（原文）
Chapter ⅩIII The Navy in the Invasion of France( 1944 ）
93．
This storm warned all hands that hold on Normandy was precarious. Until the Allies could capture Cherbourg, the nearest major port, they would be at the mercy of tricky English Channel weather. “We’ve got to get to Cherbourg in a hurry,” was the theme of every staff conference at First Army headquarters. “Fortress Cherbourg” contained a garrison of over 40,000 men. The German commander had been charged by Hitler to make it impregnable. The Fuehrer knew that Allies must have a port to supply their armies, and thought he could stop the invasion by denying it to them.
By 22 June General Collin’s VII Corps, now beefed-up to six divisions, two squadrons of motorized cavalry and two tank battalions, was ready to advance. The three divisions which did most of the fighting lost over 2,800 killed and 13,500 wounded in liberating Cherbourg. But it will not detract from the Army’s glory to point out that the United States Navy delivered an important Sunday punch on 25 June.
（訳）
第１３章 フランス侵攻での海軍（ 1944年 ）
９３．
この嵐は総員に、彼らのノルマンディの支配は不安定なものだ、と警告したのである。 一番近い主要港であるシェルブールを連合軍が確保できるまでは、油断ならないイギリス海峡のお天気様の慈悲に、かれらはすがっているようなものだった。 “我々は至急シェルブールをとるのだ”が、第１軍本部のすべてのスタッフ会議のテーマだった。 “シェルブール要塞”は４万名を越える守備隊を抱えていた。 ドイツ軍の司令官は、ヒットラーからそれを難攻不落にするよう、繰り返し命令されていた。 連合軍が自身の陸軍への補給港を持たねばならないことを、総統は知っており、補給港を連合軍に渡さなければ侵攻をストップさせうる、と思っていた。
６個師団と２個装甲機械化支隊および２個の戦車大隊に増強されたコリン将軍の第７軍団は、6月22日までに前進する準備が整った。 大部分を戦った３個師団は、シェルブールを解放するに際し、2,800人が殺され、13,500人が負傷するという損失を被った。 この戦闘に際し、合衆国海軍が6月25日、敵に決定的な打撃を与えたことを指摘しておこう。 そのことは陸軍の栄光を減ずることにはならないだろうから。
(注釈)
科学技術の発達と軍事技術とは密接にリンクしている。 新しい兵器は新しい戦術を生み出し、総合されて新しい戦略を生み出す。 20世紀の戦争において、戦略まで変えた兵器としては核兵器を除けば、第1次世界大戦における機関銃、第2次世界大戦における航空機と戦車、戦後におけるミサイルと電子技術があげられる。 しかし、イラク戦争に見られるように、ハイテクだけでは戦争に勝てない。
