話のタイトルは自分でつける

おはなし(ストーリーテリング)をする時に、事前に、話の題や参考にした本を、学校や図書館に申告します。
その時、おはなしのタイトルは、本に書いてある題をそのままつける、というのが一般的なやり方です。本に活字として書かれているものをそのまま声に出すのですから、それでいいのだと思います。

で、私の場合です。「自分の言葉で語る」場合ですが、自分なりのお話を語るのですから、題も自分で工夫してつけます。
例えば、今年は、地域の話から一つ語ります。
自分の言葉で語るので、自分でつけた題は「福島潟いごーん」という題です。これで申告しました。
これの参考本として、『新潟県伝説集成・下越編』小山直嗣/著(恒文社)をリストに書きます。その中の330ページに「鐘の道」という話があります。わずか12行の内容です。これをもとに語っていきますので、くわしく書く必要があるのなら「鐘の道より」と、付け加えればいいわけです。
12行のものを暗誦するのならば、タイトルも「鐘の道」とすればいいでしょうが、それを膨らませて自分の言葉にしていくのですからタイトルも自分で膨らませた題をつけます。

もう一つは「さるとかに」を語ります。これも自分の言葉でやります。
参考本は絵本の『さるとかに』神沢利子・赤羽末吉(銀河社)です。唱え言葉や、お供の人数を4人にしたところ、死んだという言葉を使わないところ、・・・などを参考にしました。「さるとかに」というあっさりした言い回しも好きなので、これをそのまま使いました。
なお、そのほかに、いつも『決定版日本の民話事典』日本民話の会/編(講談社α文庫)を参考に使います。今回は、絵本だけを申告しました。

図書館であっても、暗誦型の他に、自分の言葉でも語る人は全国的に見ても増えているはずです。申告の仕方は、これでいいのかどうか、模索が続きます。基本的に大切にしているのは、「私が、何を使って、どうやって聞き手を楽しませるか」ということであり、「本をおすすめするために人間が使われるのではない」ということです。
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