言葉の庭

徒然なるままに庭を眺めては、そこにある言葉を拾い集めている。

発声練習としての無声音

2020年07月26日 | 音楽

発声練習としての無声音
鼻濁音と同じくらい日本語をきれいにする要素が、無声音です。鼻濁音は知らなくても、普段そのような発音を自然としています。意識せずに使っています。ところが、読み聞かせというと、構えもすれば緊張もします。その中で使うとなると、間違った使い方が出ることがあります。
無声音も同じようなことが言えますが、知っておくと、練習のとき意識して言うことができます。そして、それが本番のときに役立つことになります。たとえば「切手」は、「きって」ですが、「っ」は発音しません。つまるため促音と呼ばれています。
促音ほど無声になりませんが、無声化する言葉を無声音といいます。日本語は母音と一体化することが多いので、英語のように無声音は少ないです。たとえば、「キツツキ」がそうです。無声化するのですから、発声の言葉が短くなります。短い時間で発音することになります。

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2種類の「が」

2020年07月24日 | 音楽

2種類の「が」
風邪をひくと鼻声になります。蓄膿症でうまく声がでないこともあります。その声が味わい深いとか、魅力的だという方もいますが、ここでは一般的なことでお話します。
私たちが使っている濁音で、「が」行は2種類あります。「がらがらと落ちてきた」の「が」と、「私が中村です」の「が」とは違います。文字にするとどちらも同じ「が」ですが、それを区別するために筆記文字は「か」に点々と、「か」に丸をつけての二つに区別されます。タイプできないのでお見せすることは出来ません。点々を丸に置き換えます。
どんな違いがあるのか。「私が中村です」の「が」は、鼻濁音の「が」です。発声表記の文字では点々を丸に変えます。ローマ字では「nga、ngi、ngu、nge、ngo」の表記になります。
違いを確認する方法は、鼻をつまんで、「私が中村です」といいます。「が」のところでちょっと詰まる感じです。「がらがらと落ちてきた」の「が」は、鼻をつまんでもつままなくても言うことができます。普通の「が」です。普通の「が」というのも変な言い方ですが、ここではそうしておきます。

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体の大きさや遠近感を考えた発声方法

2020年07月08日 | 音楽

体の大きさや遠近感を考えた発声方法
例えば登場人物の性格を知ることにより、その登場人物の調子をつかんで話すと、それらしく聞こえます。あえて声色を使うことなく登場人物の棲み分けが出来ます。落語家が、一人で長屋の大勢の人を演じられるのも同様のことです。
また体の大きさによって、早口に言ったりゆっくり言ったりして分けることもできます。実は拍動は身体の大きさに比例していて、体の大きい象はドックンドックンですが、小さいネズミは、どくどくどくと早くなります。これは体の動きにも関係していて、しゃべりも関係しています。
しゃべることは口の運動です。小さな体のネズミが早口でしゃべっても違和感がありませんが、大きな体の象がネズミのようにしゃべっては違和感が出ます。これは拍動と体の動きが連動していて、台詞を言うときの差が生まれるものです。たくさんの動物が登場する絵本の読み聞かせや人形劇での、動物たちのしゃべり方を区別することができます。
別に早口の象がいたり、ゆったりしゃべるねずみが登場したりしてもいいのですが、その逆のほうが登場したときに違和感が少なくなります。その元となっているのは、心臓の収縮運動になっている拍動の早さです。体の大きさに比例しています。

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