こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑を観る49(大便9)

2017年10月18日 | 日記

 

東医宝鑑 内景篇(内科)四
二六、大便(9)

<噤口痢>
痢疾で食べ物を受け付けない症を噤口痢という。万一頭痛がして手足が熱いと毒気

が上へ心肺をつく症で、これには敗毒散五銭に蓮肉一銭陳米一〇〇粒、薑三、棗二

を加えて煎じて服用する。
噤口痢は胃口に熱がひどいためで蔘連湯と掩臍法を使う。
下痢で噤口し食べない症は、やはり脾虚に依るもので、蔘苓白朮散から山薬を抜いて

石菖蒲を加えて作末し糯米飲に二銭づつ調下し、または人蔘・赤茯苓・石連子・菖蒲

を煎じて服用すると良い。
噬口痢に食廩湯・開噤湯・石連散・解噤丸・納臍膏を使う。

蔘連湯    噤口痢で胃口の熱がひどい症に使う。
    処方 黄連三銭、人蔘・石蓮肉各二銭を剉作して、水で煎じて服し、濃汁を少

       しづづ呑みながら掩臍法を使う。

掩臍法        熱をさます。田螺二箇に麝香を少し入れてかきまぜ、臍につめてほうた

       いしておく。

食廩湯        噤口痢で煩い手足があつく頭痛の症に使う。
    処方 人蔘敗毒散に黄連一銭、石蓮肉七枚、陳倉米三〇〇粒、薑三、棗二を入

       れ煎じて服用する。

開噤湯       噤口痢を治す。
   処方 砂糖七銭、細茶五銭、縮砂一銭、生薑五片を水で煎じて一晩露にあて、次

      の朝北に向かって温服し、水鱉子の殻をとったもの三銭、麝香二分をつい

      て臍をふさぐと、すぐ食慾が出る。

石蓮散   噤口痢を治す。
   処方 石蓮子・去槌留心と肉を作末し、米二銭を陳米飲で調下する。この病気は

      は毒気が心肺に上衝するしせいで、この薬で心気を通じさせると良い。東

      壁土を炒った橋皮を作末して、薑を入れて煎じて服用する。

解噤丸      噤口痢を治す。
   処方 黄連八両、生薑四両を同時に炒って薑を捨て黄連を取って作末し、陳米飲

      で梧子大に丸め米七〇~八〇丸呑み下す。赤痢には陳米飲で呑み下し、赤

      白痢には陳米橋皮湯で呑み下す。

納臍膏      噤口痢の重いときに使う。
   処方 王爪藤蓮茎薬の露にあてたものを、晒して乾かし焼いて灰にし、香油でこ

      ねて臍の中に入れると良い。

<休息痢>
痢痰が発生したり止んだりする症を休息痢という。
休息痢が治らず気血が弱くなると八物湯に陳皮・阿膠珠・黄連・黄苓をそれぞれ加えて

使い脾胃が弱い症には補中益気湯・蔘苓白朮散を使う。
休息痢に加味養臓湯・三根飲・阿黎丸などに効く。

加味養臓湯  休息痢を治す。
   処方 真人養臓湯に附子・青皮・鳥薬・茯苓を加えて薑三、棗二枚を入れ煎じて

      服用する。

三根飲   休息痢の長いときに使う。
   処方 五倍木根・蒼耳草根・臭樗木根の白皮を等分にし、毎七銭に薑三、大棗二、

      黒豆三六粒、糯米四九粒、を入れ煎じて空腹時に服用する。

阿黎勒丸    休息痢で百薬効なきときに使う。
   処方 樗根白皮二両、詞子肉五銭、母丁香三〇粒を作末し醋糊で梧子大に丸め、

      陳米飲で醋を少し入れ五〇丸づづ1日三回呑み下す。

神効丸      休息痢で膿血のとまらないときに使う。
   処方 当帰・鳥梅肉・黄連・阿膠珠を等分に作末し蜜で梧子大に丸め、空腹時に

      厚朴湯で三〇~五〇丸呑み下す。甚だしいのには蠟丸を使う。


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