こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑を観る20

2017年04月29日 | 日記


東医宝鑑 内景篇(内科)
 虫(1)


一、三尸虫の場合
中黄経に「一は上虫で脳中にあり、二は中虫で明堂にあり、三は下虫で胃にある。
その名を彭琚・彭質・彭矯といい、人間が正しいことをするのを忌み、悪いこと
をするのを喜ぶ」

去三尸虫元  生地黄三斗を東に向かった厨房で枯木で煎じて三回煮る。そして
       清漆二升を入れてまぜ、日影が一尺ぐらい射すとき黄丹三両を入れ、
       また一尺のびたら爪子汁三升を入れ、また一尺のびたら大黄末三両
       を入れ、その次からは弱火で煮て梧子大に丸め空腹時に一丸づつ
       食べると、三日目に濁血が鼻から流れ、二〇日目には虫が全部下
       がって、五〇日後には百病が治る。
(別法)    生漆二升、蕪菁子三升を作末にし、大黄六両作末、酒一升半を合
       わせて煎じて梧子大に丸め、空腹時に二丸づつ食べると一〇日目に
       濁った血が鼻から出、三〇日目には虫はみな死に、五〇日目には身体
       につやが出る。

二、九虫の場合 
すべての虫はみな飲食と調和出来ず、または魚や野菜などの食べ過ぎに依る。
そしてあらゆる奇怪な形象の病症が現れるが、その種類は九つある。
一は伏虫で長さ四寸ぐらい、二は蛔虫で長さは一尺ぐらいで心臓を喰い、殺人をし
(即ち食虫)、三は白虫で長さは一寸ぐらい、四は肉虫、五は肺虫で咳き込ませ、
六は胃虫で嘔吐を催せ、七は弱虫または膈虫、八は赤虫、九は蟯虫で、この九つの
虫に貫衆丸を使う。

貫衆丸   三尸と九虫を除去する。
   処方 雷丸一両半は赤虫を、貫衆一両二銭半は伏・尸虫を、狼牙一両は胃虫を、
      白殭蚕一両は膈虫を、白蘿蘆は尸虫を、乾膝は白虫厚朴は肺虫を、雄黄は
      尸虫をそれぞれ殺すが、各七銭半を蜜で梧子大に丸め、水で五丸づつ、
      三回服用したあと、漸次増やして一〇丸までに達し二〇日目になると三尸
      と九虫はみな死ぬ。

三、虫に変ずる物類 
山中の渓谷のなかで、蛇などの遺精を、水をのむとき、あやまって飲んでしまうか、
または果物や蔬菜についているものを誤食すると、心腹がつれて痛み、止んではまた
痛んで百薬か効かないが、ただ雄砂丸だけが効く。
夜中に水を飲んでて、クモが入ったのを知らずに飲むと、肝血を吸い取られるので腹痛
が堪えられず、顔色や目が黄色く、痩せて全然食べられずそのままにしておくと
死んでしまう。
このときは乾いた赤土少しに小さい死んだ魚さん三~四と巴豆一〇粒をともについて、
猪脂で熔化して美土里豆に丸め、田の中の冷水で一〇丸を呑み下して少したったあと
クモをはき出すと、すぐ四物湯に黄芪を加えて煎じて服用する。
あやまって蛇の交合した水を飲み瘕となって痛むと雄黄を飲むと治る。
七転霊応丸・万応丸を服用する。

雄砂丸   諸虫を殺す。
   処方 貫衆・酸石榴皮五銭、鶴虱・乾漆・白殭蚕各三銭、朱砂・雄黄・雷丸・甘遂
      各一銭半を作末し、米粉の糊で麻子大に丸め、毎一〇丸を米飯で呑み下す。
      麝香を少し入れても良い。

万応丸   諸虫を殺す。
   処方 大黄八両、檳榔五両、黒水索牛頭末四両を作末し皂角一〇錠、苦練根皮一斤の
      汁を出して煎じて膏をつくり、梧子大に丸めて先に沈香末で衣をして五更に砂糖
      水で三丸を呑み下す。

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