ガトゥ・ハロゥ

八犬伝と特撮と山田風太郎をこよなく愛する花夜のブログ。

『本気』と書いて『マジ』と読む

2010年10月01日 02時48分10秒 | 自己カルト的
白泉社が今みたいに少し方向が?になる前は「花とゆめ」もその
周辺雑誌も面白くて良作な漫画がいっぱい連載や読みきりで載っていたと思う。

中でも、花とゆめ読者よりもやや年齢層高めの雑誌に連作短編で連載
されていた【風家族】が好きだった。不倫やらなんやらな話なのに
すっきりと終わるのはコレを描いていたのが立原あゆみだったから。
不倫モノの女性心理が優しいけど辛らつで、ドロドロな展開のはずなのに
清涼感さえ漂わせながら終わらせるってどうよ、と。
看護婦達が職場への不満をモチベーションとして立ち上がる話とか
バラバラの家族が元に戻ろうとする話とか。
大人向けの少女漫画家(今でいうレディースコミック)の立原あゆみはすごい!
はっきり書くと、ファンでした。

【本気!】とかの極道モノも描けるのかが不思議だったので、
女性ではなくて男性作家だと知ったときの驚きといったら…。

だってですね。【風家族】シリーズの表紙は、なんていうか昔の「暮らしの手帳」
の表紙みたいなイラストなのに。クセはあれど「上品な」絵。

それで、小学生時代の学習雑誌では、猫漫画とか連載していたし。
当時珍しい美少年っぽい男の子が主役の【麦ちゃんのウィタセクスアリス】とか
【スーパーアスパラガス】なんて、少年が女性化して正義の味方になって
宇宙の敵と戦うってそれは「男の娘」さん。【うさねこちゃん】とか
あのあたりは一歩間違えばロリータモノっぽいのにそこまで嫌らしくないし。
レディースものはしっかりと女性視点のベッドシーンもあるのにねとねとしていない。

いまだに男性漫画家だと信じられないし、「極道モノ」も描ける女性漫画家と
思い込みたい。

ちなみに【本気!】の実写映画の主役は若き頃の少年隊の東君。
立原あゆみの女性向け漫画を実写化しても東君はぴったり雰囲気が合ったと思う。