老麗・美しく老いる

「美しく老いる」を余生の目標として、そのあり方を探る。

高きを望むは浅墓という

2008-11-16 00:40:12 | Weblog
ここ30年位で農村部の墓地が変わった。
農村部の埋葬が土葬から火葬になった頃、
同時に、平らな土の墓地から唐櫃(カロウト)構造の墓石と
コンクリートや砂利で造型した墓地になった。

墓地造営専門の業者があらわれ、次々と墓地を改装した。
その時、ある家が墓地を土盛りして高くした。

そうするとその隣の墓地も改装の時、
周囲の墓地よりも高く土盛りした。
こうしてだんだん高い墓地になっていった。

平な時は墓石の前が広かったが、
高く土盛りをするほどに
通路から墓石の前までに階段が出来た。
それも二段、三段と増えていった。
足下が狭くなって線香を焚き、墓石に手を合わせて拝んだ後、
後ろへさがろうとして、階段から落ちたお年寄りもいる。

「奥行きがなく浅いこと」を「淺墓(あさはか」」という。
のちに「後先のことも考えず、思慮が足りないこと」にもいう。