隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

ロック大陸に上陸するちょっと前の『ミュージック・ライフ』を地図代わりに

2024年06月03日 21時34分13秒 | スピッツ

2024.06.02
ロック大陸漫遊記
TOKYO FM



 「6月に入りましたー」
 (入ってしまった・・・)

 「ところでみなさんは、音楽って、どういう方法で聴いていらっしゃいますか?」から始まります。
 「ストリーミングの人が多いのかな? なかにはCD、まだカセットで聴いてますよ~という方もいらっしゃるかな?」
 そして、スピッツのアルバム『さざなみCD』のお話へ。
 あのアルバム、アナログ盤は『さざなみLP』というタイトル。そうであれば、「ダウンロードのときは『さざなみDL』、サブスクだったら『さざなみ subscription』とか『さざなみ streamings』となるはずが、『さざなみCDのまま』」と。
 いちいち名前を変える手間とかを考えるとしかたないかなとも思いつつ、でもここにきて、「シンプルに『さざなみ』とか、『さざなみアルバム』とかにしておけばよかったかな、とちょっぴり後悔したりもしている」そうだ。
 でも今気づいたのは、「『さざなみサブスクリプション』もカッコいいですよね。椎名林檎さんの『無罪モラトリアム』にも匹敵するくらい」と。
 (あの当時、あえて『さざなみCD』って、スピッツらしいな、カッコいいなと思いましたけどね)


 そして今回は、【『ミュージックライフ』1978年8月号で漫遊記】
 この番組でたまにやる「古い音楽雑誌を地図代わりに漫遊する回」。
 1978年は、「ワタクシ草野がロック大陸に上陸するちょっと前」。
 この雑誌は、「たしか神田神保町の古本屋だったかな。中野だったかな? ブロードウェイとかね」・・・で手に入れたものだそうです。
 「古いロック専門誌はすぐに買っちゃうたちなんで」と。
 ちなみに表紙は、エアロスミスのスティーヴン・タイラーさんだそうです。


 オンエア曲 
 01 桃(スピッツ)
 02 Draw the Line(Aerosmith)
 03 I'm the One(Van Halen)
 04 Wow(Kate Bush)
 05 2-4-6-8 Motorway(Tom Robinson Band)
 06 Broken Heart(The Babys)
 07 You're the One That I Want(John Travolta & Olivia Newton-John)
 08 終りのない歌(惣領智子)


 漫遊前の1曲は、スピッツで「」(2007年、12thアルバム『さざなみCD』)。
 先ほどの話題から、アルバム『さざなみCD』の一曲。
 「6月に入り、桃の袋掛けが行われたころでしょうか。夏にあの甘い果実をいただけるのが楽しみ」と。
 (ゴースカのリクエストでも常に上位を続けている楽曲。スピッツの王道?)

 最初の曲は、「表紙を飾るスティーヴン・タイラーさん所属のバンド」、Aerosmithの「Draw the Line」(1977、5thアルバム『Draw the Line』)。
 表紙はスティーヴン・タイラーさんの「鼻毛まで見えそうなドアップ写真。このころは本人の許可とかとってたのかなあ(笑)とちょっと疑問に思いますが」。
 巻頭は、Aerosmithの全米ツアーのレポート。
 スティーヴン・タイラーさんが「メチャメチャきれいな女の人と写っている写真」があって、この女性は当時の妻、シリンダ・フォクシーさん。この方は、ミック・ジャガー、デヴィッド・ボウイの元カノとか。
 「欧米のロック界隈は、元カレ、元カノの複雑な相関図が描けそうなイメージがあるが、その一端が垣間見れるようなお写真です」。

 今回の雑誌では、Aerosmith以外は、KISSとかCheap Trickなど「ロック大陸でお馴染みの面子が多い」。

 次は、そんな中から、Van Halenで「I'm the One」(1978年、デビューアルバム『Van Halen 炎の導火線』)。
 Van Halenの記事も結構なボリュームで、初来日の記事も。「居酒屋さんの前でデイヴィッド・リー・ロスさんが狸の置物と一緒に写ってたり」。
 エドワード・ヴァン・ヘイレンを中心にギタリストの特集記事もあり、「なんと渋谷陽一さんが書いてます!」。タイトルは「野性派ギタリスト大研究」。
 また来日公演で使用された機材について詳しく紹介されているモノクロページもある。
 表紙の見出しには、「エドワード・ヴァン・ヘイレン、驚異のギター奏法を語る」。彼は、「ギタープレイの革命を起こした方で、当時は、どうやって弾いてんの?と話題騒然だったそうらしいです」。
 見た目も「日本人から見ても、笑顔がチャーミングなイケメンですもんね」。
 (今ならウェブ上で画像を集めてたかも。当時は雑誌しかなかったしなあ)
 「この曲でも、弾きまくってます!」
 曲終わりで、「その頃ちまちま練習してたギター少年たちを絶望させたのでは。こんなの無理だよ~ってね。のちのちオレも思いましたけど」。

Van Halen - You Really Got Me (Official Music Video)

 次は、Kate Bushの「Wow」(1978年、2ndアルバム『Lionheart』)。
 この頃、「東京音楽祭」で来日している。この音楽祭は1992年までYAMAHA主催で行われていた。
 「結構豪華な出演者」で、彼女以外にも、ダイアナ・ロス、エモーションズ、五輪真弓らが出演、審査員にはカトリーヌ・ドヌーヴなどなど、「日本はイケイケになる前夜という感じでしょうか」。
 Kate Bushはこの頃、この雑誌の人気投票で、長らく女性シンガートップだったので、「今想像するより大人気だったと思われます」。
 彼女の大きな写真があったかと思われるページが切り取られていて、「おそらくこの本の持ち主が下敷きとかに入れるために切り取ったのでは?」と。
 どんなに美しい写真だったか、気になる草野くん。
 ロック大陸では、コココチラでかけているが、どちらも「Wuthering Heights」でしたね。

 次は、Tom Robinson Bandの「2-4-6-8 Motorway」(1977年、1stシングル/当時のオリジナデビューアルバムには未収録、アメリカでのデビューアルバム『Power in the Darkness』に収録される)。
 Tom Robinson Bandのインタビュー記事が掲載されている。表紙の見出しには「Tom Robinson Band旋風吹き荒れる!」とあり。
 フロントマン、Tom Robinsonのゲイであるというカミングアウトがとくに注目されているというイメージがあり、「Glad to Be Gay」という有名なゲイ・アンセムもある。
 「当時は今とは比べものにならないくらい同性愛者への圧力、今で言うヘイトも強かっただろうから、そんな中でゲイであることをあからさまに歌うというのは、すごく勇気のいることだっただろうし、これが姿勢としても『マジのパンクロックだな』というふうにも思います」と力強く!。
 「Glad to Be Gay」は、その強いメッセージ性を知らずに聴いていると、「のんびりした曲調で、あんまりインパクトがなく」、当時の草野少年はあまりはまらなかった。
Tom Robinson - Glad To Be Gay (Secret Policeman's Ball)
 (これほどストレートな主張を込めた歌詞とは、当時はまったく知りませんでした)
 この「2-4-6-8 Motorway」は、「骨太のバンドサウンドがロックナンバーとしてシンプルにカッコいい」ので、入門者はまずこれを聴いた方がいいかも、と。


 プレゼントのお知らせ!
 『ミュージック・ライフ』は1960年代から90年代まで、洋楽ファンを楽しませた雑誌。
 1998年に休刊となったが、2018年、ウェブ上で「ミュージックライフ・クラブ」として復活。「ロック大陸が始まったのと同時期。不思議な縁を感じます」と。
 草野くんは、サイトのことは知らなかったが、かつてはこの雑誌の熱心な読者で、今でも古いものを古本屋で探したり、「そういうのも趣味になってきてるんですが」。
 そんな中で、番組と「ミュージックライフ・クラブ」サイドのコラボ企画だそうです(コチラをどうぞ!)
 『ミュージックライフ大全』はすでに草野くんも手に入れていて、「読みだすと止まらなくなるので、寝る前に読むのがご法度」だそうだ。
 (これ、相方持ってまして、なかなか進まないので、先に私が・・・と交渉中です)


 そして次は、The Babysの「Broken Heart」(1977年、2ndアルバム『Broken Heart』)。
 The Babysは、Angels、Starsなどとともに70年代後半の『ミュージック・ライフ』で常連だったバンドだが、「意外と忘れられがち。プッシュされてたのは見た目がアイドルっぽかったためかも」。
 でも、「曲はしっかりパワーポップでかっこいいです」。
 のちに、Bad Englishというバンド名に変わり、「ちょっとメロハみたいで、そちらのほうが知名度は高いかもしれない」。
 78年に来日していたようで、浅草?の観光風景とインタビュー記事が載っている。
The Babys - Back On My Feet Again


 1978年はどんな年?
 話題としては「ディスコブーム」「口裂け女」。
 プロ野球では福岡のライオンズが所沢に移転して「西武ライオンズ」になった。
 ピンクレディーが最盛期で、「UFO」「サウスポー」「モンスター」の3曲がオリコンのトップ3を独占。
 アニメでは『宇宙戦艦ヤマト』『未来少年コナン』などがヒット。
 映画は『未知との遭遇』が話題。
 そして、インベーダーゲーム大流行(はまりました~)。
 「赤いきつね「緑のたぬき」が発売される。
 (「赤いきつね」推しをいまだに続けている知り合いがいる)
 草野くんの個人的な思い出としては、福岡で大渇水、水不足があり、給水制限があったそうだ。一日に数時間しか出なくて、それもチョロチョロ・・・という感じで「すごい覚えていますね」。給水車が来たりして、そして「プールの授業がなくなったり」。
 日テレの「24時間テレビ」の第一回の放送があった。当時は深夜12時でテレビが終わっていたので、このときだけは「夜中もテレビやってんじゃ~ん!」と盛り上がっていたらしい。夏休みで、「今より特別な感じ? お祭りみたいな感じだった記憶があるね」と。


 最後は、John Travolta & Olivia Newton-Johnの「You're the One That I Want 愛のデュエット」(1977年、映画『Grease』のサウンドトラック盤)。
 1978年に人気だった映画『グリース』は、ジョン・トラボルタ+オリビア・ニュートン・ジョン主演の学園もののミュージカル映画。
 映画が大ヒットしてパーティーが催され、そこにレイフ・ギャレット、ベイ・シティ・ローラーズ、ジョディ・フォスターらのセレブリティーが出席したときのようすが記事になっている。
 この番組で草野くんがよく名前を出す友人Nくんの家にこの映画のサントラ盤があり、「たぶんお父さんのレコードだと思うんですが、よく聴かせてもらってました」。
 「キャッチーな曲ばかりで、すげーいいサントラで、あんなに曲は聴いたのに、肝心の映画はいまだに見ていない」草野氏。
 曲終わりで、「今聴いてもノリノリになってしまいます」と。
グリース - 予告編


 特集の終わりに。
 『ミュージックライフ』1978年8月号で、ほかに気になる記事は、
 「ボストンのあの有名な地下スタジオをトム・シュルツの案内で全公開!」
 「パティ・スミスとブルース・スプリングスティーン、アダルトなロックのヒーローたち」
 「フォリナー、お待たせのニューアルバム、誌上徹底主張」
 などなど、「結構読み応えのある号だった」。


 そして今日の「ちょっぴりタイムマシン」は、惣領智子さんの「終りのない歌」(1977年、4thシングル)。
 (イントロは、「冷たい頬」。久しぶりに聴くと、歌詞もメロディーもステキだなあ)
 このコーナーも「1978年しばり」で。
 大ヒットしたわけではないけれど、「大ヒットしてもよかったんじゃないの?というポテンシャルの曲だと思うんですよね。すごいキャッチーで、当時よくラジオでかかっていた」と。
 ドラマの主題歌だったが、「子どもだったので、それは見ていない」。
 惣領智子さんの夫の阿部敏郎さんの「あせるぜ」という曲も1978年前後に印象深かった曲だが、こちらは音源がなかったそうです。
 このころの歌謡曲で今聴いてみたいなと思っても音源のない曲、結構ある、と言いつつ、とし太郎&リバーサイドの「ジェーンがかわいそう」や、KODOMO BANDの「ちゃんばらロックンロール」など、具体的に例を挙げてくれる。
 (「終りのない歌」、懐かしい~。というか、まったく忘れていたけど、ちゃんと記憶の中に流れてた)


 そして来週は、ワンアーティスト特集、「クリッシー・ハインドで漫遊記」。
 The Pretendersのボーカル&ギター。70年代から今も現役で、世界のロックミュージシャンにとって、「姐御 of 姐御」的な存在。
 (ココの『ミュージック・ライフ』の回でも、The Pretendersの曲をかけていましたね)

「草野さん、贅沢だけど、パンだとお腹いっぱいになりませーん」



 今朝、6時過ぎにスマホの緊急防災速報のサイレンが鳴って慌ててテレビをつけた。
 輪島、珠洲市に震度5強の地震。
 あとで知ったが、かろうじて建っていて解体待ちだった家屋が何棟か倒壊した、とか。
 少し前に、いまだに車庫で暮らしている高齢のご夫婦の記事を読んだばかりだったけれど、どうされただろうか。


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