珈琲ひらり

熱い珈琲、もしくは冷珈なんかを飲む片手間に読めるようなそんな文章をお楽しみください。

どうして

2008年01月17日 | 降る雨のウタ

 どうしてどうしてあたしはきみが好きなんだろう?
 あの頃は失うばかりで、何も手に入れられなかった。
 だからあたしはきみの瞳にあたしが映っているのが怖かった。
 あたしたちはすごく似ていた。
 きみは気づくといつも隣に居てくれた。
 きみの声はいつだってあたしを励ましてくれていた。
 遠く離れて、あたしはきみがあたしの支えだってようやく気づいたの。
 気づいて直ぐにあたしは迷子の子どものようにきみを探した。
 けれどもきみはどこにもいない。
 でももう想い出にも出来ない。
 忘れようとしても、
 忘れようとする度にきみが大きくなっていく。
 きみはいつだってあたしの支えだった。
 どうしてどうしてどうして、きみの手を離してしまったのだろう?

最新の画像もっと見る

コメントを投稿