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英語で読む海戦史(51)

原書は、著名なアメリカの海戦史家Samuel Eliot Morisonの「The Two-Ocean War」です。内容は第2次世界大戦におけるアメリカ合衆国海軍の太平洋と大西洋における戦いを描いたものです。日本との太平洋における戦いの部分に関しては、光人社から「モリソンの太平洋海戦史」(大谷内一夫 訳)として出版されています。あまり知られていない、ドイツとの大西洋における戦いの部分に関して、英語の勉強をかねて読んでみました。

(原文)
Chapter ⅩⅦ The U-Boat’s Comeback and Defeat (November 1944―May 1945)
51.
     The Croatan group was now relieved by one built around Borgue, commanded by Captain George J. Dufek. A third, of which Core(Captain R. S. Purvis) was the nucleus, operated near by. It was still so foggy that aircraft could give no help; five out of six boats of Group “Seawolf” were destroyed by DEs. But one of these gallant little ships was sacrificed in the effort. On 24 April Frederick C. Davis detected U-546 trying to slip through the screen to get Bogue, and when hunting it was herself torpedoed and sunk, with great loss of life. The U-boat, after being intensively hunted, hedgehogged and depth-charged for 12 hours, came up fighting, and was then sunk by Flaherry’s gunfire, helped by that of three other DEs. And on 6 May U-881 was sunk by DE Farqubar.

These destroyer escorts did their designers and their crews proud in the last months of the war. The final battle in the Western Atlantic was the sinking of snorkeler U-853 by DE Atherton and frigate Moberly, off Block Island on 6 May, a few hours before Germany surrendered.
            

(訳)
第12章 Uボートの再攻勢と敗北(1944年11月―1945年5月)
51.
     クロアタン・グループは、いまや、デュフェック大佐により指揮された護衛空母ボグーを中心とするグループにより負担を軽減された。  護衛空母コア(パービス大佐)を核とする3番目のグループも近くで作戦していた。  霧があまりに深かったため、航空機はなんの助けもできなかったにもかかわらず、シーウルフ・グループの6隻のUボートのうち、5隻までもが護衛駆逐艦により倒されたのである。  しかし、この作戦中、これらの勇敢なる小艦艇のうちの1隻が犠牲になった。  4月24日、駆逐艦フレデリック・シー・ディビスは、ボグーをやっつけようと防衛網をすり抜けようとしたU-546を見つけた。  駆逐艦はそのハンティング中、逆に雷撃されて沈み、多くの犠牲者をだした。  U-546は12時間の間、ヘッジホッグと爆雷により激しく狩り立てられた後、戦うため浮上し、他の3隻の駆逐艦に助けられたフラハティの砲火により撃沈された。  そして、5月6日にはU-881が駆逐艦ファクバーにより沈められた。

     戦争の最後の何ヶ月、駆逐艦の設計者と乗組員は、これらの護衛駆逐艦を誇りに思ったものである。  西大西洋における最後の戦闘は、駆逐艦アサトンとフリゲート艦モーベリーによるシュノーケル型潜水艦U-853の撃沈だった。  それは5月6日、ブロック・アイランド沖で、ドイツが降伏する2,3時間前のことだった。                   

(注釈)
     大西洋は太平洋の半分の広さの海域ということもあり、接敵の機会が増え、水上艦艇とUボートは激しい戦いを繰り広げた。  大戦中、ドイツは1162隻のUボートを作戦に投入した。  そのうちの実に7割弱、784隻が沈められた。  日本の場合は、作戦に投入された潜水艦159隻で、そのうち8割、127隻が失われた。     
〔参考文献:デビット・メイソン著「Uボート」、サンケイ出版〕
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