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梅雨は総会の季節

2005-06-15 14:37:56 | マネー&ポリティックス
株主総会 4割集中日回避 個人株主を重視 映画、コンサート…携帯で参加も (産経新聞) - goo ニュース

梅雨に入り、3月期決算企業の株主総会と配当の季節がやってきました。株主総会は株主が経営者に対して
対等な立場で意見を表明できる数少ない機会です。時代が変わり株主総会はかつてのような「シャンシャン総会」の時代も
総会屋対策のための集中日一斉開催も減りました。

自分もこれまで3社の株主総会に出席したことがあります。1社だけは週末開催だったので参加しやすかったのですが、
それ以外は普通の平日、それも集中日に行われたもので、会社には遅刻を申し出たかついでの機会なので休みを取りました。
本来ならば会社勤めの人たちも参加できるように週末開催または平日の夜開催(自分は参加できなかったのですが、
ユナイテッドアローズが平日の夜開催を行ったことがあります。今でもそうかもしれませんが)がいちばんいいのでしょう。

株主総会でライブやイベントを開催するのは非常によろしいことだと思いますが、あくまでも「株主総会」であって、
就職活動の会社説明会や投資家説明会と違い、自らのお金を預けている会社の経営に参画する集まりです。
この本来の目的の改善に噛み付いているのが外国人株主です。株主総会の召集通知は商法の規定により遅くとも2週間前に
届くよう発送することになっていますが、彼らはまずこの期間が短いと主張するのです。この期間内に召集通知を
翻訳してもらってその上で議案の賛否を検討するのです。また召集通知は結構薄っぺらい冊子で、最も重要な
役員選任についての項目が、簡単な略歴しか書かれておらず、これでは判断材料が少なくて困ると主張するのです。

しかし、株主総会の問題といえば、実際に出席するにしろ郵送等にしろ、「投票率」が低いことにあると思います。
多くの個人株主は、翌年の株主総会まで株主でいる可能性は低いというよりさっさとキャピタルゲインを得て
売りたいと思っているので、経営の参画という意識は低いかもしれません。しかしどういう形にしろ有限責任を負う
「社員(つまり株主)」であるので、一応召集通知に目を通して、全て賛成でも全て反対でも構わないから、
とにかく票を投じるのが株主の役目であり、それこそが「モノ言う株主」の時代の基礎だと思います。特に最近は
株主提案の議案もあるので、「投げなきゃアカン」であり「投げたらアカン」の時代です。

ちなみに上場企業の召集通知と共に送られる投票用のハガキには「何も言ってこなかったら会社提案については賛成、
株主提案については反対とみなします」という文言が書かれています。

ただそれには召集通知の記載や召集までの期間など、株主総会の前段階での改革も必要になってきていると思います。
何やかんや言っても召集通知に書いてあることは海外投資家だけでなく日本の素人投資家にもちょっとわかりづらいのです。
「盛り上がる株主総会」の次は「わかりやすい召集通知」の時代、もっと言ってしまえば経営者と株主の双方向性が
高まる時代になるかもしれません。

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