かなぶち鍼灸調体堂の「先ずは只管打歩」なほぼ毎日譚

基盤を追求すると、ついに「歩く」迄遡ってきました。

休むも芸の内/禁煙と補完代替医療

2014年01月23日 | 米国補完代替医療研究センター公開文書
今朝も脚に若干の違和感を覚えたので、ラントレーニングは休みました。
特に春先にレースは予定されていないからなぁ…、ってのも後押しになっています。
明日は寒さが少しマシになりそうなので、脚の調子が悪くなければ15km程度走るつもりはあります。

【今朝の体組成】
体脂肪量  =5.1kg(前日比
+0.1kg
除脂肪体重=55.9kg(前日比
+0.1kg
------------------------------
体重    =61.0kg(前日比
+0.2kg

やっぱり、体脂肪量が5kgを超えるとちょっと感覚に影響が出てきたみたいです。
ここから、走って体脂肪だけ落としたいです。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
久々の、米国国立補完代替医療研究センターのニュースレターです。

ラントレーニングしていると、歩き煙草の人が吐き出す煙の匂いが気になります。
「吸うな」とまでは言いませんが、不特定多数の人が存在する場所ではちょっと控えて欲しいです。
それが”大人のマナー”と思いますが。

禁煙と補完代替医療
Jan. 2014


 新年を迎え、「禁煙」を目標に立てた喫煙者も多いだろう。喫煙者の約2/3は禁煙したいと考え、約1/2は実際に禁煙に挑戦している。しかし米国疾病対策予防センター(CDC)の調査によると、禁煙に挑戦した人の大半は失敗に帰している。ただ、かかりつけ医からのアドバイス(個人面談/グループ面談/電話面談など)や禁煙薬の投与はある程度の効果があるとされている。

 最近では、禁煙に対する催眠療法/ヨガ/”気付きの瞑想”といった補完代替医療の手法への関心が高まっている。現在、予備的/非無作為化試験を通じ、それらにも一定の効果があることが示されている。ただ、心身療法が、既にその有効性が立証されている手法と同等の効果があると証明する研究結果は充分集まっていない。またサプリメントについては、S-アデノシル-L-メチオニン/酢酸銀/セントジョンズワートについて、タバコ依存治療における効果が研究されているが、天然物が禁煙率を向上させるといった結果は報告されていない。

 本文書では、幾つかの補完代替医療の手法について、その禁煙効果の有無に関する科学的事実を紹介する。

禁煙に関する補完代替医療の手法について知っておくべき5つの事実

 成人の喫煙者の約70%は禁煙したいと考えている。現代医学的な禁煙手法(カウンセリング/投薬等)を利用すると、禁煙の成功率は2~3倍となる。

 禁煙する為の手段として、補完代替医療の手法を試す人も見られる。以下では、禁煙に関する補完代替医療の手法について知っておくべき科学的事実について紹介する。

(1)幾つかの心身療法は禁煙に有効である可能性がある
 幾つかの心身療法(瞑想を基礎とした療法/ヨガ/誘導イメージ療法等)が喫煙本数/喫煙衝動の抑制に有効である可能性を示唆した研究結果は複数報告されている。

(2)その他の心身療法(鍼/催眠療法を含む)は、有効性を立証する研究結果が少ない
 2010年に発表された系統的レビューによると、催眠療法はその他18種の治療方法と同等に、禁煙に対し有効ではなかった。また、2011年に発表された系統的レビューによると、禁煙に対する鍼治療の効果は一定ではなかった。ただ、逆に云えば、実験の質/量は共に不十分なので、それらの治療法の有効性を否定するだけの結果も得られなかった。

(3)サプリメントが禁煙に有効とする研究結果は無い
 サプリメント(S-アデノシル-L-メチオニン/酢酸銀/※ロベリン/セントジョンズワート)の、禁煙に対する効果を調べた研究は幾つかあるが、それらでは有効性は立証されなかった。

※ロベリン:Lobeline。Lobelia inflataからの抽出物。呼吸興奮薬の一つ。禁煙補助剤としても使われるし、覚せい剤/コカイン等の薬物依存症の治療役として使われる場合もある。

(4)本文書で取り上げている心身療法については、健常人が適切に実践する限りは安全と思われる。
 健康上に何らかの問題がある人は、心身療法を実践する前にかかりつけ医/心身療法の指導者に相談するのが望ましい。

(5)サプリメントについては、「天然物(”natural”)」は必ずしも「安全」を意味しない
 副作用を発生させるサプリメントもあるし、他の医薬品/サプリメントと反応して副作用を発生させるものもある。特に、セントジョンズワートと反応する医薬品は多い。

禁煙に対する補完代替医療の手法:科学的事実について

(a)”気付きの瞑想”
 ”気付きの瞑想”とは、集中力/注意力を維持する能力を開発し、現在に対する注意力を高めることを目的とした心身療法である。催眠療法に不安感/抑うつ状態/慢性痛を緩和させる効果がある可能性を示す研究結果が報告されている。

<科学的事実の確からしさ>
 現在、”気付きの瞑想”の禁煙に対する効果を調べた無作為化試験の結果が複数報告されているが、それらを総合する限り、禁煙効果が立証された他の治療方法と同程度に効果があるとは認められていない。

<研究結果>
・2011年に報告された研究結果では、”気付きの瞑想”と標準的な行動療法を無作為化試験で比較しているが、それによると、”気付きの瞑想”を実践した被験者の禁煙成功率は、実験終了直後~17週間後で高かった。

・”気付きの瞑想”が喫煙者の前帯状皮質/前頭前皮質(”渇望”や自己制御を司る大脳の部位)に及ぼす影響について、機能的核磁気共鳴装置(fMRI)を用いて調べた研究結果が2つ報告されている。その内の1つでは、被験者の自己申告だが、”気付きの瞑想”によって煙草への渇望が減少した。更に、”気付きの瞑想”によって前帯状皮質の渇望に関連する部位の神経活動が減少したことがfMRIで確認された。もう1つの研究によると、瞑想を2週間(計5時間)行った結果、リラクゼーションのトレーニングを受けた対照群の被験者に比べ、喫煙量が有意に減少した。また、両群の被験者の脳をfMRIで調べた結果、瞑想を行った試験群の被験者では前帯状皮質/前頭前皮質の活性が増大していることが認められた。

<安全性>
・健常者が実践する限り、瞑想は安全と考えられている。

・心理状態に何らかの問題がある人が瞑想を実践した場合、何らかの悪影響が見られるという報告が稀に発表されている。ただ、詳しくは調査されていない。

(b)催眠療法

 催眠療法については、複数の症状(不安感/頭痛/禁煙/疼痛緩和/乳がん患者の火照り/過敏性腸症候群等)に対する効果が研究されている。

<研究結果>
・2010年のコクランレビューでは、催眠療法を始めとする18種の治療方法を調べた11の研究結果をまとめている。その結論は、6ヶ月間の治療後の禁煙率で評価する限り、催眠療法はその他の治療法と同等に効果が無いというものであった。また、催眠療法がカウンセリングより有効であるかどうかを結論づけるだけの結果は得られなかった。

・2012年に発表された、無作為化臨床試験のメタ分析によると、催眠療法/鍼治療/嫌悪療法は喫煙を節制する効果が認められた。しかし、対象となった臨床試験の被験者数は少なく、禁煙したかどうかは生化学的手段によっては確認されていない。

・2008年に実施された無作為化試験(被験者=喫煙者286名)の結果では、長期間の禁煙率については(催眠療法+ニコチンパッチ)≧(行動カウンセリング+ニコチンパッチ)であった。

<安全性>
・専門家の指導の下で実践する限り、催眠療法は安全と考えられている。

・自己催眠療法も、殆どの人に対しては安全と考えられている。自己催眠の結果、事故が発生したという報告は無い。

(c)ヨガ

 ヨガとは、古代インド哲学を起源とする心身療法である。典型的なヨガは、ポーズ(姿勢)/呼吸術/瞑想・リラクゼーションを組み合わせている。現在、ヨガ教室は数多くある。アメリカ/ヨーロッパで最も広く普及しているハタ・ヨガでは、ポーズ(”asana”)と呼吸法(”pranayama”)を強調している。ハタ・ヨガに含まれる流派には、イエンガー(Iyengar)/アシュタンガ(Ashtanga)/ヴィニ(Vini)/クンダリーニ(Kundalini)/ビクラム(Bikram)などがある。

<研究結果>
・2012年に発表された、米国国立補完代替医療研究センターが資金提供した研究では、禁煙に対するヨガの効果を調査した。その結果では、ヨガは女性の禁煙に有効な補完的手法である可能性が示唆された。

・2011年に発表された研究結果では、身体的活動(有酸素運動及びハタ・ヨガ)が煙草への渇望/禁煙に及ぼす効果を調査した。身体的活動を実践した被験者では、煙草への渇望が減少し、積極的な感情が増大する一方、否定的な感情が減退した。

<安全性>
・ヨガは一般的に低刺激であり、経験豊富な指導者の下で適切に実践する限り、健常者にとっては安全である。

・包括的に見る限り、ヨガを実践している人で何らかの副作用が発生する率は低い。また、ヨガによって重大な事故が発生する危険性は極めて低い。但し、何らかの麻痺/神経痛が発生する可能性は否定出来ない。

・妊婦及び何らかの症状(高血圧/緑内障/坐骨神経痛等)を患っている人は、特定のポーズを避ける/修正するのが望ましい。

(d)鍼治療

 「鍼治療」という単語は、広義には体表上の特定の部位を様々な技術を用いて刺激する方法を指す。最もよく科学的に研究されている方法は、細く固い金属製の針を皮膚を超えて刺入し、それを手/電気で刺激する方法である。

 アメリカ合衆国で鍼治療を受けている人は数百万人と推定されているが、その大半は慢性痛対策である。ただ、その治療効果は常に論議の的である(プラシーボ効果が否定出来ないから)。鍼治療の疼痛緩和効果については、複数の研究が進められている。

<研究結果>
・2011年に発表されたコクランレビューでは、鍼治療/指圧/レーザー療法/電気鍼治療等が禁煙に有効であると結論付けるだけの証拠は無いとされた。しかし逆に、その効果を明確に否定するだけの証拠も無いとされている。

<安全性>
・鍼治療による合併症については、施術を受けている人の数に比べると米国食品医薬品局(FDA)への報告例は比較的少ない。合併症が発生するのは、鍼の殺菌が不十分な場合/施術方法が不適切な場合である。

・施術方法が不適切な場合、感染症/器官の損傷といった重大な副作用が発生する危険性はある。

(e)太極拳

 太極拳は中国の武術を起源とし、「動く瞑想」と言われることもある。というのも、実践している人は、周囲に対する注意心を高め、深呼吸しつつ、身体をゆっくりと動かすからである。

<研究結果>
・2013年に発表された研究結果では、太極拳を実践することにより、煙草への依存/喫煙習慣を絶つことに対する意識が高まる効果がある可能性が指摘されている。

<安全性>
・一般的に太極拳は比較的安全である。妊婦/ヘルニア/関節痛/腰痛/骨折/重度の骨粗鬆症という人は、特定のポーズを修正する/避けるのが望ましい。







 
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