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日本海海戦(27)

 原本はイギリス人、Shippen Edwardにより書かれた「Naval battles of the world: from Salamis to Japan Sea」(1905年刊)で、サラミスの戦いから日本海海戦までの歴史的な海戦を紹介している。 日本は周囲を海に囲まれてはいるが、とても海洋国家とはいえない。日本人がはるかなる海に眼を向けたのは、室町や明治のほんの一時期にすぎない。世界では海の支配をめぐり、いくたびかの戦いが繰り広げられた。それを垣間見ることにより、歴史の舞台では忘れられがちな部分にスポットを当ててみよう。

Battle of the Japan Sea (27)
[by Sydney Tyler]
 The fate of cruiser Izrumrud is a chapter of itself in the story of the battle. Baron Ferzen, her captain, with survivors of the ship’s crew, reached Vladivostok on June 1 and sent a report, which, in addition to confirming the disaster to the entire fleet, told the fate of his own ship. The Baron reported that before dark, on May 27, the Osliabya, Alexander III and Borodino had been sunk, and Kniaz Souvaroff, the Kamtchatka and the Urel had been seriously damaged and were lost to sight. The command then devolved on Rear Admiral Nebogatoff.

 In the evening the battleships, cruisers and the Izrumrud sailed northeastward, the latter being charged to transmit orders to the battleships. Two other cruisers were cut off from the fleet and were not again seen.

 The battleships, steaming at fourteen knots, were repeatedly attacked by the Japanese torpedo boats, especially at the extremities of the line.

日本海海戦(27)[シドニー・タイラー著]
 巡洋艦イズムルードの運命はこの戦いの物語の1章にあたる。  艦長、フェルゼン男爵は同艦の生き残りの乗組員と共に6月1日にウラジオストックに到着し、報告書を提出した。  その中で全艦隊を襲った大厄災を報告すると共に、自艦の運命についても付け加えた。  男爵は次のように報告している。  “5月27日夕刻までに、戦艦オスラビア、アレクサンドル3世とボロジノは沈没し、戦艦クニャージ・スワロフとオリョール、工作船カムチャッカは大損害を受け、視界から消えてしまった。  そのため、艦隊指令はネボガトフ少将に委ねられた。”

 “夜、残った戦艦群と巡洋艦群、イズムルードは北東方向に向かった。  イズムルードは命令を戦艦群に伝達する役目を負っていた。  2隻の他の巡洋艦は、艦隊から切り離され、2度と見ることはなかった。”

 “戦艦群は14ノットで進んだが、日本の水雷艇群に繰り返し攻撃された-特に縦陣の先頭が。”  

(ひとこと)
 日本は1867年に明治維新を行った後、1年半の内戦を経て、政治、軍事、産業などの近代化を進め、国民国家としての基礎を固めた。  最初は大国の支配を撥ね返す自衛が目的だったが、その時代の潮流である植民地主義、帝国主義への傾向を強め、朝鮮の支配をめぐり、清国と日清戦争を行い、中国東北部での影響力争いから日露戦争となった。
     
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