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映画「恋空」(恐らくネタバレあり)

2007-11-10 13:49:01 | 新垣結衣(がっき~)
先週の「文化の日」に舞台挨拶付きの「恋空」を観に行きました。ここではそのときのことでも。

もともとこの話はケータイ小説がベースになっているとのことですが、一定年齢を越えると、「何がケータイ小説だよ」的な
印象を受けます。自分もその一人でした。おまけに純愛ストーリーなんていう、自分の生きる世界からは遠いものなので、
正直なところ、がっき~目当てで観に行きました。

お話は女子高生の「美嘉」が同じ学校の「ヒロ」と出会い付き合いはじめ、「ヒロ」の元カノに指示された男たちにレイプされ、
「ヒロ」との間に妊娠し、しかし流産をしてしまい、ヒロとも別れ、ところが、
「ヒロ」がガンであることを知り、再びヒロとの残り僅かな日々を過ごし・・・という、波瀾万丈記です。これが実話だとは
にわかに信じがたいけど、そうだとすれば、がっき~が言うところの「痛い」、いや「痛々しい」お話です。

主にこの話は(1)ヒロとの出会いと別れ(2)美嘉が別の大学生と付き合う(3)再びヒロと出会い、そして本当に別れる、という
3つに分かれると思います。最初の部分なんかは、簡単に妊娠させ、半ば衝動的に「美嘉さんと結婚させてください!」と、
美嘉の両親に頭を下げるヒロは何様?とも思えました。それは美嘉が流産をし、そこで愛が冷めたあと、美嘉をそれまでのように
愛さなくなったことがあるからかもしれません。また、この映画の前に行った若槻千夏さんのトークショーで「結婚すると
責任感が出ますよね」と話していたのに納得していた自分には、ヒロは許せないと直感で感じていたからかもしれません。

そんなヒロを美嘉は「周りを巻き込み流れていく川のような人」と評していました。しかしヒロは「空になれれば美嘉を見守る
ことができる」と答えました。全てはこのセリフが表している映画だと思います。しかしそのことを、一旦別れた後しばらくし、
ヒロの死期が近いということで美嘉は(そして恐らくヒロも)悟らなければならなかったのは、皮肉なこと、あるいは酷い言い方を
するならば醜い部分だとも思います。

しかしそれは後付けの理由であったり、第三者の見方だからであって、当時の本人たちは願わくばそうなりたくはないと
必死だったに違いありません。

ではなぜ美嘉さんは極私的なこのことをわざわざケータイ小説にしたのでしょうか。最後のシーンで美嘉がヒロを追い掛けようと
したけれど、二羽の鳥、つまり流産した赤ちゃんとヒロ、に阻まれる、というものがあります(これはさすがに脚色多めだと
思うけど)。仮に似たような行動をしたとして、これまでの経験から何かを伝えたいと瞬間的に思ったはずです。でなきゃ、
わざわざお話にしないでしょう。その「何か」は、観る人が感じるべきです。少なくとも、単なる純愛だけではないはずです。

ちなみにこの文章は細かい修正等を除いて、ケータイで書きました。

[参考]goo映画 新垣結衣さんインタビュー

恋空〈上〉―切ナイ恋物語
美嘉
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恋空〈下〉―切ナイ恋物語
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