日々妄想で暴走

萌えを追いかけ生きてゆく

雨の痕外伝3 欲しいのはキミだけ (CV.テトラポット登) 追記あり

2021年09月02日 | テトラポット登

「ただキミに、愛して欲しいだけなのに――。」
昭和初期、造船業で栄えた比良坂家の五男として生まれた比良坂奏斗。
彼は後継者争いから遠避けられるために幼い頃から人里離れた別宅で過ごしてきた。
そんな彼はうら若き女中のあなたを溺愛し、周囲もそれを黙認してきた。
だがあなたは、自分は奏斗にとって淋しさを埋めるための道具にすぎないと悟っていたため、
本気で愛さないと決めていた。
そんなある日、あなたに縁談があると聞きつけた奏斗はあなたに強い執着を見せ、
黒い部分を溢れさせていく。

シナリオ:ひよ 制作:スノゥドロップス (2021年)

 

雨の疵の外伝は、時代が現在じゃないっぽい?今回は昭和初期の世界観でした。
ヤンデレを演じるテトラくん、最近聞いて衝撃的だったのが「執着eyeシリーズ」だったから、
少々びくびくしながら聞き始めました(笑)

初めから少々空気感が意味ありげです。別に閉じ込められてる訳じゃないけど、閉塞感があるというか。
2人だけの世界で彼は生きていきたい感がぷんぷんする。まぁ、ヒロインちゃんは女中さんだし、
強引な手を使えばそれも可能なんだろうけど、そこまでしていないのは彼の理性なのか、
はたまた、拒否されることへの恐れなのか。どっちも彼の中にありそうな気はしてます。

身体も重ねてはいるけど、最後の一線は越えていないらしく、そのことにもどかしさは感じている
奏斗ではあるけれど、辛抱強く時が来るのを待っている優しさも持ち合わせているわけで。
決して自分本位に動くタイプの人間ではないことは、なんとなく読み取れます。

ただまぁ、彼女のもとにきた縁談の話から彼の気持ちが崩壊していくわけですが。

ヒロインに縋って言葉を紡ぎ、彼女を組み敷いてしまう奏斗の物言いがなんとも「切ない」
「病んでる」とは思うんだけど、「狂気」と言うよりも「渇望」って言葉が思い浮かぶ感じで
聴いてて途中から切なくなってしまった。

「また透明になってしまう」って言うような主旨の台詞が作中にあるんだけど、
それが何より物語ってるようで、ヒロインへの愛情も欲しているんだけど、これと同時に
「自分を見てくれる」ことを物凄く欲しがってる様に思えるキャラクターでした。

無音じゃないのに「無」を感じる雰囲気の作品で、趣のある作品でございました。

最後のトラックにキャストコールがありますが、程々の距離を保ってくれている
テトラくんに感謝。あれで極近だったら違う意味でひゃっってなってたと思うw

追記

特典はとりあえずアニメイト版を聞きました。
ヒロインにアイスクリンを食べさせてあげる奏斗。そこから流れで組み敷いて…
という感じのお話で雰囲気的には穏やかな感じ。ヒロインちゃんに猫の鳴き声をさせたり、
自身も声真似してみせたりと、甘さがありました。ごちそうさまです。

でも時間軸的には本編後っぽいんですよねぇ、この話。最後まで行為を完遂してるし。
それを考えるとちょっとだけぞくっとするかも。奏斗の思うヒロインとの甘く閉ざされた
世界がそこにある感じにも受け取れるので。

 

ちなみにシリーズ他作品の感想は
藤堂朝陽編(土門熱) 


2 コメント

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Unknown (ぷちこ)
2021-09-11 02:04:01
突然のコメント失礼致します。
感想拝見させていただいております。大変参考になります、ありがとうございます。
さっそく質問なのですが、雨の痕外伝3テトラポッド登さんのCDで特典はお聞きになられましたでしょうか?
もし聞かれましたらアニメイト、ステラワースどちらをお聞きになられましたか?
もしよろしければ、特典の感想も教えて頂ければ幸いです。
ぜひ、よろしくお願い致します。
Unknown (柴乃)
2021-09-11 12:37:16
>ぷちこさん
はじめまして。
ブログへのご訪問、コメントありがとうございます。

雨の疵外伝3の特典はアニメイト版を先日聞ききました。近いうちに感想、書いてみようかと思います。
ステラ版の方が闇が深そうなあらすじを目にしたのでそのうちこちらも聞きたいなぁとは思っております。

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