こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑 外形扁(外科)頭8

2018年05月10日 | 日記

東医宝鑑 外形篇(外科)一
一、頭(八)

単方 <二六種>

硝石 = 扁・正頭痛を治す。硝末を取って左が痛いときは右の鼻の中へ、右が痛いときは左の鼻のなかに吹き入れる。

石膏 = 熱厥頭痛・陽明頭痛の主治剤、白虎湯をつかう。

甘菊 = めまい頭痛を伸す。花を作末して一日二回、一銭づつ酒で服用するか、酒煮浸して飲んでも良い。

羌活 = 賊風による頭痛、めまいの症を治す。煎じて飲む。

細辛 = 風頭痛と脳動を治す。煎・末服ともに良い。    

芎藭 = 風邪のために頭痛がする症を治す。煎・末服ともに良い。

防風  = めまいと痛みの症を治す。煎・末服ともに良い。

決明子= 頭風を治し、目がはっきりする。偏頭痛に作末して水でこして太陽穴にぬる。

葛根 = 傷寒と中風の頭痛に煎じて服用する。

蒼耳 = 風頭の寒痛を治す。嫩心を陰干しにして粉末にし、二銭を酒で服用する。薬名は喝起散という。

麻黄 = 風寒頭痛に良い。節を捨て煎じて服用する。

当帰 = 血虚頭痛に短く切って酒で煎じて服用する。

白芷 = 熱風頭痛を治す。丸薬をつくると都梁丸になる。

藁本 = 風頭痛と脳歯痛・嶺項痛を治す。煎・末服ともに良い。

半夏 = 頭痛とめまいを治す。煎じて服用する。

蔓荊子= 風頭痛と耳鳴りを治す。煎じて服用する。

山茱萸= 頭風と脳骨痛と肝虚めまいを治す。肝臓の薬である。煎じて服用する。

皀葵 = 頭風と頭痛を治す。粉末にして鼻中に吹き入れる。

  = 頭や目をすっきりさせる。煎じて飲む。

葱白 = 頭痛を治す。煎じて服用する。

緑豆 = 頭風・頭痛を治す。枕をつくって寝る。

薄荷 = 頭風と風熱頭痛を治す。煎・末服ともに良い。

荊芥 = 頭がまわり、めまいなどを治す。煎・末服ともに良い。

蘿蔔  = 偏頭痛に汁をしぼって鼻中に入れる。炭火にあたったとき、汁を取って飲んでも良い。

黄牛脳髄= 偏・正頭痛を治す。白芷・川芎末各三銭を合わせて調合して服用する。

鴟頭 = 頭風でめまいがし、顚倒するときに使う。焼いて灰にし、酒で服用する。


東医宝鑑 外形扁(外科) 頭7

2018年05月04日 | 日記

東医宝鑑 外形篇(外科)一
一、頭(七)

一六、脳風症
この症状は首と背筋が寒く、脳戸が極端に冷える。神聖散・太陽丹を使う。

神聖散     脳風を治す。
     処方 麻黄・葛根半生半炒・藿香葉を各等分の作末して、毎二銭を荊芥薄荷酒で調服する。

太陽丹     脳が冷たい症は、みな風邪が上焦に来て頭痛をおこさせるためで、このときに使う。
     処方 石膏二両、川芎・川鳥炮・白芷・甘草各一両、竜脳二銭、を作末し蜜でねり、麵糊にまぜて毎一両を一八        

        丸につくって、黄丹で衣をして二~三丸を食後葱茶湯でかみ下す。

17,首風症
風呂上がりに風にあたると首風症になる。
大川芎丸が主治剤、沐浴後のめまい頭痛には白芷丸を使う。

大川芎丸    首風を治す。
     処方 川芎四両、天麻一両を作末して蜜で丸め、一両で一〇丸をつくり、毎一丸を茶か酒で呑む。

白芷丸     沐浴後のめまいや、頭痛のときに服用する。
     処方 新白芷を多少にかかわらず切って蘿蔔汁で浸してさらし乾かして粉末にし、蜜で弾子大に丸め、毎一丸を

        かんで、茶または荊芥湯で飲む。

選奇湯     眉稜骨痛を治す。
     処方 羌活・防風・半夏製各二銭、酒片芩一銭半、甘草一銭に薑三片を入れ水で煎じて服用する。

上清散     風頭痛と眉骨・眼睢の痛むのを治す。
     処方 川芎・鬱金・芍薬・荊芥・薄荷・芒硝各二銭半、乳香・没薬各五分、竜脳二分半を鼻内に入れる。

不臥散     頭痛の酷いとき使う。
     処方 玄胡索七枚、青黛二銭、猪牙皂角二両を作末して水でかきまぜ、杏仁大の団子をつくり、仰臥させて竹管

        で男は左、女は右の鼻の中に入れ、薬が候中に入って酸味を感じたら、起きて銅銭一箇をくわえている

        と、つばが出てきたらすぐ治る。  一名青黛散ともいう。

六聖散     あらゆる頭痛を治す。
     処方 乳香・没薬・川芎・雄黄・白芷各二銭、芒硝五銭、を作末して、病人を仰臥させて口に水を含ませ、薬を

        鼻内に少し吹き入れるとすぐ治る。


東医宝鑑 外形扁(外科)頭6

2018年05月03日 | 日記

東医宝鑑 外形篇(外科)一
一、頭(六)

一三、気厥頭痛
気血が弱く邪気が逆上して頭痛をおこし、耳がなり、肛門が痛い症は即ち気虚頭痛だが、順気和中湯、黄芪益気湯を使い、血虚頭痛には魚尾から上へと痛みがくる症で、当帰補血湯加味四物湯を使いう。眉先きと耳のそばの髪際のあいだを魚尾という。気血共に弱って頭痛が起きた場合には、加味調中益気湯・安神丸湯を使い、太病後の気虚頭痛には四柱散に茶を入れて使い、気が上にのぼって頭痛がおきた症には芎鳥散を使う。

順気和中湯   気虚頭痛に使う。
     処方 黄芪蜜炒一銭半、白朮・当帰・芍薬・陳皮各五分、升麻・柴胡各三分、菖荊子・川芎・細辛各二分を水で 

        煎じて服用する。

黄芪益気湯   気虚頭痛を治す。
     処方 黄芪蜜炒一銭、人参・白朮・半夏製・陳皮各七分、当帰酒洗・川芎・藁本・甘草各五分、黄柏酒炒・升

        麻・細辛各五分に薑三棗二を入れ水で煎じて服用する。

帰補血湯    血虚頭痛を治す。
     処方 生乾地黄酒炒・白芍薬・川芎・当帰・片苓酒炒各2銭、防風・柴胡・菖荊子各五分、荊芥・藁本各四分を

        水で煎じて服用する。

加味四物湯   血虚による頭痛を治す。
     処方 当帰・川芎・生乾地黄酒炒・黄柏酒炒・知母酒炒・黄連酒炒・蔓荊子・梔子炒各七分を水で煎じて服用す

        る。

加味調中益気湯 気血共に弱く頭痛に効く。
     処方 黄芪蜜炒一銭、人参・蒼朮・甘草各七分部、陳皮・当帰・川芎各五分、木香・升麻・柴胡・細辛・蔓荊子

        各三分を診時で煎じて服用する。

安神湯     気血の虚弱からくる頭痛・眼のまわりが黒くなるなどの症に使う。
     処方 黄芪一銭半、羌活・黄柏酒浸各一銭、柴胡・升麻・生地黄・知母酒浸各五分、防風二分半、生甘草・灸甘

        草各二分を水で煎じて二回ぐらい煎じたあと川芎・蔓荊子各三分を加えてもう一度煎じて半分ぐらいに         

        なったら食後の服用する。

芎鳥散     産後の頭痛を治す。
     処方 川芎・鳥薬を各等分にして作末し、毎二銭を調服する。

一四、熱厥頭痛
頭痛と熱の症は、たとえ冬であっても風や寒を好み、風にあたると治るが、また温かいと痛みを出す症には、防風散を使う。

清上瀉火湯  熱厥頭痛を治す。
     処方 柴胡一銭、羌活八分、酒黄芪・酒知母各七分、酒黄柏・炙甘草・黄芪各五分、生地黄・酒黄連・藁本各四 

        分、升麻・防風各三分半、関係し・当帰身・蒼朮・細辛各三分、荊芥穂・川芎・生甘草各二分、酒紅花        

        一分を剉作して水で煎じて服用する。

防風散     頭が火のように熱く痛むとき使う。
     処方 羌活・防風・当帰・大黄・川芎・梔子・薄荷各一銭、蟬殻・甘草各五分を燈心二〇茎、若竹葉10片入れ

        て水で煎じて服用する。

一五、温厥頭痛
雨や湿気で頭が痛く重く、めまいの症には芎辛湯・芎朮除眩湯を使う。

芎朮除眩湯   寒湿にあたってめまいがし、頭がひどく痛む症を治す。
     処方 川芎二銭、白朮・附子生各一銭、桂皮・甘草各五分、薑七棗二を入れ水で煎じて服用する。

三陽湯     三陽が合わさって頭痛がする症を治す。
     処方 羌活・防風・石膏・柴胡・白芷・川芎各一銭、荊芥・升麻・葛根・芍薬・細辛各五分に連根・葱白三茎を

        入れて水で煎じて服用する。