電王 第34話印象

ピアノを弾き続ける男、ピアノマンに良太郎が話しかけてみますが、彼は良太郎の問に答えません。
かわりにデネブが望みはピアノだということを良太郎に告げます。
しかし、ピアノを届けるだけでは契約は完了しなかったことが判明します。

そのころデンライナーでは…コハナちゃんをからかうリュウタ…。
何してるんだリュウタ…。
動揺を隠せないウラ・キンとモモ。
オーナーのいったことをナオミさんから聞きますが、どうも納得いかない様子。
リュウタは相変わらずコハナちゃんを追い回しています。
見かねてリュウタを止めるモモ、良い奴ぶりを発揮しますが…。
「おまえ本当にあのハナか？」と尋ねて強烈な一発を食らう！！
お約束とはいえ、これがないとね。

ピアノマンが見上げる病室に入院している奥村祐希の病室を訪ねるＤ侑斗とＵ良太郎。
3年前の事故以来眠り続けている奥村祐希の情報を看護師からえるＵ良太郎。
肩に手を回したり、どんどん親密になりそうなＵ良太郎に動揺するＤ侑斗と良太郎がおかしい。
これを止めるのがコハナちゃんなのもナイス！
感動するＤ侑斗に「オデブちゃんたちは…」とさりげなくＤ侑斗には病院にいるよう言いつけるあたりがうまいなあ。
Ｕ良太郎に女の子と近づく方法を侑斗に教えてもらおうとして叱りつけられるデネブはお約束。

契約者のピアノマンを追うＵ良太郎。
「めずらしいね、ウラタロスがこういう地味なこと手伝ってくれるなんて」と良太郎。
ハナちゃんのご指名というかご命令だというウラ。
どうやらウラの力が必要だと考えたコハナちゃんがウラを送り出した模様。
それから、コハナちゃんがデンライナーの停車時間に駆けつけたんですね。
さて、ピアノマンにお近づきになるために、ピアノ売り場でピアノマンの隣で演奏するＵ良太郎！
コハナちゃんじゃありませんが、ああいう器用なところがウラの持ち味ですよね。
器用なだけでこんなコトが出来るとは思いませんが、Ｕ良太郎は何でもそつなくこなすところがすごい。
ピアノを引く手が良太郎にしてはごついのはご愛敬(苦笑)。
しかし、ピアノマンは世界とのつながりを絶とうとしているというＵ良太郎、結局ピアノマン本人から情報を得ることは出来ませんでした。
契約者本人を追うのは無駄だから女の子たちから情報を得ようというＵ良太郎。
「どうして女の子限定なの！？」というコハナちゃんの疑問はごもっともです。

病室の窓の下からピアノマンを見守る侑斗(小)。
そこに現れる良太郎、侑斗(小)に「何もわからないことがわかった」と告げます。
ピアノマンは名前さえもわからない謎の男らしい…。
誰の記憶にも残っていない彼の姿は、良太郎には桜井さん(大)と重なります。
記憶によって時間は構成される、だから、人の記憶が消えると時間も、そしてその存在さえも消滅してしまうことを見てきた良太郎は、侑斗(小)に記憶を消費して戦うことへの疑問を投げかけます。
侑斗(小)はこれにゼロノスになって戦うにはしょうがないだろうというのですが…。
そこに、イマジンが来たことを良太郎に教えるウラ。
イマジンは病室の窓の下にピアノを持ってきます。
わずかな笑みを見せてピアノに向かうピアノマン。
良太郎はＵ電王に変身します。
「おまえ、僕に釣られてみる？」
久しぶりに聞くなあ、このセリフ。
「あんまりおイタが過ぎるとお仕置きだぞ」とうそぶくイカイマジン。
ところが、今度はあっさりと過去への扉が開き、イマジンは過去へと跳んでしまいます。
驚くＵ電王に、良太郎はこの場所でピアノを弾くことが重要だったのではないかと考えます。
過去の時間は2004年1月18日、それは病室で眠る奥村祐希が、ピアノと自分の世界に閉じこもるピアノマンを見つけた時間…二人が出会い、ピアノを通して交流した始まりの時間だったのです。
ゴミ置き場で奥村祐希が聞いたピアノの音色…かつて天才と呼ばれ、10年前に引退したピアニストの演奏…それがピアノマンでした。
その幻のピアニストを見つけ、演奏に涙し、引退を考えていた「天才」ピアニスト奥村祐希は、もう一度コンサートに臨む決意をします。
二人がともに演奏するシーン、思わずルイ・マル監督の「さよなら子供たち」のピアノ演奏シーンを思い出しました。
ほんのわずかな時間、けれど純粋で豊かなともに過ごす時間。
言葉はなくても気持ちが通じ合う連弾、二人の楽しそうな表情が良い。
その後に悲劇が待っているからこそ、忘れられないひとときになる、そんな時間の記憶…。
コンサートのチケットを手にピアノマンに駆け寄る奥村さん、彼が事故にあったのはこのときだったのです！
そして、ピアノマンは彼にピアノを聞かせたいとさまざまな場所でピアノを弾き続けていたのでした。

過去に現れたイマジンに対して駆けつけるＵ電王、久しぶりに見るとまたかっこいいですね。
「一度つり上げかけた獲物は、逃がしたくないんでね」
ウラの本気モードのセリフに、思わず襟を正しました。
この時間にも懐中時計を持つ桜井さん(大)がしっかり姿を見せます。
「ピアノを聞かせてあげたかったんだな、それが望みだったんだ」
デネブのセリフに、複雑な表情を見せる現代の侑斗(小)。
めずらしく苦戦するＵ電王！
しかし、マシンデンパードが駆けつけ、イマジンのすきにつけ込みます。
「塩辛にでもしますか」
今日のＵ電王はなかなか辛口です。
久しぶりのライダーキックでイカイマジンを粉砕！
ところが、イメージが暴走してしまいます。
暴走により町が破壊され、過去の影響が現代に現れ、ピアノマンも姿を消してしまいます。
ピアノマンの消滅に驚く侑斗(小)！
「お仕置きしなけりゃならないのは、あいつらの方らしいね。良太郎、行くよ」
良太郎に声をかけるウラ。
今日はウラが猛烈に本気モードです。
久しぶりのデンライナー全車登場！今日は燃えてます！
「丸焼きだ！」って、ウラがこんなに気合い満点なのは初めてなんでは！？？
イマジンを一気に殲滅して、時間は元通りに…。
ところが、ピアノマンだけが戻りません。
「あの人は？」と尋ねる良太郎に、「消えた」と答える侑斗(小)。
「過去で何かあったんだろう」といいますが、それは、侑斗(小)にとって他人事ではないのです。
ピアノマンを憶えている奥村さんが眠っているために、過去に何かあると存在が消えてしまう…。
イマジンが暴れるたびに、消滅する時間(記憶)がある…。
オーナーの言葉に愕然とする良太郎。
「確かなのは一つ、僕は今日、一人、時間からこぼしてしまった。守れなかった…」
この言葉に、ウラが動揺しています。
一度自分が消えそうになったウラたちには、消滅の重みがずっしりと感じられているのでしょう。

ところが、停車したデンライナーに乗り込んできたのは…ピアノマン！?
驚く良太郎とタロスたち。
特に動揺するウラが良い！
これにナオミさんが、「時間からこぼれてしまった人は、思い出してもらえるまで時間を旅するのです」と答えます。
では、デンライナーの乗客とは…時間からこぼれて帰る場所を失った人たちであると…！？？
「良かったね、良太郎」とのぞき込むコハナちゃん。
コハナちゃんにまだ慣れないという良太郎に、モモが「そうだよな」とコハナちゃんのほっぺたをつかみます。
ああ、何で度胸の良いことを！
もちろんコハナちゃんの鉄拳を受けるモモ！
小さくなってもパワーアップしているんですね！？
期待通りのコハナちゃんパンチに拍手！

さて、今回はウラが大活躍したのでモモは控えめでした。
とはいえ…小さくなったコハナちゃんを追い回すリュウタをたしなめ、コハナちゃんを助ける…かに見えて、本当にハナちゃんかと疑いを差し挟んでパンチを食らうモモ！
意外に紳士じゃないか！
パンチを食らうのは期待通りとはいえグー！
2回目のパンチをくらって、半眼のモモも楽しい(笑)。
そして、さりげなく今回はタイムパラドックス問題を記憶と絡めた電王的解答が登場。
記憶と時間の関係は映画も含めて少しづつ見せてくれていましたが、誰かが消滅して…というハードな展開に胸が詰まりました。
しかし、デンライナーの乗客の謎をこんな風に見せてくれるのもすごい！
すべてが納得…とは言いませんが、なるほどと膝を打ちました。
次回もまたＵ良太郎が活躍？
そして、なぜ桜井侑斗(小)がゼロノスになって戦うのか之謎が明かされる模様。
未来のオレとの約束っていったい何なのでしょうか。
桜井侑斗とは一体何者なのか。
来週も期待大ですね。

風水