《ニューヨーク直行便!》

NYでエディター&ライターとして活動しているアベカスの、
見たまま感じたままの私的ニューヨーク・レポートです。

夜景に酔いしれるレストラン

2005-06-02 | フード
3連休だったニューヨーク。
その最終日、前からずっと行きたかったレストランへディナーに行った。

「top of the tower」というそのレストランは、夜景がすばらしいスポットとして、数々のガイドブックで紹介されている。ちなみに数年前の「ブルータス」のニューヨーク特集でも「世界一の摩天楼が味方なら、どんな恋でも成就します。」なんてステキなコピー付でド~ンと載っている。

実は、私も以前ここを取材する機会に恵まれた。
瞬時に「しめた!」と思ったものだ。だって仕事で高級レストランに行ける、つまりニューヨークでも屈指のディナーを「タダ」でいただける。しかも百万ドルの夜景付でね。

そのときはアポまでこぎつけたものの、マネージャーに「そこは写真もあるので、リライトで」とあえなく却下され、泣く泣くキャンセルのお電話を差し上げた。

待てど暮らせど、そこへの取材の話はこないので、今回自腹で行くことにしたのだ。

場所はミッドタウンのイーストリバー沿い。ビークマンタワーの最上階にあるそこに着いたのは、夜8時前。ニューヨークは現在サマータイム導入中なので、8時といってもまだ明るい。

30分ぐらいしてようやく周囲のビルの窓に明かりが灯リ出してきた。
レストランからはテラスに出られる。
そこから、夜景をゆっくり眺めることにした。

夜空には残念ながら星はなく、その代わりに無数の飛行機が小鳥のように飛び交っている。
そんな夜空を照らすかのように、ビル群から光が放たれる。
「世界一の摩天楼」にさすがに酔いしれた。

夜景の綺麗なレストランといえば、ニューヨークには他にもきっと沢山あるに違いないが、ここの特徴としては、東側がイーストリバーとブリッジ、西側がミッドタウンのビル群という、どこをどうとっても様になるというところだろう。

ここまでは、よし。

さて、料理。
プリフィックスで45ドルと65ドルがあった。ついステーキに釣られて65ドルの方を選んだのだが、これが大失敗だったのだ。

アペタイザー(クレープの海老包み、サワークリーム添え)の海老は、ちんころ細かい海老が申し訳ない程度に入っていた。

気を取り直して、メイン。
期待の肉は、ナイフの入りが異常に悪く、噛み切れないくらい固い! それでもがんばって噛んでいると、そのうち肉の生臭さが口の中いっぱいに広がった。

諦めモードのデザート。
意外なことに、これが一番マシだった
もともとニューヨークはチーズケーキがおいしくて有名だが、ここのチーズケーキもまったりと濃厚な味。
まぁ満足だったけど、これに65ドルはないよな~!(怒)

「夜景代が50ドルぐらいかな」と、むりやり自分に言い聞かせる。
それでも、まだこの料理にして値段が釣り合わないんだけどね。

ということで訪れたい方は、前もってどこかで腹ごしらえしておき、ここではグラスを傾けることをオススメいたします。夜景の美しさは私の実証付なので。