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「アドラーに学ぶ部下育成の心理学」を読んだ所感。

2016年11月10日 22時03分27秒 | 読書


アドラーに学ぶ部下育成の心理学

小倉広 著

定価(1400円+税)
日経BP

2014年8月18日発売


Tumblr徘徊中に見つけた記事の中でアドラーの言葉をいくつも見つけて、読んでみた本。


ちなみに、アドラーは数年前から自己啓発やビジネス系などで有名になった、
オーストリア出身の精神科医、心理学者。
同じような著作で、「嫌われる勇気」という本で一躍有名になった。

カバーの写真にある「ほめるな 叱るな 教えるな」というのは、
読んでみると意味合いが少し違っていて、
人と人とのコミュニケーションを上下関係ではなく、並行関係を築こうとする、
彼の考え方に由来する。

つまり、目上の人、目下の人という関係性があるから、
言われなければ動かない人材になる。

そこを並行にすることで、互いの責任を意識し、
自ら動く部下をつくることができるのではないかという提案の一つってわけ。

例えばそれは、答えを伝えないことであり、
ほめるという上から下へのコミュニケーションではなく、称えたり、共感するということ。
チームとして、チームの代表として意見を言うということ。

自分も、転職をして、特に職場暦としては先輩で、
年齢は低いという人と仕事をすることが多くなった。

相手も基本的には敬語や丁寧語ということが多いが、
自分も、どう関わっていけばいいのか悩む部分がなかったわけではない。

だけど、そもそも人と人との関係性を上下に考えるからそう考えるのであって、
互いに認め合い、ポストではなく、チームの一員として考えれば、
また違った目線があるよなと気づけた本でもあった。

部下との関係性に悩む上司、上司とのコミュニケーションに悩む部下。
または、職場の仕事環境を改善したい、今までとちがった関わり方を考えたい。
わかっていることを復習するというよりは、
こういう考え方もあるよねっていう、新しい考え方を教授してくれる本だと思う。
個人的には大変気に入った一冊ではある。
ただ、逆に言うと、アドラーはこれ以上は読もうとは思わない。
浸透率がすごく高く、理解を得やすかったからだと思う。
特に理系的考えの人にオススメの一冊かもしれない。

最後に、勝田の印象に残った文章をいくつか紹介。

・勇気づけとは、「相手が自分の力で課題を解決できるように支援すること」です。
 勇気付け=困難を克服する力を与えること。
 勇気付けながら部下を指導する基本形の1つは「主観伝達」と「質問」です。
 「命令」ではなく、「上司だけにみえている未来」を見せてあげることが、
 部下の勇気づけに有効なのです。

・部下を叱りたくなる場面における上司の感情は、多くの場合「怒り」を伴います。
 しかし、怒りは本当の感情ではありません。「二次感情」であると言われているのです。

・「教えない」人材育成の基本形はWHAT(何を)は一緒に設定するものの、HOW(どのように)は
 部下にゆだねるというものです。
 そうして「ホワイトスペース」(余白)を作り出すのです。
 ホワイトスペースができると、部下はそれを埋めようと考えます。
 そして自発的に行動を起こし始めます。

・経験、視点、枠組みのリソース

・「想像してみてください。あなたが上司からある指示を受け、言われた通りにやって
 失敗したとします。その時、あなたは反省しますか?」
 すると、10人中10人がこう答えます。
 「反省しません。言われたとおりにやったのだから、上司の責任だ戸尾もいます。
 私は悪くありません。」

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