亀の啓示

18禁漫画イラスト小説多数、大人のラブコメです。

とにかくイチャイチャハロウィン小説版⑩

2017-12-22 23:52:52 | とにかくイチャイチャハロウィン小説版
「トオルトミヅキ、ハダカデイッショニ
モゾモゾシテル。」

アルファは不思議そうに首を捻る。

「ミヅキ、クルシソウニヒイヒイ
イッテル。」

ベータも分からないようで
アルファと同じように首を傾げる。

「ミヅキガナイテルノカトオモウト
チガウッテイウシ。」

「ホントウハフタリ、ナカワルイノカ?」

夜、亮と美月にお休みを言うと
二人の間に流れる空気が
僅かながらだが変わるのだ。

コウモリ兄弟は、そんな気配を
敏感に感じとる。

「トオルハ、ボクタチノミテナイトコロデ
ミヅキニイジワルシテルノ?」

ある晩、とうとうコウモリ兄弟は
二人に問い質した。
現場で説明を求めた。
案の定、亮は美月の上から
のし掛かるように彼女を捕まえていて、
美月は目を潤ませてじっとしている。
時々苦しそうに声を上げて、身動ぎする。

「トオル!ミヅキクルシソウ!!
マイバン、ナニシテルノ?!」

「ミヅキニイジワルシテルノ?!」

兄弟は裸の亮に、キュキーと怒りの
鳴き声を浴びせた。
断固とした態度で臨んでいると、
今日は中途半端な説明では
誤魔化されないという
意思表示だった。

「こ、これは。」

亮はどうしたもんかと悩みあぐねた末

「これは、愛し合った男の子と女の子が
これからも仲良くするための体操さ。」

こういった。
美月はすっかり正気に戻って
苦笑いを浮かべていたのだが
コウモリ兄弟は亮の言ったことを
懸命に考えていた。

「アイシアッタ?」

「お互いを大好きな男女のことだよ。
俺は美月を大好きだし、美月も、な?」

美月は急に話を振られて飛び起きた。

「そうよ。大好きだよって
お互いに確かめ合う体操をしてるんだ。
少し疲れるから、女の子は先に息が
苦しくなったりしてハアハアいうけど。
心配ないからね。」

「だから。二人とも、安心して寝なさい。」

亮はアルファとベータに見せるように
美月に唇を寄せて、髪をやさしく撫でた。
美月もそれに応えるように、嬉しそうに
亮の頬に自分の頬を寄せた。













「トオルトミヅキ、ナカヨシ。」

「ダイスキナンダネ。」

コウモリ兄弟はしばらくは納得して
亮と美月の夜の体操を邪魔しないように
夜は早くにベッドに入っていった。
だが。

「トオル!」

また、亮と美月が仲良し体操の最中に
乱入すると、こう叫んだ。

「ボクタチモ、イッショニヤリタイ!」

亮と美月は真っ白になった。
亮は一瞬『こいつらがセックスに
参加したらどうなるんだ?』と
アホな想像を巡らせて
慌てて掻き消した。
美月は、嘘が嘘を呼び
収集がつかなくなる予感に
戦慄し始める。
でも。セックスを一から説明して
分かってもらえるのだろうか。
コウモリの性教育って
どうすんだ?
え、コウモリって性教育要るの?
二人が慌てふためく間も、
兄弟は円らな瞳で返事を待っている。

亮が。多分脊椎反射だろう。
脳で考えついたとは思えない
答えを出した。

「や、俺は!美月と交尾してるんだよ!」

美月は再び真っ白になった。
あ。そうか。あたしたちのしてること。
交尾か。

「コウビ………」
「コ、コウビ…………」

兄弟はハッとした顔で
亮と美月の顔をかわりばんこに見つめる。

「コウビナラシカタナイネ」

二匹はにっこりした。
今までで一番、得心したといった顔である。

「コウビ、ガンバッテネ。」

「ボクタチ、ネルカラネ。」

寝室からさっさと出ていくコウモリ兄弟を
唖然として見送る亮と美月だった。

「交尾。しようか。」

「んもう。」

再び亮が美月をベッドに組み敷いて
やさしくやさしく愛撫を始めた。








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