こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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「わらわもすがる思い」

2022年09月18日 | 診療日記

先日の来院者は多数の病院を巡り「自立神経失調症」ではとの診断から投薬がありましたが、一向に改善が見られないので、いろいろな病院で診察を受けていたが、薬を飲むとより具合が悪くなったりしていたら、医者から薬が飲めないのであれば後は自分の意思で治すほかないと、ほぼ見放された状態だったそうです。

娘さんが当院のホームページを探して、遠方からいらした時の本人の外観は暗い出で立ちで、立位検査では前後に揺れてローリングもある状態で、中枢神経の問題を抱えている事がわかりました。                  問診では体がふらついて、手足が冷たく感じ、痛みと痺れあり、また、何かに追われている様な気がするとの事で、自立神経失調症を感じさせる回答がありました。

背臥位でのミッドライン検査では右側前方へずれていますので、まずはミッドラインを中心へと戻してから、後頭骨大孔から脳硬膜は脊髄硬膜となり、仙骨第1または第2仙骨管に付着していますので、頭蓋骨と仙骨による交互運動のリズムをコントロールし、平衡状態にする頭蓋仙骨療法を行いました。

頭蓋仙骨療法では脳脊髄液の流れをスムーズににして、中枢神経系・自律神経系・感覚神経系・運動神経系のバランスを取ります。 この脳脊髄液は脳を外部刺激から守る保護作用があり、成分では様々なタンパク質・ブドウ糖や神経シナプス間の伝達物質であるカルシウムやカリュウム等が含まれていて、全身の細胞への栄養補給と老廃物の浄化作用を行っています。  頭蓋骨の膨張・収縮と仙骨とのポンプ作用で全身細胞へ栄養補給、各神経伝達の正常化を行っています。

治療が終了すると足先の冷えは取れて温かくなり、手足の痛みと痺れも感じない様でした。

帰り際に『わらわもすがる思い』との言葉があり、次回の予約を入れて行かれました。


帯状疱疹後神経痛

2022年09月07日 | 診療日記

以前より「帯状疱疹後神経痛」で来院している男性の話です。                     

帯状疱疹の発症し皮膚科医を受診した時に、医師が発赤して痛みが出ている箇所を声をかけること無く、強めに感じる位に触診をしたそうで、あまりの痛さに『何してるんだ!』と怒鳴ってしまったそうですが、医師からはその後鎮痛剤の投与を受けて診療が終わってしまったそうです。

患者の痛みを感じる事のできない医療者は、その後への治療へは続ける事ができないのだろうと思いました。

現在は麻酔科に通院して鎮痛効果の薬剤投与を受け、疼痛患部への局所的療法でリドカイン配合クリームの塗布を行っているが、痛みが中々収まらない時には電話が入って、来院をされています。

治療方法はその日によって違いがあり、脊椎の神経節近くに深部痛がある場合にはデルマトームに沿った鍼治療や脳神経系刺激の刺鍼を行い、皮膚表面に痛みが感じている場合には疼痛部へのカウンターストレインや超音波刺激を行っており、リラックスされてくると施術途中から寝息が聞こえてくる事もあります。

いずれの場合にしても、現在の痛み状況を伺って信頼を確保してからの施術を行うのが良いのではと考えます。

現在は3週間くらいの間隔での来院数となり、来院回数が減ってきています。