ゲキレンジャー 第30話印象

メレ様が美しく悲しく、自らの矜持を曲げて愛のためにはあらゆる手段を選ばぬ悪のヒロインへと変容する第１歩を踏み出していく覚悟を…。
ええ、ヒロインは紛れもなくメレ様でした。
アバンではマクの挑発に乗ってしまった理央に、必ず操獣刀を手に入れるのでここはお納めをと身を投げ出す姿は真のヒロインにふさわしい。
ケンに一騎打ちを挑んで、邪魔が入ったことに興ざめする姿には、彼女の獣拳使いとしての誇り高さがありありと読み取れます。
ロンから卑怯なマネを薦められての葛藤、実際にケンを前にして、「オレは変身しない」といわれて全力で倒しにかかることを躊躇い、結局負けを認めるくだりには、自分の強さへの強烈な矜持が現れています。
メレの誇り高さに舌打ちして、メレに悪の道を示すロンのえげつなさはかなりすさまじい…。
これは理央やメレには決してない汚い面です。
誇り高いメレが、理央のために卑怯な真似をし、自ら泥にまみれる姿は、葛藤が強ければ強いほど見るものにメレの苦しみを伝えます。
姑息な真似はしない、欲しいものは操獣刀であれ理央の愛であれ自らの力で手に入れるという誇り高さ、そのすべてを理央のためにはなげうつ…。
ロンに褒められて、自ら捨て去った誇りのかわりに黒い怒臨気をまとい、理央に操獣刀を差し出す笑みが、明らかに今までのメレとは違うことがわかる…メレの物語としては秀逸でした。
今回の話はメレが完全に悪の華へと変身する物語としては見応えがありました。
で、ゲキレンジャーはその間に一体何を見せたのか。
ケンの妹思いや、メレの潔さを見極めた取引の上手さは見応えがありました。
ケンに関しては、先週よりかなり見直しました。
ゴウ兄さん、幸子ちゃんを助けたことでわずかに失地挽回。
以上です。
あとは何を言って良いのか…。
いきなりゲキレンジャーが善に目覚める姿にも…あっそうって感じでした。
印象はメレの１００分の１くらいしかなかった気がします…。
先週の次回予告から予想はしていましたが…。
ゲキレンジャーは臨獣殿のドラマでストーリーを動かしているんですね、本当に。

風水