レジュメへ意見① ポリシーは?

ボランティア入門講座のレジュメを何種類か持っています。それらについて、順番に書いていこうと思います。

ボランティア入門講座レジュメに対する意見① ポリシーは?

 今までのレジュメを見ると、どれも、「読み聞かせの定義」から始まります。定義はこれこれで、次に「良い絵本を選ぶために」と当たり前のように進みます。なぜやるか、なぜ必要とされるのか、受け手は何を求めているか、自分はどうしたいか、など考えることがなく、いきなり良い本へ、と続くのです。
ほとんど「上(図書館)からの指示」オンリーです。つまり自分と同じに思い込む人間が欲しいだけ。そうしておいてボランティアに自立せよ、というのは無理ですね。
 こういうレジュメを作る司書は、受講生を「考える主体」と捉えていない。もちろん子どもに対しても「子どもが考える主体」とは思わないのではないか。

  なぜやるかなどということは、一人一人考え方が違いますから正しい答えが出るものではありません。でも、ずっと考え続けていく重要なポイントだと思います。一人一人違う目的を持って、それを仲間と調整していくことでボランティアは成長するのだと思うので、最初の段階でいいですから、自分なりの考えを構築してもらった方がいいと思う。
  以前、図書館の人が「図書館読み聞かせボランティアは普通のボランティアと違う」と言っていたのを覚えています。「図書館のボランティアだから図書館の言う通りしてもらわなきゃ困る」という意識ではないでしょうか。
 しかし、ボランティアは「市民の側から考える」というスタンスでないと、ボランティアである意味がないのです。市民の意識が現れた活動であるはずだと思います。「図書館の支配下にある人」という意識を、図書館が捨てる必要があります。「読み聞かせ」はもともと人としての自然な行動だと思うのです。
良い本に向かわせるよりも、ボランティア自身がどう考えるかの整理を手助けする役目をして欲しいです。

 何度も書きますが、「教育」という概念が変わってきているのです。正しい答えは一つではないので、情報を集めながら自分はどう思うかと整理して、他の立場と比べて自分の頭で考えていく。今は、そういうやり方の授業がほとんどで、こういう機会をもつことを教育と捉えているのではないでしょうか。特に芸術系・文系ではそういう傾向が強いですよね。
 付け加えて、子ども読書活動推進計画には、「幅広く新鮮な本」というフレーズが出てきます。第一次から出ています。「良い本を与えましょう」という言葉はありません。入試なども、特定の結論や知識を問うのでなく、自分で考えることができるかどうか、そういう評価がされる方向で進んでいると思いますが。

 

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