■父の手と奇跡
ひたひたと暗闇が押し寄せて
顔が見えなくなる
夕暮れはいつも 音をたてずに
誰かをつれて隠してしまう
遠い記憶が動き出すと
今でもときどき 子どもにかえる
父の大きな手が 風をさえぎって
家路の空に 宝石をつくったこと
何も言わずに 振り返って
困ったように笑ったこと
うそみたいによみがえって
生きていく術をとりもどす
優しいことばと 小さな笑顔
重なることが奇跡だってこと
今の私ならわかるけど
あのときの父は 教えなかった
ひたひたと暗闇が押し寄せて
顔が見えなくなる
夕暮れはいつも 音をたてずに
誰かをつれて隠してしまう
遠い記憶が動き出すと
今でもときどき 子どもにかえる
父の大きな手が 風をさえぎって
家路の空に 宝石をつくったこと
何も言わずに 振り返って
困ったように笑ったこと
うそみたいによみがえって
生きていく術をとりもどす
優しいことばと 小さな笑顔
重なることが奇跡だってこと
今の私ならわかるけど
あのときの父は 教えなかった