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第1話(3)

 戦国の世(3)

 14世紀に「元」を追い出し、建国した「明」帝国は海外との自由貿易を禁じた。
周辺国が臣下の礼(朝貢)をとり、明がそれに対し回賜するという朝貢貿易の形をとった。

 室町幕府は遣明船を派遣し(勘合貿易)、莫大な利益を上げた。

 しかし16世紀初め、日本の遣明船同士の争いが起こった。
明は財政的負担に耐えきれなかったこともあり、全面的に海外との貿易を禁止した。(海禁政策)

 日本の商人は明の生糸や絹織物、陶磁器、銅銭などを得たいと思い、明の商人は日本の銀、銅、硫黄、刀剣などをほしがった。

 自然の成り行きで、日本と明の貿易業者は明の官憲の取り締まりの網をくぐり抜け、密貿易を始めた。
彼らは平和裡の取引ができなければ、武力を持って略奪を行う海賊集団に変身した。

 明では、彼らを「倭寇」(日本人の賊)と呼んだが、実際には日本人は3割ほどで、他は唐人だった。
明帝国中央に対する反乱の色合いもあったのだ。


 16世紀、日本では戦国時代に突入し、各地の戦国大名が激しく争っていた。

 密貿易は莫大な利益を生むことから、西国の大名は密貿易業者に便宜を与えていた。

 また、当事、国内で生産され、戦いに使用され始めた火縄銃の火薬の原料となる硝石や弾丸に使われる鉛は国内では採れなかった。
それらを得るためには、密貿易を行う倭寇の手が必要だったのだ。

 参考図:日本の歴史「鎌倉・安土桃山時代」、ポプラ社、2009
     
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