言葉の庭

徒然なるままに庭を眺めては、そこにある言葉を拾い集めている。

陽だまりのブレーメン

2024年03月22日 | 音楽

陽だまりのブレーメン

 

かつては家族の支柱だった老紳士、太郎。しかし、歳を重ねるにつれ、家では邪魔者扱いをされるようになり、孤独を感じていた。居場所と言えば、近くにある公園だった。

 

公園で過ごす太郎は、同じく居場所を失った老人たちと出会うことになった。元ピアニストの麗子、元バイオリニストの美咲、元チェリストの泰司。太郎はドラムをたたいていた。四人は音楽を通して友情を育むようになった。

 

音楽でつながりができた四人は、公園に楽器を持ち寄って、昔取った杵柄で何となく、楽器の練習を始めた。始めて行くうちに、四人の楽器にハーモニーが生まれはじめた。

 

それぞれの楽器を持ち寄り、公園で演奏を始めた四人。美しい音色は、日に日に公園の人々の心を惹きつけ、いつしか陽だまりの公園には、聴衆が集まるようになった。

 

演奏の合間に、四人はそれぞれの過去を語り合う。かつては華やかな舞台で活躍していた彼らも、人生の波に翻弄され、居場所を失っていたが、聴衆から温かい拍手を受け、四人は「陽だまりのブレーメン」を結成した。

 

公園は彼ら四人の新たなステージとなり、音楽を通して人生の喜びを分かち合う場所となった。陽だまりのブレーメンの評判は広がり、聴衆も遠くから駆けつけて、テレビ番組の取材も受けるようになった。

 

とにかくテレビでの番組放映後の反響がすごかった。回数は少ないが、陽だまりのブレーメンは、全国ツアーを行うようになっていくきっかけにもなった。マイペースだけどね。

 

四人の家族はテレビ番組を見て、初めて公園で何をしているのかがわかった。もうそれぞれの家族は、四人を応援するしかなかった。陽だまりの公園は、音楽と笑顔が溢れる場所となった。四人は、これからも音楽を通して人々に喜びを届け続けるだろう。

 

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