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英語で読む海戦史(7)

原書は、著名なアメリカの海戦史家Samuel Eliot Morisonの「The Two-Ocean War」です。内容は第2次世界大戦におけるアメリカ合衆国海軍の太平洋と大西洋における戦いを描いたものです。日本との太平洋における戦いの部分に関しては、光人社から「モリソンの太平洋海戦史」(大谷内一夫 訳)として出版されています。あまり知られていない、ドイツとの大西洋における戦いの部分に関して、英語の勉強をかねて読んでみました。

(原文)
Chapter Ⅴ Destruction in the Atlantic
7.
The total number of Allied, American and neutral merchant vessels sunk in the North Atlantic in January 1942, between our coast and the Western Approaches to the British Isles, was 58, only three of these were in the transatlantic convoys. The tonnage lost was 307,059 gross, of which 132,348 tons consisted of tankers of 5,000 to 12,000 tons each; the rest were mostly freighters up to 10,000 tons each.
In February, the score was almost identical for the same area; but the sinking in the Eastern Sea Frontier alone passed the 100,000-ton mark, and the new zones were raided: east coast of Florida, and, in the latter half of the month, the Caribbean. Admiral Andrew’s attempt to hunt U-boats with two or three destroyers taken out of transatlantic duty was a costly failure. U-578 sank destroyer Jacob Jones off the Delaware Capes on the last day of February.

(訳)
第5章 大西洋での破滅
7.
1942年1月に北大西洋―アメリカ沿岸と西岸接近路からイギリス諸島まで、で沈められた連合国、アメリカおよび中立国の商船は58隻に達した。そのうちの3隻のみが大西洋船団の船だった。損失トン数は307,059総トンで、そのうちの132,348トンが5,000トンから12,000トンまでのタンカーで、残りの大部分が10,000トン以上の貨物船だった。
2月には同じ海域では、ほぼ同じ数字だった。東部海域前線本部の管轄海域のみでも100,000トンを超えた。さらに新しい海域、フロリダ海岸と、月の後半にはカリブ海が攻撃された。アンドリュー提督の、大西洋での任務から2,3隻の駆逐艦を引き抜いてUボートをやっつけようとする試みは、痛い失敗に終わった。駆逐艦“Jacob Jones”は、2月の最後の日、デラウェア岬沖でU-578に撃沈された。

(注釈)
 下の図はドイトのU-ボートにより撃沈された連合国商船の隻数です。1940年の後半から1941年前半にかけては、イギリス周辺での戦いによる損失のピークが見られます。1942年の大きな山はアメリカ沿岸航路での損失によるものです。日本も艦隊決戦ばかりを追い求め、シーレーンの海上護衛戦には力をいれなかったため、大きな損失をだしました。
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