こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑を観る4

2017年02月21日 | 日記



東医宝鑑 内景篇(内科)
 脾臓

脾臓の位置
脾の長さは一尺だが、大倉を掩護する。大倉とは胃の上口、即ち中脘穴である。
脾が中脘に一寸二分上、心の三寸五分下にあり、腎とは三寸六分の距離にある。
中間の一寸二分ぐらいを黄庭というが、天にたとえると太陽で、地にたとえれば太陰であり、
人間においては中黄祖気となる。脾は胃と膜が互いにつながっている。

脾臓病の治療
脾がしめって苦痛だったら、急いで苦いものを食べる。
脾が速いのを治すには甘いものを食べさせる。
脾が湿る症に白朮(ビャクジュツ)を使い、また人参は甘で補い、黄連は苦いので吐く。
脾虚に益黄散補・脾湯を使い、重いと寫黄散・調胃承気湯を使う。
脾病にしょっぱいもの食べる。大豆・豚肉・栗などを食べる。
脾病には粳米・牛肉・棗・葵などを食べる。

〔益黄散〕(一名補脾散) 脾臓の冷えと腹痛・下痢を治す。
 処方 ~ 陳皮一両、青皮・訶子肉(シカニク)・甘草灸各五銭、丁番二銭をそれぞれ粉末にして
      毎二銭、または三銭を煎じて服し、または五銭づつを切って水で煎じて服する。
〔補脾湯〕  脾臓の冷え、嘔吐、泄寫、消化不良を治す。
 処方 ~ 麦芽炒・甘草灸各一両半、人参・白茯苓・草果・乾薑炮各一両、厚朴・疎皮・白朮
      各七銭半を切って五銭づつ水で煎じて服用する。
〔寫黄散〕(一名寫脾散) 脾熱・口瘡・口臭を治す。
 処方 ~ 梔子(クチナシ)一銭半、藿香・甘草各一銭、石膏末八分、防風六分を切って蜜で少し
      炒って水で煎じて服用する。

脾臓の修養法
いつも季夏の月、朔旦と四季の末月の十八日、旦がのぼると正座して安静にし、五回深呼吸し、
歯を一~二回カチ合わせ、坤宮中央の黄気を吸って十二回、つばを呑み込んで五十息をとめる。

単方<二十四種>
雄黄  ~ 脾を良くする。
蒼朮  ~ 脾を健康にする。ひとばん水に漬けて切って乾かして煎じ、または粉にして服用する。
白朮  ~ 補脾剤、服法は蒼朮と同じ。
升麻  ~ 脾の麻痺を治す。切って水で煎じて服用する。
縮砂  ~ 脾胃を温める。末または煎じて服用する。
藿香  ~ 肋脾・脾を温める。粉末たは煎じて服用する。
丁香  ~ 脾を温める。煎じても、また末にしても良い。
通草  ~ 脾疸症を治す。水で煎じて服用する。
厚朴  ~ 脾を温める。水で煎じて服用する。
橘皮  ~ 脾の消化作用が弱いときに使う。煎じても、また末にして服する。
大棗  ~ 養脾、肉を取って脾胃の丸薬に入れて飲む。
乾柿  ~ 脾気を健壮にし、また脾が虚弱で消化されないときに使う。牛乳と蜜でまぜ煎じて服用する。
飴糖  ~ 健脾剤、すなわち黒糖で常食すると良い。
稷米  ~ 脾の穀、常食すると良い。
栗米  ~ 常食すると良い。
蒼陳倉 ~ 脾を温める。煮たものを飲む。
糯米  ~ (モチゴメ)味は甘く、脾の穀で煮た湯を飲む。
大麦芽 ~ 補脾・消化剤になる。煮ても、また末でも良い。
神麹  ~ 健脾消化作用をし、末でも煮ても良い。
牛肉  ~ 脾気を強め、牛肚はもっと良く常食すると良い。
蜜   ~ 脾気を養う。脾薬に入れると良く、粥にまぜて常食すると良い。
鰤(ブリ魚)~ 補脾の薬である。
鯔(ボラ)魚~ 補脾の薬である。
葵   ~ 脾気を充足させる。さお汁にでも、おしだしに作って食べる


次回は肺臓です

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