現実ブログ 「遺品が語る真実」 遺品整理ブログ
遺品整理屋は見た”天国へのお引越しのお手伝い” 孤独死 自殺 遺品整理 不用品 遺言 ・・キーパーズ




「皆さん父には家族なんていないと思っていたそうなんですが、警察の方が携帯電話のメールを確認して下さって、初めて娘が居る事がわかったそうです。」
「それで私に一番に連絡が来たのです」

死後3時間で発見された57歳の中年男性は、同僚にも娘が居る事を隠していたのです。

孤独死とは言え3時間後に同僚に発見してもらえたということは、それなりに会社では人間関係を保たれていたのでしょうが、過去に離婚し娘と離れ離れになっていることは誰にも言えなかったんでしょうね。

私が、入った故人の部屋はいかにも中年の独身男性の部屋と言うような、とても綺麗ではない部屋でしたが、そこにはおそらく娘さんであろう昔の写真が小さな写真立てに入れて見える位置に置いてありました。

”見える位置”とあえて言うのは、それほど室内が乱れていて衣類や物が積み重なっているのですが、その写真立てだけは埃もあまりかぶっていなくて倒れないようにしっかりとした場所に置いてあったからです。おそらく放置せず何度も手にとって眺めていたからではないかと私は思いました。

そんな故人が離婚し、娘と別れたのは20年以上前のことだそうです。
当時は小学生だった娘さんを元奥様の元に残し、ひとりで東京に出てきて働き養育費もろくに送らなかったようですが、娘さんだけは可愛くて忘れられなかったのでしょう。
数年前からは、娘様も父親の事が気がかりになり、年に一度や二度は電話を掛けるようになっていたそうです。
そして中年の男性はメールという機能を覚え娘さんとメールでやり取りをするようになっていました。
毎年、娘様の誕生日には、お祝いのメールが必ず入ったそうです。
そして、数ヵ月後には再会の約束をする事になった矢先に訃報が届いたのでした・・・

「お父様がここでこんな生活をされていたのは、ご存知だったのですか?」

「いいえ、会社契約でマンションを借りているとは、聞いたことは有るのですがもっとしっかりとした生活をしていたと思っていました、まさかこんな状態で生活をしていたなんて・・・」
「私に子供が生まれたので見てもらおうと思い、会う約束をしたばっかりだったのに・・・」

「本当に残念な事をしましたね」

「はい・・」

「子供さんは?」

「いま、母が近くのホテルで見てくれています」

「お母さんもこられているのですね」

「でも、母はここには来ません母は再婚していますので・・・もう」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


離婚後、15年や20年経っても再婚をせず孤独な独居中年として生活している男性はとても多いようです。

そして、孤独死してしまい子供や元嫁にお世話になる方は結構いらっしゃいます。

生活力は、女性のほうが強いのでしょうか?

故人様には申し訳ないですが、同じ男側の人間として少し情けないと思わずにはおられません。。。。

男がもっとしっかりとしないと大変な世の中になっちゃいそうですね。

”離婚経験のある独居中年の男性の方!まだ諦めないでくださいよ!”
”あなたの子供さんは立派な大人になり社会で頑張っているのですよ、子供には悲しい思いはさせないでくださいね!”




コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )



« おひとり様の... 80歳の行動力 »
 
コメント
 
 
 
Unknown (ちゃこ)
2008-02-21 20:43:32
 娘さんと暖かなメールの交流があったその故人は、たとえ孤独死であっても、お幸せだったように思います。
 孤独な独居中年。
どっちが先かは分りませんが、離婚しなくてもいつかはどちらかに先立たれて一人残ることになるはずの私達。
 今から一人残っても暮していけるように、夫を躾けていこう、と密かに決意しました。
 脱いだ靴下さえ洗濯籠にいれてくれない夫なので。
生活をきちんとできない男の一人暮らしって、気の毒の一言ですね。
 われやさき、ひとやさきはしらず。
夫の生活改善も、これからやりたいことの一つになりました。
 管理人様、気づかせてくださって有難う御座います。
 やりたいことばかりが増えていく今日この頃です。
 
 
 
男やもめに、とはよく言ったものですね。 (葉桜)
2008-02-21 22:27:53
でも、お嬢さんとメールでの交流があったことは、その故人の方には幸せなことだったのでしょうね。

亡くなってすぐに発見してもらったのがせめてもの救いですね。
 
 
 
父との突然の別れ (北の大地の かあちゃん)
2008-02-23 02:58:27
私の、父もフーテンの寅さんみたいに
フラッと家を出たら何年も音信不通の人でした。
私は祖母と叔父に育てられましたが

なんて自分勝手な父親だと若い頃は恨みましたが
歳をとり、父から連絡があり
私も結婚して子供もいましたので
過去の事と、水に流し交流を再開させました。

67才の若さで曾孫が生まれた時は、
とても喜んでいました。
(父は母と離婚して以来40年近く独身でした)
もう一人曾孫が生まれると聞いて
喜んでいた矢先に・・・・
突然死・・・前日にあった時は、すごく元気で
まだ70才でしたし、まさか、それが最後だなんて
思いもしませんでした・・・数日後警察から
電話があり・・・死後数日たって発見しました
と言われた時は、信じれませんでした。

私と会った次の日に心筋梗塞で亡くなるなんて
近所の方が、3日も電気とTVがつけっぱなしで
おかしいと、警察に通報してくれて
発見されたんです。 その数日後には、合う
約束してたのに・・・

後の事は、あまり覚えてません。
葬儀に、父が住んでた家の片づけ作業を
3日間でやらなくて、いけなくて大変でした。
こちらの会社が、北海道にもあれば
間違いなく 頼んでいたと思います。
自由奔放の父でしたが、最後に仲直り出来て
良かったと思います。 
最後まで迷惑かけれどね
 
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。