月例ネット句会臨時ブログ(旧 俳句日記/高橋信之)

高橋信之(愛媛大学名誉教授・俳句雑誌「花冠」創刊者)

11月27日(日)

2011-12-08 15:29:18 | 今日の俳句

○11/26

  新横浜
明日へ旅立ちの冬天ひろびろ青し
冬朝日真っ正面に駅前ホテル
上がる人下がる人エスカレータの冬はじめ
冬雲を洩れきて日差し車内まで
ひつじ田の一枚二枚車窓過ぐ
冬雲の広がる車窓いっぱいに
  琵琶湖
鴨浮かべ湖の平らに旅人よ
  大阪城
晴れの日は栴檀の実の明らかに
喜びは友集い来し冬湖に
鴨浮かべ平らな湖の旅人よ
すべて良し鴨の浮かべる湖も

○11/27
城門過ぎれば銀杏大樹の黄葉の黄
日の丸はたはた小春の天守の入口に
晴れの日はせんだんの実の明らかに
飛行雲冬天の青まっ二つに
黄葉の枝垂れ下がり堀の水深ぶか

○12/4
鴨を見て鴨に見られて湖に
確かにそんな時があります。暫しのその情景が目にうかびました。(下地鉄)
湖に浮かぶ鴨に見られての句に惹かれました。鋭い観察に驚きました。(迫田 和代)

青空へ雪吊りの縄新しき
厳しい冬のために用意された雪吊りはやがて雪が積もる日を待って居るかの様に今は真新しい縄を青空に光らせています。雪吊りは北国の原風景として素敵です。(佃 康水)
真っ青に晴れた大空に、この冬に備えて張られたばかりの雪吊りの縄に注目されています。きっと陽のひかりにきらきらと輝いていたことでしょう。(小川和子)
近づいてくる冬将軍に備えて枝の雪折れを防ぐ雪つり。円錐形の新しい縄が青空にぴんと張られる。雪国の冬の風物詩が、新しい縄の色で表現されている。(古田 敬二)

師走に入る雨の一と日を書にこもる

○12/4
蜜柑六つが食卓の輝きに

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