アンモナイトの目覚め

「アンモナイトの目覚め」原題Ammonite

主演はタイタニックのケイト・ウィンスレット。タイタニックの時は美しさに見とれたが、
今は年相応のよい味が出ている。
イギリス映画は、俳優の演技力も素晴らしいが、心情の描き方が上手い。

主人公メアリー ·アニングは、19世紀イギリスの貧しい家に生まれ、生計のために
土産物の化石を発掘していた13歳のときにイクチオサウルスの世界初の全身化石を発掘した。
その後も歴史に残るいくつもの重要な化石を発掘して、独学で古生物学者となったのだが、
当時の学会は女性の参加を認めておらず、論文の発表も許されなかった。

この作品は、科学史上に大きな足跡を残しながらも、華やかな光を浴びることもなく、
冷たい海岸の岩肌と泥の中に埋もれた化石を掘り出すという地道な作業と研究にひたすら
打ち込んだメアリー·ウイニングにの人生に思いを馳せ、想像を膨らませて描かれている。