和子の記録 フォト&俳句

長い間ネイチャーフォトを楽しんで来ましたが最近これに俳句の趣味が加わりました。まだ不慣れですがブログに載せていきます。

松戸周辺の小林一茶句碑(小金原を詠む)

2017-01-30 08:01:08 | 日記

  向小金の香取神社 旧水戸街道沿い

  下陰を探してよぶや親の馬

  母馬が番して呑ます清水かな(常磐平の子和清水)

  広重富士36景の下総小金原

   しぐるるや煙草法度の小金原   冬枯や親に放れし馬の顔   若草に背中をこする野馬哉 
等が小金原で詠まれた小林一茶の句のようです。

江戸時代より北総地域は幕府の直轄地で、小金原というところに幕府の軍馬を養成するための放牧場「小金牧」がありました。野馬たちは草を食み水を探して野原を駆け回っていたと想像出来ます。この台地は草が生い茂る荒野だったので野火を恐れた幕府は法度を出して冬は野宿、焚き火、喫煙を禁じました。小金原の入り口には木戸門が設けられ番人が置かれていたそうです。この頃俳人一茶は俳友にしてパトロンが多く住む松戸や流山を第二の故郷として度々この地を訪れていました。小金原を詠んだ句が残っているのはこのためです。
私も小金原に住んで20年以上になりましたが、小金原は江戸時代から有名なところだったようで、広重が描く浮世絵にも登場します。遠くに富士が見え、水を飲もうとしている野馬を画面の左に配した大胆な構図ですが彼が小金原のどの場所を描いたのかはわかりません。広重が小金原をイメージした心象風景であったとも言われています。現在小金原の地名が残っているのは1丁目から9丁目までのごく小さいエリアですが昔ははるかに広いエリアを小金原といったようで小金牧は北は野田市、流山市、柏市、印西市、松戸市、鎌ヶ谷市、白井市、南は習志野市、船橋市まで広がっていました。松戸市には他にも一茶の句碑がありますがまた次回訪ねたいと思います。

寒梅の匂ひ和らぎ句碑巡る