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政冷経熱

2005-04-11 13:29:02 | マネー&ポリティックス
名古屋市長選2人届け出 万博後の街づくり問う (共同通信) - goo ニュース

ご存知のとおり、現在の名古屋は以前バカにされた「偉大なる田舎」から脱却し、日本経済の屋台骨として
台頭している地域であります。このことは先々週発売の"TIME"(恐らくアジア版のみ)でも紹介されるほどです。
今や名古屋方式が日本で見直すべき経営スタイルとさえ言われる時代です。

しかし市政となると他の地方自治体と同じで赤字が多いのも事実。その名古屋市で今月、市長選挙が行われます。
ところが、基本的に名古屋市長選挙ほど他の大都市の選挙に比べてつまらない選挙もありません。少なくとも
自分が名古屋市某区で産まれて以来、実質的に「相乗り候補」対「革新系」という構図に変化が見られないのです
(渡り鳥の貴重な休息場所である藤前干潟のゴミ処理埋め立て地問題が持ち上がったときには環境派候補も出馬したが)。

今回は、一時期有名な民主党の国会議員が(固有名詞を出してはいけないらしいのでそれに倣います)立候補を表明し、
珍しく盛り上がる市長選挙になるかと思ったのですが、相乗りの一角を担っている民主党がそれを阻止。
結局、いつもと変わらぬ構図で盛り上がりに欠けるに違いない選挙戦が始まったわけです。

やはり今回の市長選挙の最大の焦点は、万博終了後の名古屋をどのようにしていくかにかかっているでしょう
(万博の会場自体は名古屋市内ではないのだけれども)。一部では、トヨタ系企業の景気が堅調な上、中部空港の開港などもあり、
名古屋とその周辺の企業の収益は好調、だから万博後の東海地方の経済(その中心は名古屋であるのだが)は
思ったほどの落ち込みをしないと言われています。

しかしそれは企業努力の賜物であって名古屋市が何か努力したとかそういう結果ではありません。名古屋市の財政は
赤字続きであり、また今は名古屋をもてはやしている東京のメディアがまた田舎呼ばわりする時が戻ってくる可能性も
十分に考えられます。そのためにも、2005年9月26日以降の名古屋をどういう道筋へ持っていきたいのかを、
真剣に考えていただくほかないでしょう。

ただ、そうは言っても投票率は3割を割らないかの攻防戦ではないかと思います。あまりにも低い投票率に嫌気が差した名古屋市は、
コンビニの配送トラックにまで選挙の宣伝を施しているらしいです。恐らく市民が望んでいるのはそうした宣伝ではなく、
もう選挙戦が始まっているから今更変えられないのですが、変わり映えのしない選挙戦の構図や、国政と違って、
オール与党の相乗りでの推薦など激しい論戦なき選挙戦への嫌気が、「ごくせん」の視聴率よりも低い数字になっているでしょう。

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