アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

春風亭柳朝一門会

2013-02-20 11:15:30 | 落語
さて、月曜に続き火曜日も落語会となった小生、水天宮の日本橋劇場に出かけてきた。この日の会は、春風亭柳朝一門会という仕立て。


 小朝や一朝の師匠にして、江戸前そのものの、噺家らしい噺家だった先代の柳朝が亡くなって二十三回忌となるのを記念しての会。
 まずは開口一番、予定の開演時間の15分前に幕が上がる・・・えっ、と思ったら前座が登場。権太楼の弟子の柳家おじさんが登場。「たぬき」をやった。

 後で調べたら、入門が遅くほんとにおじさんのようだ・・・(汗)。だが、まっすぐやっていることに好感が持てたぞ。このまま頑張ってほしいところだ。
 というところで、プログラムのスタート。まずは一之輔からだ。この日は柳朝の十八番からということで、ネタ出ししていて、「唖の釣り」をやる。

 以前にも聞いたことがあるが、いつものように濃い味付けで、強烈にくすぐってくれる。といっても、一之輔自身は、柳朝を直には知らなかったわけで・・・
 演出なんかも、今柳朝が聞いていたらどう感じるかなあ・・・なんて思ったりしていた。

 続いて正朝が登場。ネタは、「祇園祭り」。おお・・・これはまた、柳朝のネタとしてはちょいとひねりがきいたところで来たぞ。
 最近では花緑がやっていたが、久しぶりに聞いたかも。正朝については、若い頃から聞いているが、あまりイメージが変わらない・・・のがいいのか悪いのか(汗)


 そして、柳朝一門ではないが、柳朝に可愛がってもらったという権太楼が中トリでマクラなしで「火焔太鼓」を始める。マクラなしの入りは、柳朝がよくやった手法だ。
 後で、座談会では(字に書けば、)柳朝に教わったとおりにやっていると言っていたが、演者が違うと、こうも変わるものかと。

 とにかく強烈な権太楼流で、沸かせまくって中入り。そして一番弟子の一朝が、「天災」を柳朝直伝っぽくやり、最後は現柳朝が「蒟蒻問答」でしめくくり。
 うーん、柳朝についてはもう少し頑張ってほしいところだ・・・ってそれだけ、先代柳朝の印象が強かったのだが・・・

 そして最後に、先代柳朝の思い出を語る座談会。といっても一之輔や現柳朝は、直接知らないわけで、ここは一朝と権太楼の思い出話が中心になる。
 ここでは、書ききれないようなエピソードをたくさん仕入れて、これはこれで楽しく過ごせた。

 惜しむらくは、ここに小朝が入っていてほしかったが、今思えば柳朝の偉大さがよくわかる。その柳朝が病に倒れたのが昭和57年。齢52歳のことだったという。
 そこから9年闘病して61歳で亡くなったのだが、つらいリハビリを拒否して、あっさり引退したのも江戸っ子の柳朝らしいところ。

 その先代柳朝の半生を描いた、吉川潮の「江戸前の男」という本がある。ご興味を持たれた方にはご一読をお勧めしたい。柳朝がどんな男だったか、目に浮かんでくる。
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