映画「奇跡のリンゴ」

25年ほど前に、出会ったスペイン人が言った言葉を思い出します。
「日本のリンゴは大きくてきれいですが、スペインのリンゴは
小さくてきれいではありません。」
「綺麗なリンゴは毒がある」とまでは言っていなかったと思いますが、
綺麗なリンゴはどこか不自然に見えたのでしょう。
実際、この頃のリンゴ栽培は年に十数回も農薬散布されていたのです。

この農薬散布に疑問を感じ、誰もが安心して食べられるリンゴを目指して
11年にわたり試行錯誤を繰り返し、失敗の連続にも、試貧乏にもめげず、
無農薬リンゴの実現を信じてあきらめなかった家族がいました。

常識はずれな農法を試みる家族は、近隣の農家や親類にも蔑まれ、時には
くじけそうになりますが、ついには農薬リンゴを実らせます。
家族の結束の固さ、互いを思いやる優しさと強さにウルウルきます。

この物語に託されているもうひとつのテーマは、
「自然界は共存で成り立っている」ということです。
人が不自然に手を加えなくても木や草や鳥や虫たちはそれぞれが
協力して豊かに生きている、ということです。



「奇跡のリンゴ」公式HP
http://www.kisekinoringo.com/