猫「花見にゃ花見にゃ花祭り～」

♂「・・・なにしてんだ？」

猫「あ!!あるじ、おはようにゃ!!」

♂「うん、おはよう。で、なにしてんだ？縁側で」

猫「お花見の準備にゃ!!」

♂「独楽に縄跳び、羽子板、ボール・・・」

猫「お花見はブレイコーって言ってたにゃ！なにしてもいいらしいにゃ!!」

♂「門松、三方、双眼鏡に、短冊？」

猫「お祭りって聞いたからそれっぽいのを集めてみたにゃ!!」

♂「あ～うん。あいつは？」

猫「台所でお弁当大会にゃ」

♂「大会？」

犬「はい大会です♪」

♂「おぉ？」

犬「おはようございますご主人様♪」

♂「うん。おはよう。桜餅か」

犬「はい♪こっちが草餅でこっちが柏餅で・・・」

♂「餅ばっかだな」

犬「ダメですか？」

♂「うまいんだろう？」

犬「はい♪」

♂「ならよし。それより早くあいつを止めないと花見どころじゃなくなるぞ」

犬「はい？ってあぁーーーー！！」

猫「あるじ!!ヨロイにゃ!!ヨロイみつけたにゃ!!」

犬「何してるんですかぁ！」

猫「花見の準備にゃ!!」

犬「どこがですか!!散らかしてるだけじゃないですか！」

猫「失礼にゃ!!ちゃんと綺麗に並べてるにゃ!!」

犬「そういう問題じゃなくてですね!!」

♂「うん。うまいな。」

犬「へ？ってあぁーー!!ご主人様ぁ!!」

♂「？いただきますは言ったぞ？」

犬「そうじゃなくて――」
猫「にゃ！？あるじ何食べてるにゃ！？」

♂「桜餅。うまいぞ」

猫「いただきまーーす！」

犬「あっちょっと！！」

♂「早く食わんとなくなるぞー」

犬「それはダメです!!」



散らかった庭先で、騒がしくお花見。
『雅』とはかけ離れてるけど楽しいならいいと思う。

あ～お花見してぇな
虫嫌いだからこの時期公園とか行きたくないけどｗｗｗ

♀「もしも～し、せんぱ～い」

♂「はいはい、どした？」

♀「デートをしましょう」

♂「・・・またなんかたくらんでるだろ」

♀「さすが先輩!!愛ですね、愛」

♂「わからいでか。で、何を考えてやがる」

♀「いや～こんな日だからと言う訳じゃないですけど、先輩を罠に嵌めようと思って」

♂「・・・言うか、普通？」

♀「あ、いっけな～い☆」

♂「わざとらしい笑顔がここからでも見えそうだよ」

♀「いやん♪先輩のエッチ♪」

♂「なぜそうなる」

♀「今、先輩とのデートに思いをはせて絶賛服選び中なんですよ、裸で」

♂「・・・」

♀「あ、今想像しましたね？」

♂「ば、馬鹿言え」

♀「残念、下着はつけてます」

♂「聞いてねぇ!?」

♀「あ、何なら下着もかわいいのにしたほうが？」

♂「俺が悪かった、許してくれ」

♀「じゃぁ13時駅前で、待ってますから♪」

♂「・・・罠なんだよな」

♀「はい、罠です♪」

♂「・・・行くと思うか？」

♀「えー・・・来て、くれないんですか？折角先輩の喜びそうなかわいいの選んでたのに・・・」

♂「いや、その」

♀「・・・やっぱり、下着も選ばないと、ダメですか・・・？」

♂「いやいやいやいや!!そんな話は・・・！！」

♀「あ、わかった。じゃぁ来てくれたら確認していいですよ下着」

♂「泣き落とすなら泣き落とせよ!!」

♀「あははーじゃぁ駅前で」

♂「いや、だから」

♀「大丈夫ですって、すっぽかして笑ったりとか最低な罠じゃないですから」

♂「その辺は信用してるというか、だからこそ怖いというか」

♀「まぁそういいつつ先輩がちゃんと来てくれるの知ってますけど♪」

♂「・・・」

♀「かわいいの着て待ってますね♪」

♂「下着？」

♀「それは先輩が確認してください♪」

♂「ごめんなさいすいません二度といいません」

♀「それじゃまた跡で～」



なんだかんだで普通のデート
四月の馬鹿の小さな嘘は
『罠がある』との誘いの言葉

エイプリルフールということで、
終始スカートのひらひらが気になる♂と
それを誘うように小ばかにする♀
・・・こいつらどういう関係なんだろうな？