こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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2017年02月19日 | 日記



東医宝鑑 内景篇(内科)
 心臓

心の位置
心は肺の下、肝の上に位置する。五臓系が心に通じ、心はまた五臓に通ずる。心の系と五臓の系は互いに連絡しているので、五臓に病があると、先に心に来、その系が上の肺につながり、別系がまた肺の両葉中から後ろに向かって脊を通じたのが腎で、腎から膀胱にいって膀胱膜絡と並行して溲尿するところまでに至る。
巨闕穴は即ち心の膜で、背にあっては心兪が脊五顧の下にある。これが心の部位である。

心臓病の治療法
心臓が緩慢とした症状でつらいと、急いで酸を飲んで鎮める。
心が緩慢でつらいときは五味子を使い、心が弱いときは紗塩で補う。
心病には酸を服用するが、小豆・犬肉・李(スモモ)の酸味を摂って鎮める。
心病には麦・羊肉・杏(アンズ)・薤(ニラ)食べるが、本味を取る。
心虚には銭氏安神丸・朱砂安神丸・醒心散を使い、慢性には寫心湯・導赤敗・十味導赤散を使う。
心病には温食と厚着は禁ずる。

 銭氏安神丸 ~ 心虚を補う。
   処方 朱砂一両、麦門冬・馬牙硝・白茯苓・山薬・寒水石・甘草各五銭、竜脳二分半を粉末にして蜜で合え、一両を三十丸につくり毎一丸を砂糖水      で飲み下す
 醒心散   ~ 心の虚熱を治す。
処方 人参・麦門冬・五味子・遠志・茯神、生地黄・石菖蒲を等分にして切り、水で煎じて服用する。
導赤散   ~ 心熱を治す(処方は十味導赤散と同じ)
十味導赤散 ~ 心臓の実熱・口舌生瘡・驚悸を治す。
処方 黄連・黄苓・ 麦門冬・半夏・地骨皮・茯神・赤芍薬・木通・生地黄・甘草各五分に薑五片を入れ水で煎じて服用する。

心臓の修養法
いつも四月・五月の朔望清旦に南向きに端坐して、歯を九回カチ合わせ、つばで三回口をみがいたあと、静かに想念を注入して离宮の赤色気を三回飲み込み、三〇回息を止める。

単方<二十二種>
朱砂   ~ 解熱剤に良い。
赤石脂  ~ 心気を養う。粉末にして服用する。
金箔・銀箔~ 鎮静剤になる。
黄丹   ~ 鎮静・安神に使う。
石菖蒲 ~ 心孔を開いて心智を補い、聡明にする。粉末、煮ても良い。
麦門冬  ~ 心熱をなくし、心気の不足を補う。芯を取って煎じて服用する。
遠志   ~ 心気を定める。芯を取って、粉末または煎じて服用する。
生地黄  ~ 心血を補い、また心熱を治す。汁を取って飲み、また煎じて飲む。
黄連   ~ 心熱を吐かせ、心中の悪血をなくす。煎じても、また粉末にしても良い。
茯神   ~ 粉末または煎じて服用する。
亀甲   ~ 心を養う。亀は霊物であるだけに補心に霊験あらたかである。粉末にして点服する。
蓮子   ~ 心を安らげ、心気を通じさせる。粉末または煎じて服用する。
杏    ~ 心病に食べる。
小麦   ~ 心気を養い常食する。
犀角   ~ 鎮静に効く。粉末にしてひいて汁を取って飲む。
鶏子   ~ 生を飲む。
若菜   ~ 心神を和らぐ、常食すると良い。
赤小豆  ~ 心孔を開かせる。粥かまたは汁を煮て食べる。
竹葉   ~ 煎じて服用する。
薄荷水  ~ 心の熱をなくす。
連翹(レンギョウ)~ 心の容熱を治す、煮て湯を飲む。
梔子    ~ (クチナシ)心中の煩悶と焦燥を治す。煮て湯を飲む。

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