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第3話(2)

 崩壊(2)

 ソ連国内でも、亀裂が生じていた。

 経済政策の不手際による混乱が拡がる。
連邦を構成する共和国に、独立を目指す動きが活発になる。

 ヒョードル家の夕食時でも、今後の不安が語られるようになった。
父母の父親は2人が幼いとき、戦死または行方不明になった。
両親とも、それぞれの村のコムソモールで育てられた。

 二人とも、強く共産党政権を支持している。
「私達が教育を受けられ、人間らしい生活を送れるのは、党のおかげだ。」

 「皆が好き勝手なことをやり出したら、どうなる?国の破滅だ。」
「あの人達がやっていることは、社会を混乱させるだけよ。」

 “しかし、ソ連も帝政の世の中を打ち壊して誕生したのではないか。”
「政治家は正しい方向を示し、早く混乱を鎮めてほしい。」


 1990年にはソ連邦内の共和国、バルト三国が独立を宣言、ゴルバチョフは経済封鎖などで圧力を加えるが、上手くいかない。
独立の動きは、他の共和国にも伝染する。


 参考図:「ソ連崩壊」、日本テレビソ連横断特別取材班、日本テレビ放送網(株)、1991
     
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