黄昏どき

老いていく日々のくらし 心の移ろいをありのままに

戦争のない平和な世界を

チェーホフとサハリン

2012年08月20日 | つぶやき

拓殖銀行豊原支店の建物は 州立美術館として残っていた

近くにはチェーホフの銅像があり

チェーホフ記念館 チェーホフ劇場 チェーホフ大通りなどがあった

はじめて知ったことだが チェーホフは(1890年)30歳の時

流刑囚調査のためモスクワからサハリンまで大旅行をし 道中の記録や調査結果を1895年にかけて発表した

「シベリアの旅」「サハリン島」という著書を残している

 日本にも行きたかったらしいが実現しなかった

サハリンには3か月滞在し 豊原で印刷されたと アンナさんの説明だった

サハリン島は、日露間で結ばれた「樺太千島交換条約」(1875年)約でロシア領となってからは

最果ての流刑地として囚人が送られた



日露戦争後 北緯50度以南が日本領土になっていた

年代は違うが 同じ地にロシアの大文豪が訪れていたのを知り 

新たな興味がわき 「桜の園を」もう一度読んでみようと思う





旧拓殖銀行豊原支店 今は 州立美術館 正面玄関は閉ざされ横に入口がある






美術館前の レーニン通り

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引揚げの時と今のコルサコフ

2012年08月19日 | つぶやき

8月18日 19日

大泊の駅は引揚げの婦女子でごった返していた

街の映画館で 乗船を待ち一夜を過ごすが ここも溢れんばかりの人・人・人だった

母38歳 長姉18歳 次姉14歳 私 妹10歳 弟4歳 末の妹11ヵ月

7名がはぐれないように身を寄せ合って過ごす

19日だったと思うが 夜になって乗船順番が来たらしい

港まで真っ暗な夜道をひたすら歩いたが遠かった

母は11ヵ月の妹をおぶり 大きな皮のトランクを持っている

4歳の弟は長姉に手を引かれ 泣きもせず黙って歩いた

トランクが重く母が捨てようとしたとき 兵隊さんが現われ持ってくれた

後で母が「地獄に仏」だったと語っていた

 

船は予定していた”小笠原丸”ではなく 貨物船”白龍丸”

甲板にテントを張た所に入れられた



現在のコルサコフ

寂しい感じがした 港は昔と違うらしい



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引揚げの時と今のサハリン

2012年08月18日 | つぶやき

8月18日豊原を出発する

3時ころの列車に乗るために駅へ行く

大勢の避難する人たちで駅はごった返し 緊張感が走る

見送りの父に 丁度停車していた貨物列車に乗るように促され

無蓋車の荷物シートの上によじ登った

シートの下は大砲らしく ごつごつ痛かった

奥地から避難してきた人たちで 貨物列車も満員の鈴なり状態

口々に ソ連軍が国境から進駐してきて 命からがら逃れてきたと話す

恐怖と不安感でいっぱいになる

「新場」の駅で停車中 おしっこをしようと草むらに降り 置いてきぼりになるところだったが

医専の学生さんに助けられ 家族と共に大泊に夜着いた



ユジノサハリンスク郊外(コルサコフへ行く途中)の大型ショッピングセンター カラフルで品物も豊富







現在のコルサコフ港 ソ連時代は軍港で立ち入り出来なかった 今は写真もOK

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サハリンへの旅

2012年08月17日 | 旅行

豊原(ユジノサハリンスク)駅前は

レーニン広場という美しい公園になっていた



昭和18年はじめて豊原駅に着いた時は夕暮れどきだった

静かな駅前から客馬車に乗って 大通りの「花や旅館」へ行ったことを思い出すが 

大通りの角にあった郵便局も新しい建物に変わり

周辺は日本時代の物も雰囲気の欠片も何もなくなっていた



広場にはレーニン像が堂々と立ち

美しいバラが咲き誇り 人々の憩いの場所になっていた




現在の駅









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敗戦 引揚げ準備

2012年08月16日 | つぶやき

記憶が定かでないが 確か8月16日だったと思う

学校の運動場? 大きな広場に 全校生徒が整列し 訓示を受けた 

内容は全く記憶していないが

暑い日で 直立不動の生徒たちが バタバタ倒れていった(熱中症)

のが瞼に残っている

 

我が家は18日に引揚げることになり 在校証明書を貰ってくる

戦争が終わった 緊迫感は感じなく  荷物は一家 3個送れる決まりだったが

父が国鉄職員なので 6個出せることになり

リックの中には着替えと食料 教科書を入れただけ 

木古内の大好きな伯父宅へ行けると 遊びに行くような気持ちでいた





雨が上がった今日の庭の花

白花ヤクシマギボウシ


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敗戦記念日

2012年08月15日 | つぶやき

8月15日は終戦記念日 私は 敗戦記念日と言い続けている

 

 昭和20年(1945年)の8月15日は 豊原(ユジノサハリンスク)も暑い日だった

4月に憧れの女学校に入学したが 勉強したのはひと月だけ

雨の日以外は毎日 電信柱くらいもある白樺などが生えている荒地の開墾

空腹をかかえながら 校庭に防空壕を掘ることばかり

鍬とスコップだけでの作業は 12歳の体には無理で 楽しいことは何もなかった

 

ソ連が参戦し緊迫感が増し 婦女子の疎開が始まったが

戦争に負けたけれど終わった という 安堵感があったのを覚えている

あれから67年経ち 生かしていただいてる今も

 

 沢山の戦没者の尊い犠牲のお蔭で 今の平和な時代があることを

忘れてはいけないし 肝に銘じている





平和な今 博物館の庭に咲いていた

奉安殿 博物館の片隅にあった 戦中の教育では 天皇は現人神(あらひとがみ)と教えられ

 奉安殿には ご真影と 教育勅語が収められ 傍を通る時は最敬礼をしなければならなかった



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サハリンへの旅

2012年08月14日 | 旅行

ユジノサハリンスク市内観光


郷土博物館は昔の建物が整備され残っており

展示されているものが 日本時代からのものも多かった

お城のような形で 両脇に狛犬 扉の菊のご紋もそのまま

噴水は戦後つくられたらしく 庭も綺麗

子供のころを思い出しながら 陳列されたものをゆっくり見て回る







北緯50度の国境にあった標石は昔も展示してあった

女優 岡田嘉子と杉本良吉が国境を越えて逃避行をしたことを

母から教えてもらったことがあった



間宮林蔵 松浦武四郎 最上徳内 などの写真も展示されてある



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オリンピックの思い出

2012年08月13日 | つぶやき

ロンドンオリンピックも大きな感動のうちに終わった

 

心に残っている オリンピックが二つある

まぼろしの東京大会

幼い時 よそ行きのエプロンにオリンピックのマークが付いており

 そのエプロンが大好きだった

母に聞くと

1940年(昭和15年)東京でオリンピック開催が決まり

アジアで初めてということで国中が喜んでいたが

日中戦争がはじまり 政府が開催を返上したそうである

 

もうひとつは 戦後はじめてのオリンピック

今回と同じロンドンで1948年に開催された

日本は敗戦国ということで 参加することができなかった

同じ時期に

フジヤマのトビウオと言われた 水泳選手 古橋・橋爪選手らが

世界新記録を連発したが 国際水泳連盟にも入れなかったので

まぼろしの世界新記録となってしまった

 

スポーツに国境はないといわれているが

戦争がもたらした不幸な出来事を忘れてはいけないと思う

世界中の平和をねがっている



五輪のバラ

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サハリンへの旅

2012年08月12日 | 旅行

ユジノサハリンスク市内観光

豊原公園は ガガーリン公園となり 市民の憩いの場所となっていた

池は昔のまま 平日なので静かだったが 休日は多くの家族が訪れるそうだ

子供の時何度が来たことがあったので 懐かしい想いで散策する






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サハリンへの旅

2012年08月11日 | 旅行


昼食に立ち寄った ガガーリンホテルの可愛い庭に 優しい花が咲いていた

小雨が降っており 憂いを含んだ花が愛おしかった

 

 

今日は母の月命日 お盆のお参りを兼ねて実家へ行き サハリンの様子を姉妹に報告する

亡くなった母や長姉も 喜んでくれたと思う







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