、新たな政治勢力の結集に力を貸そう。

 嘉田さん、がんばれ!菅原文太さん、坂本龍一さんらは「未来党」から比例区に立候補されよ。それが今このときに望まれている。

 小沢一郎さん・亀井静香さんらのベテラン政治家にとっては最後の「ご奉公」。己を殺して心ある政治家の総結集に政治生命をささげられよ。

 僕も超微力ではあるが、埼玉7区・「日本未来の党・小宮山泰子さん」の当選を願って勝手に行動する。

 都知事は愛媛の僻村でうまれたという「宇都宮健児さん」。 

 


「だまされた」「気づかなかった」では遅すぎること

2012-11-09 05:53:49 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

11月8日(木)晴れ

 勝義さんが「脱腸」で入院・手術のため、移動教室には欠席との連絡がありました。「欠席」はさびしい限りです。85年の「木苺舎」創設以来一緒に歩いてきた方です。「きいちご移動教室」の最終回に「校長先生」が居られないのです。次々と惹起する異変に気がめいらないように辛抱強く闘病してほしいものです。 

 ガン友のHさんからはメールがありました。

「癌研の診察は10月より2ヶ月毎、CT検査は3ヶ月毎になり、病院で偶然合う確率が少なくなりました。直近の10月の検査では腫瘍マーカーも減少し、肝機能も正常で安定しており、イレッサ治療を継続しているところです。最近は特に歩く気功を積極的に練功しており9月には本場中国北京で研修会に参加してきました。
目下のところ気功、太極拳、散歩、コーラス、玄米菜食、漢方薬等で自然治癒力向上を計っております。
また何かの折、お目にかかれればと思っております。」

 このところしばらくお目にかかっていません。経過が順調で通院が少なくなっているということですから何よりです。僕とは違って趣味と実益を兼ねた充実した闘病生活を送っておられるようです。またお会いできる日を楽しみにしています。

 新河岸川の土手の道を走って久しぶりに「曼荼羅」で昼食としました。何十年ぶりかの帰郷で同窓会に出席してきた主人の土産話を聞いてきました。

 帰ってからは孫崎 亨著『戦後史の正体』を読みました。珍しく数時間連続。面白い。それでもまだ半分です。

FACEBOOKで「日刊ゲンダイ」(8日付け)の記事を紹介している方がいます。福島や埼玉でどういう事態が進行しているのか?子を持つ親はぼけっとはしておられません。

僕は今、『戦後史の正体』を読んで自分が生きた時代の真実にあらためて気づいたり、驚いたりしています。自分なりに考えながら生きてきたつもりでも何も見えていなかったなあと思うところが多々あります。

「放射能被害」の体験は後になって気づいても子どもたちの健康を取り戻すことは困難です。だますことが商売の学者や役人やの言説に唯々諾々と従っているわけには行きません。

 

日刊ゲンダイ 11月8日