レトロ

忘れてはいけない物は レトロな色合いで僕たちをみつめている

クレーム

2015年01月11日 | ひとり言
昔 自宅で異物混入があった
風疹にかかり熱が四十度まであがり 二三日続いた時だった
熱冷ましのため 薬を投与しようとしても高温で薬が溶けてしまうので
子供の私はアイスを求めた
母は「はい、冷たいアイスを食べなさい」と言いながら 
半起きの私の口にアイスを食べさせてくれた
熱のせいか そのアイスは漢方の味がした
高熱で苦しむ息子の枕元で母は微笑んで・・・いや・・・「ククク」と笑いをこらえていた
そのうち我慢できなくなったのか 小走りに部屋を出て
「あの子・・・食べたがよ・・」と父に笑いながら話すと
「そうか、そうか、ククク」と笑う父の声もしっかりと聞こえてきた
そんな家族であった・・・。
病気が治って学校の家庭科の授業で習ったオムライスを家族にご馳走した
卵・焼き飯・調味料・ガシンサンを入れた
家族はみんな泣きそうな顔で「おいしい・・」と喜んでくれた「ククク」
我が家にはクレームというものは存在しなかった・・・。