(エラトステネスの実験)
夏至の日の正午、アスワンで井戸の底の水面に太陽が映る
同じ夏至の日の正午、アレクサンドリアで垂針盤を立て、
垂針の影の長さを計測する
影の長さから、太陽光線の垂針に対する角度を求める
(7度だった)
アレクサンドリアとアスワンの距離を測定する:L
(L=772キロメートル、王立歩測隊による)
L=7度の円弧とすると
地球の円周=L×360/7=772×360/7
=3万9700キロメートル
*現在報告されている地球赤道上の円周は4万80キロメートルであり、エラトステネスの値は驚くべき正確さである。
続けて研究を続けたエラトステネスは、地球中心の天球儀、アーミラリ天球儀を製作した。
そこでは、地球の傾きを23度51分としている。(実際の傾き 23度46分)
このようにして、エラトステネスは一年の季節の変化を科学的に説明したのである。
また、彼は世界地図―残念なことに、それは行方不明になっているが―も作成したという。
これらの研究成果が、アラブ世界を通じて中世ヨーロッパに伝えられ、後の大航海時代を切り開く基盤となったのだ。
参考文献:「アレクサンドリアの興亡」、ポラード&リード、主婦の友社、2009
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